最初で最後3人のtimelesz! 闘志と決意が熱いアリーナツアーレポ
ananweb / 2024年7月26日 19時0分
2024年4月1日にグループ名が“timelesz”に――! 初の全国アリーナツアー「We're timelesz LIVE TOUR 2024 episode0」を現在開催中のtimelesz。7月23日(火)に横浜アリーナで行われたステージの模様を、そして1万5000人に向けて今の心境を打ち明けたラストの挨拶をたっぷりのボリュームでお届けします。
メンバー増員で進化を遂げるtimeleszの最初で最後の3人でのツアー!
無限の可能性を追求して、さらなる高みを目指す…。まだ見ぬ景色を見るため、メンバーを増員するtimelesz projectが始動中のtimelesz。彼らにとって、最初で最後の3人の貴重なステージとなるのは、全国7都市25公演で27万6000人を動員するツアー「We’re timelesz LIVE TOUR 2024 episode0」だ。
進化を求めて歩みをやめない決意表明の曲となった「RUN」から始まった3人のステージ。イントロが流れると、「うわーっ」という大きな歓声を上げる観客たち。この曲がファンにとって、大切な一曲なのが伝わってくる。「行くぞ、横浜!」。菊池風磨さんがパワフルに叫ぶと、会場はさらに熱狂の渦に包まれる。ブルーのレーザー光線がまばゆく照らす中、スケルトンのムービングステージに乗った3人が歌いながらファンの元へ。
今はまだ激動の変化の真っただ中にいるtimelesz。パズルのピースが完成する日を夢見て歌っているように見えたのは「puzzle」。その心と歌声を一つに合わせるように、ステージで3人が見つめあって歌う姿に心があたたまる。松島聡さんが「さあ、皆さん一つになりましょう」と手ぶりで一体になると、ハッピーな空気に包まれる会場。ラストは3人で寄り添い、「ハイ、チーズ!」と記念撮影をして決めポーズ。この貴重な一瞬を心に刻み込んだ。
今回は現在、過去、未来をつなぐように懐かしの曲から最新曲「Anthem」まで詰め込まれたセットリスト。5人時代の曲や4人時代の曲を3人の歌割りとパフォーマンスで届けた。ソロコーナーでは佐藤勝利さんが、ファンから音源化の希望が高いという「Black/White」を選曲。ライブでは2017年以来のパフォーマンスになるという。フォーマルなブラック衣裳に身を包んで歌う姿は、まるでミュージカルスター!
菊池さんがソロでチョイスしたのは、2017年の公演以来の披露となった「rouge」。椅子に座ったパフォーマンスから始まり、ダンサーをつけて妖艶に踊る姿が色気たっぷり。ピンスポットライトを浴びながら、アカペラでマイクなしの地声で歌う場面や吐息のような声をもらす場面もあり、見逃せない。
松島さんのソロは、松島さんが活動休止中にほかのメンバー4人でパフォーマンスした映像とともにソロバージョンとして「CRY」を初披露。リベンジとなったこの曲は、泣きたいなら泣けばいいと包み込むように歌うメッセージソング。松島さんのもつやさしさとまっすぐな歌声が聴く者に癒やしを届ける。最後に“どんな涙も明日に繋がる”という素敵なメッセージも。
MCでは菊池さんが「さあ、横浜アリーナ。今回のツアーの横浜最終公演でございます」と名残惜しそうに言うと、松島さんも「あっという間だったね。皆さんの熱気でここまで来られているところがありますから…」としみじみ。菊池さんも「いや、そうですよ。とにかく皆さんの声援、盛り上がりがすごい」と観客のテンションに感謝。
佐藤さんが、「冒頭の「『RUN』で出てきた時、すごかったよね」と言えば、松島さんは「ごめんだけど、泣きそうになった。ホント、すごかったよ。『puzzle』でも向かい合って歌うときもそう」と感極まるポイントが何度もあったという。菊池さんは、「puzzle」のパフォーマンスについて、「あれ、もともとは向かい合って歌う演出じゃなかったんですよ。Bステの方からね、皆でちょっと踊りながらセンターに着くんですけど、ムービングステージで、僕たち3人で三角形を作って歌っていたじゃないですか。じつはこの横浜公演から、途中で変わったんですけども、あれは(櫻井)翔くんがドラマの撮影でお忙しい中、観に来て下さって…」と裏エピソードを語りだし、ここで佐藤さんに説明をバトンタッチ。
