「恋愛も結婚も興味なし…」30代女性が「ひとりで幸せに生きるためにコツ」

銀座のマガジンハウス6階、anan編集部の片隅に『クラブ佑雪』が開店。人生相談で有名な当クラブのママ、藤島佑雪さんが迷えるみなさんのお悩みにお答えします。今回は、恋愛にも結婚にも興味がなく、ひとりでいるのが好きだという31歳女性。付き合った彼と別れたときもホッとしたそうで…。恋愛とは？　結婚とは？　人と人との関係について、佑雪さんがズバリ解説してくれます!

お悩み：「恋愛にも結婚にも興味がもてない私、ヘンですか？」

【クラブ佑雪】vol. 355

もともと恋愛への興味は薄かったのですが、20代は「人並みに恋愛もしないといけない」という思い込みから、一応、彼氏をつくったこともあります。また、自分で言うのもなんですが、まったくモテなかったわけでもありません。でも、誰といても“合う”と感じたことがなく、ひとりでいる方が好きですし、2人ほど付き合った彼とも別れるとホッとしました。

特にトラウマがあるわけでもないですし、お付き合いしたかたは2人ともやさしくいい人でしたが、このまま一生、誰とも付き合わなくてもいいし、結婚もしなくていいかなとも思っています。こんな私はおかしいでしょうか？

（chino　31歳未婚　飲食業）

「好きに生きればいいじゃない？」

全然、おかしくなんかないですよ！ 確かに今の日本の社会では少数派かもしれませんが、超珍しいかというと、案外そうでもなく、そういうかた、結構いらっしゃいますよね。

この話って突き詰めていくと“人はなんのために生まれ、生きるのか”っていうテーマにまでたどり着いたりもするんですが、純粋に動物としてのみ生きる人間であれば、種の保存のための“結婚”を求めるのが自然だと思うんです。その場合は避妊をしない、子作りのためのセックスが“結婚”になるんでしょうけど、今の我々ってそうじゃないでしょ？

文明社会で生きる文明人としての人間にとって、“結婚”や“セックス”に含まれる内容って、ひとつじゃないじゃないですか。本能や感情だけじゃなく、契約や法律、一般常識、娯楽、経済、生きる手段という風にいろいろ絡み合ったもの。だから、本能としてはしたいけど、ほかのことを考えるとめんどくさい、っていう考え方もあるでしょうし、そもそも、本能が理性によってだいぶ抑えられていますから、本能的な欲求が小さくなってもいるでしょう。

だから、いいんじゃないですか？　確かに恋愛も結婚も素晴らしい！ 側面がある一方、そうでない部分もたくさんあります。そこから起こったトラブルが、犯罪にまで発展するケースも多々ありますから、恋愛や結婚をしたから幸せ、しないから不幸ってことにはならないですし。

恋愛や結婚も含めて、友人関係や仕事関係など、人との関係って、距離感の話なんですよね。どんなに好きでも、たとえ親子でも、違う人間である以上、考え方や感じ方も異なります。なので、距離が近いほど、その人との違いを感じることになる。それを「この人ってこういう人」って受け止められればいいんですけど、その違いにイラついたり、許せなくなったりすると問題が起きてくる。それを許容できる範囲で人と接するのが、幸せに生きるコツ。それが人によっては同棲はOKだけど、お互いの親戚付き合いもくっついてくる結婚はNGとか、友だちとしてはいいけど、恋人としてはちょっと…という線引きの目安になるわけです。友だち同士でも3人以上で集まるならいいけれど、2人きりは…とか、いろいろありますよね？ その先に“恋愛も結婚もせず、ひとりで生きたい”っていう選択もあるのでしょう。

ですからね、ご相談者さまの考え、全然、自然だと思います。ヘンじゃないです。たぶん、というか間違いなく、結婚している人にも「あー、もう恋愛も結婚もしないでひとりがいい！」って思ってる方もたくさんいらっしゃるはず。この時代、法を犯さなければ、どう生きるのも自由！ 周囲に流されず、ご自分の心地よい生き方をなさってくださいね。

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藤島佑雪（ふじしま ゆうせつ）
元リアル銀座のクラブのホステスを経て、占い師・開運アドバイザー。著書に『元銀座ホステスが教える強運！美女になる方法』（文藝春秋社刊）。anan web上の銀座『クラブ佑雪』オーナーママとしてお悩み相談「クラブ佑雪」、『TABI LABO』で「目覚めよ！ 恋愛力 藤島佑雪のLOVE占い」など連載多数。

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文・藤島佑雪 イラスト・小迎裕美子