本来あるべき位置に戻す! 初心者でもできる“首・肩・デコルテ”を整えるピラティス
ananweb / 2024年6月27日 20時0分
骨格や筋肉を適切な位置に戻し、しなやかなシルエットに導いてくれるピラティス。今回は人気インストラクターの米田由紀さんに、初心者でもできる首・肩・デコルテを整える2週間プログラムを教えていただきました。
本来あるべき位置に首・肩・鎖骨を戻す!
ピラティスは、体幹を安定させることで、全身をコントロールできるようになるエクササイズ。
「ただ細いだけではない、きれいなラインやしなやかな筋肉を作れるのがピラティスのよさです。やはり大事なのは、カラダの軸となる背骨と体幹。S字にカーブした背骨と、しっかりとした体幹を作れれば、前に出た首も、内側に入った肩もおのずと正しい位置へ戻り、デコルテラインもきれいになります」
と、ピラティスインストラクターの米田由紀さん。カラダの土台作りと聞くと時間がかかりそう…。2週間で大丈夫?
「正しいフォームで2週間毎日続ければ、自分のカラダの状態を感覚的に気づけるようになり、土台もしっかりしてきますのでご安心を。やがて日常の所作もエクササイズとなり、必ずカラダは変化しますよ。痛みや違和感がある場合は無理をせず、カラダが沈まないように、ベッドやお布団の上ではやらないでください」
肩:姿勢の美しさを左右する重要なパーツ。
胸の筋肉が縮み、肩甲骨が前方に引っ張られる巻き肩は、呼吸が浅くなったり、バストが下がる原因にも…。肩甲骨を引き寄せ、下げられるようになるエクササイズで改善!
鎖骨:色気を醸し出す美デコルテへ!
首と肩を結び、胸骨と肩甲骨を繋げるパーツ。首元が開いた服を着る機会が増え気になってくる。姿勢が悪く、肩が内巻きになると、鎖骨が埋もれて、くっきり浮き出ない。
首:重たい頭を支える土台作りを。
スマホをうつむいて見続けると、頭の重みで首がこり、首のスペースも詰まってしまう。鎖骨を開き、頭を引き上げる状態をキープできるようになると、すらっとした首に!
ピラティスを始める前に、今の状態をチェック!
壁際に真っすぐ立って、頭・肩・お尻がつくか。
右・背骨が自然なS字カーブを描き、頭・肩・お尻が壁につくのが理想の“ニュートラル”な姿勢。左・スマホの見すぎなどで、肩が内側に入り、首が前に出て頭が突き出している。
呼吸をした時に、胸・肋骨・背中に広がったり閉じたりする感覚があるか。
あぐらをかき、両手を肋骨に当てる。鼻で息を吸った時に肋骨が左右・後方に広がり、口で吐いた時に内側に閉じていくか確認を。動きを感じられない人は、肩で呼吸している。
STEPごとにトライ! 2WEEKSプログラム。
STEP1~STEP4のうち、ここではSTEP1と2をご紹介!
【STEP1】カラダの緊張を緩める。
カラダがこわばったままでは、狙った効果は得られない。まずは、呼吸や簡単なストレッチでカラダをほぐそう。坐骨を立てて座り、その上に肋骨と頭をのせるように意識して。
胸・お腹・背中を意識しながら息を吸って吐く(5呼吸ずつ)。
ピラティスの呼吸は、鼻から吸い、ろうそくの火を消すイメージで、口から細く長く吐くのが基本。呼吸がカラダ作りの大きな鍵に。
1、胸に手を当てて、ゆっくり息を吸って吐く。胸の上部が膨らんでいくのを感じる。
2、肋骨に手を当てて、ゆっくりと息を吸って吐く。胸の下部が横や後ろにも膨らんでいくのを感じる。
3、首の後ろに親指を当て、ゆっくりと息を吸って吐く。
襟足あたりに親指を当て、他の指を自然に組み、頭を押し上げながら呼吸すると、背中のほうまで吸った空気が回りやすくなる。
鎖骨が開くのを意識する(外・内回し各5回)。
肘を使って大きく肩を回転させることで、巻き肩が改善され、鎖骨も真っすぐ綺麗に! 回す時に首が前に出ないように注意を。
両手を肩の上に置き、鎖骨をしっかり開く。手が離れないように、肘を大きく回転させる。肘を上げると同時に、肩甲骨と鎖骨を下げる。肘を横に開き、脇を絞るようにして下す。逆回転も行う。
首・肩・腕のラインを伸ばす。(左右1回ずつ)
伸ばした腕と逆側に首をひねることで、首の可動域を意識しながらストレッチ。肩甲骨がスムースに動くようになり、鎖骨も開きやすくなる。
1、右腕を肩の高さで伸ばしたら、手のひらが外側に向くように、腕のつけねからひねる。
2、肩の高さをキープし、肘を伸ばしたまま右腕を胸の前にもってきて、さらに左腕を使って引き寄せる。
3、肩を落として肩甲骨を寄せることを意識しながら、首を右にひねり、3~5回呼吸する(伸ばしたまま3~5呼吸)。
【STEP2】背骨を細かく動かし、柔らかいカラダを作る。
24個の小さな骨が連なっている背骨。その一つひとつを滑らかに動かせるようになると、その上にのっている首・肩・鎖骨も正しい位置に戻り、ラインも美しくなる!
背中を丸め、柔軟性を高める(5回)。
背骨の下にある尾骨から一つひとつ丁寧に、背骨を丸め、首の後ろ側までストレッチ。肩から背中にかけてのたるみも取れていく。
1、肩の真下に手、股関節の真下に膝がくるように四つん這いになる。胸を反らせないように、下腹部を引き上げ息を吸いながら背骨を長く保つ感覚で。
2、息を吐きながら、尾骨から順番に背骨を丸める。手と膝で床を押しつつ、おへそを見るようにして、背中の広がりを感じる。息を吸ってさらに背中の広がりを感じたら、吐く息で尾骨から順番にスタートポジションに戻る。
上半身を背骨ごとひねる(左右3 回ずつ)。
ガチガチに固まって動きにくくなっている肩甲骨と鎖骨まわり。上半身を背骨ごとグ~ッとひねることで、スムーズに。肩コリも解消!
1、右脚が前、左脚が後ろで膝を曲げて座る。右の肘から先を床につき、左手を逆手にして耳あたりを押さえる。左の手のひら、骨盤、左膝が一直線になるように調整し、膝から肘を遠ざける。
2、右肩を安定させ、下腹部を引き上げたまま、息を吐きながら胸を包み込むように上半身をねじる。吸いながら1に戻る。逆側も同様に。
胸を開き、肩の位置を整える(上下1セット×3回)。
肩関節の内旋&外旋を繰り返すと、肩甲骨が下がりやすくなる。すると、巻き肩や猫背が解消され、スッキリしたショルダーラインに。
あぐらをかき、腕をひねり内外旋させながら頭上へ上げていく。少しずつ肩甲骨を下げていくイメージで動かす。最後に頭の上で、手のひらは外に向いた状態で1呼吸。同じように内外旋しながら腕を下げて元の位置へ。
米田由紀さん ピラティスをベースにした心身の総合的な個別指導を行う「Studio neu」を主宰。 『はじめてのピラティス・プログラム』(朝日新聞出版)を監修。
※『anan』2024年7月3日号より。写真・中島慶子 ヘア&メイク・浜田あゆみ 取材、文・小泉咲子
(by anan編集部)
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