お葬式の参列方法、昔とは違う場合も! プロが教える「お葬式の新しい“スタイル&マナー”」
ananweb / 2023年8月15日 19時30分
田村淳さんが2020年に亡くなったお母さまの死やお葬式について動画を配信し話題となっています。田村さんの母・久仁子さんは、余命宣告を受けてから、自分のお葬式にきてくれる方を自分らしくもてなせるような準備や遺書動画などを遺していったと田村さんは語ります。このように自分らしいお葬式をプロデュースする人も増え、お葬式のスタイルが大きく変わりつつあります。今回は最近のお葬式のスタイルやマナーついて、全日本葬祭業協同組合連合会 松本さんにうかがいました。誰もが迎える死だからこそ、どうやって終わりを迎えたいか、家族や周りの死と向き合うきっかけになるかもしれません。
母親が生と死をセットで考えさせてくれていた
田村さんのお母さまは癌を患い、約2年くらいかけて死の準備をしてきました。「お坊さんはこの人の声が好きだからこの人にしてほしい。お弁当はいいもの食べさせてあげたいからこのランク、BGMもこの曲にしてほしい」と自分で決定。
その姿に対して田村さんは、動画内で次のように話しています。
「母ちゃんは最後の時間の使い方がうまかったんです。母ちゃんは食卓で『淳、人間はね、いつかは絶対、死ぬんよ』と言っていたし、親戚が葬儀屋でもあったこともあり、死が身近にあった。母ちゃんは誕生日は生まれた日でもあるけれど、死ぬことを意識する日としていて、自分がどう死にたいかというのを伝えてくれていました。生と死をセットで考えさせてくれていたんです。
そういう考えをもっていた母ちゃんだったこともあり、自分の死をプロデュースし、準備もしてくれていたのでしっかりお別れもできました。そのため、母ちゃんが亡くなった時もぽっかり穴が空いて何もできないという状況にはならなかったんです」
少しずつ変わりつつあるお葬式のスタイル、マナー
田村さんのお母さまのように自分自身でプロデュースするお葬式は新しいスタイルと言えます。今回のお話をベースに、全日本葬祭業協同組合連合会 専務理事 松本勇輝さんに変わりつつあるお葬式のマナー、スタイルについて聞いてみました。
最近のお葬式のスタイル・傾向
・インターネットでの葬儀社検索、葬儀社を紹介する、葬儀仲介サイトの出現
・親族を中心としたお葬式「家族葬」
・通夜などを行わず一日で完結させる葬儀形式「一日葬」
・故人が生前に好きだった音楽や選曲した音楽を流したり、バンドやアーティストを呼んで生演奏してもらう葬儀形式「音楽葬」
・しきたりに捉われず、自由な形式で行う葬儀形式
・お葬式のオンライン配信、オンライン参列
・時間に制限をつけない事前焼香
松本さん 葬儀社やお葬式の形態、費用面を決めておくことで送る側の負担が軽減され、故人としっかりお別れできるということにつながり、事前に故人が準備をするスタイルも増えています。 一方で、一部の仲介サイトの中には表示価格とは違い多くの追加の費用が請求されるようなことや、希望する葬儀社とは違うところを紹介されるなど、消費者トラブルも起こっているのでしっかりと信頼できる葬儀社を選ぶことが大切です。
また、親族など人数を限った葬儀だと後日、多くの弔問者があり対応に追われるようなこともあるのでその点も念頭に入れておくことをおすすめしてます。
田村さんのお母さまのように事前に準備した好きな音楽を流すスタイル「音楽葬」も最近では見かけます。また、コロナ禍では、時間を制限しないかたちで、弔問することができる事前焼香や、どうしても参列できない方に対し、オンライン配信ができるようになったことも新しい取り組みのひとつなのかもしれません。
オンラインなどでの参列者のマナーとは
コロナ禍でのお葬式のオンライン配信は新しい取り組みですよね。それにあたり参列者のマナーも松本さんに聞いてみました。
ーー喪服は着るべきでしょうか?
松本さん 双方向のオンライン葬儀の形態もありますので、通常の参列と同等の対応をされた方がよろしいかと思われます。
ーーお香典はどうするのでしょうか?
松本さん 事前に現金書留で郵送する場合もあれば、最近ではオンライン(クレジット決済)でお香典をお送りできるサービスをご利用いただいている場合もございます。
ーーオンライン参列を気をつけることはありますか?
松本さん 通常の参列と同様に、故人ならびにご遺族へ弔意をしめすことが大切です。双方向のオンラインの際は、服装だけでなく、オンライン参列される側の音声や背景にも配慮することが大切です。
これからのお葬式の形で重要なこと
松本さん 事前にお葬式の準備や生前整理、遺書動画撮影等をされることは、遺される家族への気遣い、愛情を感じます。また、田村さんのお母さまのように葬儀で流れた明るい音楽の選曲は、悲しみを和らげるための優しさや、故人自身もご家族に涙ではなく、笑顔で見送ってもらいたいという想いがあったのかもしれません。
お葬式はやり直しができません。生前のうちから、どのようなお別れ方をしたいか、家族で話し合う等、機会づくりが重要だと感じております。
お葬式を自分でプロデュースすることやオンラインでの参加など、今後も少しずつ変わっていきそうなお葬式のスタイルやマナー。昔よりも双方にとって選択肢が広がっている印象です。生も死も誰にでも存在する身近なことだからこそ、考えさせられるお話を聞けました。
(C)Yuuji/Getty Images
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