さすがにもう限界…毒親に追い詰められた36歳女性がするべき「苦渋の決断」
ananweb / 2023年4月15日 20時10分
婚活サポート・結婚相談所を経営している、作家の安本由佳さん。ご自身のインスタグラムに届くお悩みを毎週掲載します。リアルな婚活市場を取材してきた知見を生かし、恋愛、仕事、夫婦、家族、友だちなどいろいろな悩みにお答えします!
お悩み:祖父母が他界し、母親の娘依存が加速…
『安本由佳のお悩み相談室』では、個人のインスタグラムで募集し、回答してきた3,000を超えるお悩みアーカイブの中から、ananweb読者の皆さまにもぜひ共有したい内容をピックアップしてお届けしています。
みなさまにとって、自分らしく幸せに生きるヒントになれば嬉しいです!
さて、今回ご紹介したいお悩みはこちら。
お悩み:ここ数年で祖父母が他界したのをきっかけに母が毒親化してしまいました。もともとお嬢さま気質でずっと専業主婦をしていた母は一緒に遊ぶ友だちもいないし、父親との夫婦仲も良くないため「毎日楽しくない」「しゃべる相手がいない」などと私に延々と愚痴LINEを送りつけてきます。
時間を持て余しているからいけないのだと思って「パートでもしてみたら?」と提案しましたが「60歳過ぎて仕事なんかあるわけない」と頭から否定されてしまうし、最近は「あんたはお母さんがいなくても平気なんだね」と恨みごとを言ってきたり「ずっと体調が悪い」「自律神経の薬を飲み始めた」などと言われ続けて、さすがに私も精神的に疲れてしまいました。
もちろん自分の母親ですし、大事にしたい気持ちはあります。しかし私にも自分の家庭があり、夫の仕事の都合で地方にいますし、子どももいるためそう頻繁に実家に帰るわけにもいきません。さすがに面倒を見切れないと思い始めましたが、それでもひとり娘の私が相手をするしかないのでしょうか。(36歳・主婦)
娘依存は、母も娘も不幸におちいる
立て続けにご両親を亡くされたお母さまの悲しみ、そして寂しさを思うと本当に心が痛みます。気落ちされ弱気になってしまうのも当然です。
相談者さんもそんなお母さまを心配し、遠方にいて物理的にそばにいてあげられないからこそ、こまめに連絡して励ましのメッセージを送ったり、少しでも早く前向きになれるようにと精神的な支えになってこられたのだと思います。
しかしながらお母さまは、そんな娘の心配や厚意の受け取り方を間違えてしまいました。娘の支えはあくまでサポートとして捉え、悲しみも寂しさも自分自身で乗り越える必要があったのに、娘の優しさに甘え寄りかかって依存した結果、自分の足で立てなくなってしまった…それが現状です。
まずはお母さま自身に、娘依存している自分に気づいてもらう必要があります。心苦しいとは思いますが「度を超えて依存されても応えられない」とはっきり伝えてはどうでしょうか。
すでに結婚されている相談者さんが自身の家庭と子どもを優先するのは当然のことですし、たった一人の母親とはいえ子は親の所有物ではありません。話し相手がおらず毎日がつまらないからといって、楽しみや生きがいを娘に押し付けるのは間違っています。
何より、相談者さんがどれだけ犠牲を払ったところでお母さまを幸せにすることはできません。
お母さまが幸せになる方法は、他人に依存せず自身の足で立ち、楽しみや生きがいを自分の力で見つけ出すことーーそれ以外にはないのです。また、依存は時間が経てば経つほどエスカレートしていきます。寄りかかることに慣れてしまうと、もはや自分の足で立つ方法がわからなくなってしまう。早い段階で対処することをお勧めします。
一線を引くことを「親不孝」とは言わない
ひとり娘の相談者さんは、連日のように愚痴LINEを送りつけられ精神的に参ってしまってもなお、母親の面倒を見るのは自分しかいないのだと責任を感じていらっしゃいます。
けれどもそれは立場が逆ではないでしょうか。娘の幸せを願うのが母親であり、そもそも自分の娘を追い詰めるような言動をするべきではありません。
もちろんたまの愚痴や弱音くらいは聞いてあげたいですが、自分がいっぱいいっぱいの時にまで無理をする必要はないし、散々依存した挙句に「あんたはお母さんがいなくても平気なんだ」などと責めるような発言をする母親に対して、自身の身を守るために一線を引くことを「親不孝」とは言いません。先述したとおり、子は親の所有物ではないからです。
繰り返しますが、相談者さんは自分の人生を優先していいんです。
お母さまが一刻も早く過ちに気づき、反省して、娘に寄りかからず自分の足で立ってくれますように。そのためにも、相談者さんはこれ以上の無理をせず、母親のために自分を犠牲にしないでください。
筆者紹介
安本由佳 作家 / 婚活サポート・結婚相談所経営
慶應義塾大学法学部卒。2016年〜2020年まで東京カレンダーWEBで執筆し「二子玉川の妻たちは」「私、港区女子になれない」などのヒット小説を生み出す。著書に、婚活に悩む女子200名に取材して執筆した「不機嫌な婚活(講談社文庫)」、モテ商社マンと港区女子の恋愛模様を描いた「恋と友情のあいだで(集英社)」がある。リアルな婚活市場を取材してきた知見と、特技の四柱推命鑑定を取り入れた親身なアドバイスで婚活サポート・結婚相談所も経営している。
©Irina Velichkina/Getty Images
文・安本由佳
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