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ゆっきゅん、尊敬する現代詩人との対談で「え、かっこいい…」。

ananweb / 2024年6月26日 20時0分

ゆっきゅん、尊敬する現代詩人との対談で「え、かっこいい…」。

ゆっきゅんの連載「ゆっきゅんのあんたがDIVA」。詩人の小野絵里華さんをお相手に迎えた対談の第3回目です。本職DIVAと詩人の共通項は意外(?)に多くて…?

自分のことを詩にする葛藤! 他人の意見をどう受け止める?



ゆっきゅん(以下、ゆ):小野さんにとってのDIVAは誰ですか?



小野絵里華(以下、エ):難しい質問ですね…みんな誰かしら思いつく人がいると思うんですけど、まったく思い浮かばなくて。自分にしか関心がないのかなって、急に不安になりました。



ゆ:それでいいんです。だって詩集のタイトル『エリカについて』ですよ! 小野さんのDIVAは、やっぱりエリカということで!

小野絵里華さんの詩集『エリカについて』(左右社)。



エ:上手にまとめていただいて(笑)。でも、すごい自己主張が強い人間みたいじゃないですか?



ゆ:それでいいんです! 小野さんの詩は、絶対このタイトルで正解ですよ!



エ:作品名から、普段から自分語りばかりしている人という印象を持たれます(笑)。ちなみに、歌詞の主人公はフィクションですか? それとも自分の延長に近い?



ゆ:作品にもよるけど、他人と言い張ってみるものの、出発点は自分の感情にあることが多いかな。



エ:私は全部私のことですって言っちゃいます。



ゆ:え、かっこいい……。



エ:本当に自分のことしか書いていないという感覚なんです。フィクションなのに。でも、きっと読者や聞き手になってくれている方は、作者がなんと言おうと、本当のことをちゃんとわかってくれているのだと思います。



ゆ:そうですよね。ファンってそういう存在ですから。ちなみに小野さんは、同じ詩人だったらどんな方が好きですか?



エ:好きな詩人はいっぱいいて。学生時代は富岡多恵子さんがすごくかっこよく見え、かなり読み漁ってました。そのあと富岡さんは小説のほうに行かれたんですけど。



ゆ:じゃあ、小野さんのDIVAは富岡さんかもしれないですね。



エ:強烈なんです。詩だけでなくエッセイとかも面白いです。詩人でフェミニストで、とにかくやることなすことすべてがかっこよかった。昔のお写真でたしかタバコを吹かしているのがあるんですけど、ファッションもとてもスタイリッシュ!



ゆ:見てみたいです。詩集以外の本もよく読まれますか?



エ:もちろん読みますけど、本格的に本を読むようになったのは大学院に入った頃かな。



ゆ:私と一緒です!



エ:読むと学びがあって面白いですけどね。でも、言葉より風景を大事にしている人は、本を読むまでに時間がかかりますよね。



ゆ:…周りから読書家だと思われているわりに、あまり本を読めていない自分を肯定できました…!

おの・えりか 詩人。東京都出身。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。2010年に『ユリイカ』(青土社)の新人賞を受賞。’22年に第一詩集『エリカについて』(左右社)を刊行。’23年に同詩集で第73回H氏賞を受賞。

ゆっきゅん 1995年、岡山県生まれ。青山学院大学文学研究科比較芸術学専攻修了。2021年からセルフプロデュースで「DIVA Project」をスタート。インスタ、Xは@guilty_kyun

※『anan』2024年6月26日号より。写真・幸喜ひかり 文・綿貫大介

(by anan編集部)

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