振り向いてもらえた途端“蛙化現象”…どうしたらいい? しいたけ.さんが恋愛の悩みに回答
ananweb / 2023年11月23日 20時0分
「付き合いだすと、すぐに冷めてしまいます」や「この状態、付き合っているっていえるの!?」など、読者の“恋愛の悩み”に、作家、占い師のしいたけ.さんが回答します。
付き合いだすと、すぐに冷めてしまいます。
好きな人といい感じになって付き合うことに。最初は嬉しかったけど、飲食店での態度とか小さなことが気になって冷めてしまいました。自分はこのパターンが多いです。いいなと思った人に振り向いてもらえた途端にイヤになるとか。この蛙化現象!? どうしたらいいですか。
まず「ライク」の関係から気持ちを往復する練習を。
恋愛ってある意味、魔法にかからないとできないもの。今、“蛙化現象”と呼ばれているものは、その魔法が一瞬で解けた状態だと思います。相手の行動や言葉に幻滅すること自体は普遍的だけど、これだけ広まってきた理由としては、三次元とファンタジーが一体化しつつある世の中で、現実に「うっ」となりやすくなったからかもしれません。
あと恋愛は気持ちの往復が伴うもので、好きになってもらうことを受け止める土台、つまり自己肯定感や自己愛が不可欠ですが、これらが不足している人が多い。この愛って子どもの頃「蝶々はなぜ飛べるの?」みたいな発言に延々付き合ってもらえるような、粗末に扱われなかった記憶のうえに築かれるものです。このやりとりで傷ついた経験のある人は、両想いになれても「そんなはずはない」とか「この魔法から早く逃れなければ危ない!」みたいな防御反応が出てしまう。だからまず、人として好きな「ライク」の関係で気持ちの往復を重ねる練習をおすすめします。職場の顔見知りや仲良くなりたい人に、自分の世界や考えを紹介したり、どうでもいい話をしてみて。この活動で相手に受け入れられることに慣れていくと、恋愛の基盤が整っていくと思います。
この状態、付き合っているっていえるの!?
ちょくちょく食事やデートに行ったり、お泊まりしたりしている彼がいますが、「付き合おう」と言われないまま1年が経ちました。彼のことが好きだし、一緒にいると楽しいからはっきりさせられないんです。このままだと不安だけど、答えを求めて別れることになるのも怖い…。
新しい人生へ踏み出す、パーティを計画しよう。
最近すごく感じているのは、運が巡ってくる人って「今ちょっと確認しちゃいますね」ができる人たちということ。「あれ?」と思ったらすぐその場でモヤモヤを解消できるんです。モヤモヤって、抱え続けると増殖して、時間が経つほど打てる手も減ってしまいます。そういう意味で、先延ばしをするにしても3か月以内とか半年以内には、ふたりの関係性を確認した方がいいと思います。
あなたの怖い気持ち、すごくよくわかります。踏み出すのが怖いからこそ、「勇気を出した記念」のパーティを予約しちゃってほしいんです。近日中に白黒つけると友達に宣言し、結果はどうあれ、踏み出した自分を祝ってほしいとお願いしてみて。将来に関わる大事な局面で勇気を出すのだから、祝福ものです。ぜひ豪勢にやってください。
恋愛にしろ結婚にしろ、始まったら言いにくいことも伝え合って話し合うことが重要な活動になります。だから、自分も言えない、相手もその話題を避け続けるみたいな関係には、きっと先がない。踏み込まなきゃいけない時だと思います。大丈夫。友達たちと楽しくはじけるパーティが待っています。頑張って勇気を出して。その一歩からあなたの新しい人生が始まりますよ。
この人と結婚していいのでしょうか。
彼と結婚の話が出ています。面白くて話しやすい人なのですが、好きなものや生活スタイルが微妙に違って相性はイマイチ。それが引っかかっています。しかも最近、友達っぽくなってきて、結婚するのは違うような。もっといい人がいるんじゃないかと思ってしまいます。
結婚相手に重要なのは相性より友達になれるか。
僕は占い師としてもひとりの人間としても、相性至上主義ではありません。相性は良くなくても仲がいいという人は意外と多いし、相性が悪いからこそ敬意を持ち合える関係もあると思うから。ある程度ふたりとも将来を見据えているのなら、別れるのはもったいない気がします。自分は結婚を考えているけど相手はまだ身を固めたくない。それで相性もイマイチ、というなら話は別ですよ。
この人じゃないかもと思うようになった理由を深掘りしてみてください。たぶん「あの時、本当はこうしてほしかった」とか「こんな休日を過ごしたい」とか本音があるはず。自分が何を望んで何を不満に思ったか、明確にしておいた方が次の恋愛に行く時も役立つと思います。そして「もっといい人が…」と思う時って、だいたい付き合いがマンネリ化しています。お互いひとりの時間を増やしていつものパターンを変えていくと、相手の良さがまた見えてくることも。それと、友達になれる人と結婚した方がいいというのが、長年占い師をやってきた僕の持論です。話し合えるし、協力し合えるから。恋愛の刺激やときめきはバクチ要素も強い。恋愛気分から友達っぽくなった今、実は結婚に絶好のタイミングなのでは。
しいたけ.さん 作家、占い師。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究するかたわら、占いを学問として勉強する。『しいたけ.の小さな開運BOOK』『しいたけ.のやさしいお守りBOOK』(共に小社刊)が好評発売中。
※『anan』2023年11月29日号より。イラスト・100%ORANGE 取材、文・熊坂麻美
(by anan編集部)
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