「翔くんが『puzzle』がグッときた。3人の思いがすごく伝わってきてよかった。だから、『puzzle』で目を合わせて歌ってよ。そしたら、もっとグッとくる、って言ってくれて」と嬉しそうな佐藤さん。菊池さんも「翔くんからのリクエストもありまして、次の公演でやってみようってことでやってみたら、俺らもグッときちゃってね」。松島さんも3人で見合って歌う「puzzle」は、本当にいい時間だと感慨深げだ。
これまで松島さんは感極まるたびにステージで涙を流すことが多いため、「おっと、これは今日ちょっと危ないんじゃないですか」と茶化され、「聡ちゃんは本当にいつも頑張ってる」と泣かしにかかる菊池さん。佐藤さんも「ちょっと空回りしている聡ちゃんも可愛い。そのままでいいんだよ。別に泣いちゃってもさ」とやさしい言葉を畳みかける。「“それでいいよね”って言葉に、もう号泣しちゃうから。弱いの。涙腺崩壊だから、本当にやめて(笑)」と笑う松島さん。
そして、「横浜アリーナっていうと、僕らは思いが乗っかる部分があるというか、いろいろ思い出が詰まっていて。各地方、それぞれに思い出はありますけれども、中でも横浜アリーナは1番僕らが長く、回数多く立たしてもらっている場所。悔しい思いも、悲しい思いもあれば、やっぱり楽しい思い出がたくさんある。そんな横浜最終公演、勝利もちょっと泣いちゃう?」と菊池さん。松島さんも「泣いちゃうんじゃない? 勝利のファンならわかると思うけどさ、勝利はやっぱりセンターとしていろんなものを見て、いろんなものを抱えてきてるわけよ。timeleszの顔、どうよ?(笑)」。
この“どうよ?”には「最後に丸投げな。ちょっと自分で迷子になるのだけやめて(笑)」と松島さんにダメ出しをしつつ、「それぞれがいろんな苦労、苦悩があってここまで来ていますからね。今回のこの声援の大きさが僕らの背中を押してくれているんだなっていうのは本当に感じます」とまとめる菊池さん。佐藤さんは「本当にありがとうございます。嬉しいよね。こんな歓声を受けてね。風磨くんも泣いちゃうんじゃないかっていう(笑)」とニヤリ。これからメンバーがステージで涙を流す回数が更新されるのかも気になるところだ。
そして、Sexy Zone時代から恒例の、今の自分たちの思いをまっすぐに伝えるファンへの愛がこもった長い挨拶の全容を紹介。
トップバッターは松島さん。「timeleszとして初のツアーがスタートしました。3人で立つ最初で最後のツアーかと思いますが、今回のライブはこれまでSexy Zoneとして歩んできた道のり、そして現在とこれから歩んでいく未来を詰め込んだライブになっております。昔から応援してくださっているファンの方は、懐かしい楽曲がたくさんあったかと思います。そして最近、ファンになってくださったかたは僕たちの歴史を知っていただけたかなとは思うんですけども。この数時間だけじゃね、なかなか僕たちのこと知ってもらうのは難しいとは思うんですけども、僕たちの音楽を通して、ちょっとでもこれまでの歩みを皆さんに知ってもらえたら嬉しいなと思って、今回のライブ作っております」。
そして、会場を見渡しながら、「毎年ツアーで、こうやって1人1人の顔を見て、直接リアクションをもらうことができて。そんな場所なかなかないので、こうやってみんなに会える場所を本当に嬉しいなと思います。そして、グループとして色々変動がある中で、こうやって会いに来てくれたことも本当に嬉しいです。ありがとうございます。この会場に行きたくても来られなかったかたがたの思いまで皆さんには楽しんでほしいです。今日はオープニングのところから、たくさん声を出して、手を振ってって、いろんなオーダーを皆さんにしてみました。それに応える皆さんのエネルギーが伝わって、皆さんから勇気をもらえました」。
ファンに愛情たっぷりの言葉を投げかける松島さんの挨拶はまだまだ続く。「本来なら僕らが皆さんに勇気とか希望を届ける立場なんですけども、いつも結局皆さんからもらっています。それだけ皆さんが1人1人が持っているパワーってすごいんだよってことも今日は伝えたかったです。 最近またコロナが流行り出して、ちょっとこれからが心配なんですけども、こうやってステージに立ってパフォーマンスできること、みんなに直接会えること、当たり前だと思ってはいけないなって思いました。1分1秒を大切にして、みんなに会える時間を貴重な時間を丁寧に過ごしたいなと思って、今日もこの景色を目に焼きつけています」。
