不倫夫に“離婚して困るのは君だろう?”と言われました…「30代サレ妻の苦悩と決断」【後編】
ananweb / 2024年4月14日 21時15分
親の反対を押し切って駆け落ち婚をした30代の千春さん(仮名)。自分が働きに行っている間に、夜勤の夫が自宅に不倫相手を連れ込んでいることが発覚したといいます。さらに夫は、昼間にパートに出掛けている千春さんのせいにして、自分の不倫を開き直る始末。その結果、夫婦関係は急速に冷え切ったそう…。メンタル心理カウンセラーの並木まきが、夫に不倫をされた30代妻の壮絶な体験をご紹介します。
「サレ妻」仲間を見つけて、証拠集めをスタート
「ネットで見つけたサレ妻のコミュニティに入った私は、自分と同じような境遇にいる妻が多いことに驚きました。コミュニティにいる人たちはみんな、夫の不倫について証拠を集めようとしていました。証拠が揃ったところで慰謝料を請求して、離婚をすると決めている人ばかり。
私もみんなの真似をして、とりあえずは夫の不倫の証拠を集め、ある程度揃ったところで夫に話を切り出すことに決めました」
不倫を開き直っている夫はスマホからLINEの履歴を消すこともなく、数々の証拠は千春さんが拍子抜けするほどあっさりと集まったそうです。
「私は集まった証拠を突きつけて、夫に離婚をするか不倫をやめるか、どちらかにしてほしいと迫りました。
夫は“離婚はしない。でも離婚して困るのは君だろう?”と言って、私を小馬鹿にしている雰囲気でしたね。駆け落ち婚で私が親に縁を切られているのを知っているので、離婚をしても私には戻る場所がないことを見越しているようでした。
その場では夫は“不倫をやめるよ”と言っていましたが、それからしばらくしても不倫は続いているように見えました」
離婚はせずに、夫へ慰謝料の支払いを請求
せっかく集めた証拠も、離婚をするわけではない千春さんにとっては、どう活用していいのかわからないものになっていました。
そんなとき、サレ妻コミュニティのひとりが「離婚はしないけれど、夫から慰謝料はもらうつもり」と言い出しました。千春さんも「その手があったか!」とひらめいたそうです。
「サレ妻さんが“弁護士に依頼して、夫と交渉してくれている”と言っていたので、私も弁護士を頼り、夫に慰謝料を請求することにしました。
弁護士の費用が高いのが気がかりでしたが、少ないながらもほんの少しなら貯金があったので、そこから支払えることがわかり、すぐに行動に移しました。
夫はまさか私の代理人弁護士が連絡をしてくるとは思ってもいなかったようで、弁護士が入ってからは話がスムーズに進みましたね。
離婚はしないけれど慰謝料を支払うと合意をし、不倫相手ともきっちり別れてもらいました。慰謝料は分割での支払いに合意をしたので、今も夫から私への慰謝料の支払いは続いています。
今のところ不倫をする様子もないし、慰謝料を払うという形で不倫問題にもひとつのケリがついたので、ここから夫婦再構築をしようと頑張っているところです」
当初は不倫相手にも慰謝料を請求する予定だった千春さんは、費用の関係で夫への請求だけにしたとのこと。それでも、弁護士が介入したことにより夫はすっかりおとなしくなり、今では千春さんを小馬鹿にするような態度もしなくなったそうです。
泣き寝入りをせず、勇気を出して行動に移すことによって、夫への制裁をくだす方法にもなるでしょう。不倫をされた場合でも夫婦の再構築を望むのであれば、慰謝料という形で区切りをつける方法もあるのです。
©koumaru/Adobe Stock ©buritora/Adobe Stock
文・並木まき
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