「ソロ曲の時にペンライトの色を変えてくれたり、それぞれのブロックに行くたびに色を変えてくれたり、そういう皆さんの優しさも、今日たくさん伝わってきました。きっといろんな思いでこの会場に来てくれたと思うんですけども、みんな、お化粧とかさ、可愛い洋服着たりとかさ、かっこいい服着てくれたり、そういう僕らにかけてくださる時間っていうのは本当にどれも貴重で。1日の中で僕らのこと考えてくれていると思うんですけど、我々も毎日みんなのことを考えていますから。だから、これからもみんなといろんな時間を共有して、素敵な時間を過ごしていきたい。4月にtimelesz projectを発表させていただきましたけども、少しずつね、皆さんに理解してもらえるように、活動を通して一生懸命、頑張っていきたいと思います。皆さんも混乱しているとは思うんですけども、少しずつ、ついてきてもらえたら嬉しいです。最終的にtimeleszを応援してて良かった、timeleszが誇りだと思ってもらえるようなグループを目指したいと思うので、これからもついて来てくれますでしょうか。今日はホントにみんなに会えて嬉しいです。ありがとう。ビッグラブ」と最後にハートで決めポーズするのが松島さんらしい。
続いて佐藤さん。「4月からtimeleszと名前が変わり、いろいろな発表をさせていただき、戸惑いや不安をたくさん与えてしまったと思います。僕たちとしては、上を見て歩いていて、高みを目指していて、見たことない景色を見せたいなという思いがあって。目の前の皆のことを笑顔にさせたいという気持ちでいるので、不安にさせてしまったことは、本当に申し訳ないなと思っています。こうやって今日もライブができていることは、本当に当たり前のことじゃないなってステージ裏でも毎回思っています。そして、ライブが始まって、今日は特にすごい盛り上がりを見せてくれていて、今の状況をファンの皆が支えようとしていることがすごく僕たちに伝わってきます。聡ちゃんも言っていましたが、僕たちが支えなきゃいけない立場なのに、みんなが支えてくれて、本当に感謝しています」
何度も口にしたのは、ファンを不安にさせてしまって申し訳ないという思い。「いろんなことがあって、何回も何回もみんなに支えてもらって。これからはいろんな不安や戸惑いを与えてしまった分、皆が見たことない景色を絶対に見せたいなと思うので、これからもついてきて欲しいなと思います。timeleszと名前は変わりましたが、じつはtimeleszという名前の頭文字はTで、アルファベットで数えていくとUの前が必ずいつもTです。U=YOU。あなたの前にtimeleszがいる。そんな思いも込めています。絶対みんなの目の前にいるグループになりたいと思います。ずっとずっと、ついてきてほしいなと思います。これからもどうぞよろしくお願いします」。
ラストは菊池さん。「僕たち3人は、とにかく前を向いています。前を向いて突っ走って、その先にある大きな夢を叶えたい。素敵な景色を見たい。そんな思いで一心不乱に今走り続けています。ただ、それが皆さんにとっては少し寂しい思いをさせているんじゃないかなとも思います。メンバーが2人辞めてしまって、そしてグループ名まで変わって、それに対してもっと干渉に浸ったり、思いを馳せたり、一歩立ち止まって振り返ってほしい、そんな風に思う人も少なくないと思います」。
そして、まっすぐ前見据えて、「僕たちはそれでも前を向きます」と言葉を続ける。「なぜ前を向くのか。無我夢中で走り続けるのか。それは、僕たちが抱く夢は、見たい景色は、5人のSexy Zoneが叶えたかった大きな、大きな夢だからです。5大ドームも、国立競技場も、チャートの総ナメも全部5人のSexy Zomeの夢だからです。Sexy Zoneっていう形じゃなくなって、(マリウス葉さんと中島健人さんの)2人がそれぞれの夢に歩いていっても、僕たち5人で思い描いた夢は、これからも僕たちtimeleszが追いかけていきます。timelesz projectでメンバーをオーディションで募る…そんなことは前代未聞で、皆さんからしても驚いたと思います。どんなに無謀だと思われても大丈夫です。全部、全部うまくいきます。なので、どうか、僕たちtimeleszにこれからもついてきて下さい」。
ラストスパートでひと際、力強く熱いパフォーマンスを届けたのは、山下智久さんがプロデュースし、“龍のように力強く舞い上がってほしい”という願いを込めて制作された「Anthem」。命がけで魂を燃やす3人の底力を見せつけるような激しいダンスに共鳴するかのように上がる炎。電光石火のごとく、花火も吹き上がり、燃え滾るtimeleszの闘志――。思い描く未来を信じて突き進もうとする彼らのこれからの展開を見守りたいと思えるステージだった。
写真・くさかべまき 取材、文・福田恵子
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