不動産会社の経営者が教える! 「あるあるトラブル」に要注意のNG物件

ananweb / 2024年7月27日 19時30分

物件探しの際、知っておくと助かるトピックをご紹介します。『持ち家女子はじめます』（飛鳥新社）の著者であり、5000人超の女性たちの「幸せになれる家選び」をサポートしてきた「ことり不動産」代表の石岡茜さんに、知らないまま物件選びをすると「虫」や「騒音」に悩まされたり、快適に暮らせなくなってしまったりする「NG物件」について教えてもらいました。ぜひ物件探しの参考にしてください！

NG1　川沿い・公園沿いの物件

川沿いの物件は、建物などの遮るものがないため、日当たりや風通しがよいのが特徴です。眺望がよく開放感がある点も魅力。

川の水により涼しい風の通り道になって気温が下がるため、快適に過ごせるほか、冷暖房にかかる電気代などの節約も期待できます。

公園沿いの物件も、緑豊かで空気がよく、散歩やジョギングが手軽に楽しめる環境なのは嬉しい限り。

その一方で、これらの物件は「虫に悩まされやすい」という声をよく聞きます。

川や公園の周辺は湿気がたまりやすく、害虫の住みかとなりやすい土や枯れ葉、樹木などが多いため、人間の天敵である蚊やゴキブリも生息しやすいのです。

また、1階に飲食店やコンビニエンスストアがある物件も要注意です。

ゴキブリは暗く湿気のある場所を好むため、食べ物が豊富に揃う飲食店やコンビニエンスストアのゴミ置き場や排水口で多く繁殖します。そして上階へと侵入するのです。

同じ建物内を移動するので防虫対策が難しく、被害に悩まされる可能性大です。

ゴキブリが苦手なら、飲食店が入ったマンションは、できるだけ選ばないほうが無難でしょう。

NG2　マンション内に「教室」が入った物件

住民トラブルの筆頭に挙げられるのが、騒音トラブルです。なかでも、不特定多数の人が出入りする事業を行っている住人がいる物件の場合は注意が必要です。

たとえばピアノ、ギター、エレクトーンなど楽器を使った教室等は、両隣や上下階で行われると音が気になってしまい、自宅でゆっくり過ごす際の妨げになりかねません。

分譲マンションで何らかの事業が行えるのは、管理規約や使用細則で事業用として使用が認められている場合のみ。

事業可能な物件か、また、可能であればどのような事業を行っているのかを管理会社や管理組合に問い合わせておくとトラブルが回避できそうです。

ただしなかには、こっそり開業している場合もあるので要注意です。その物件の住所をインターネットで検索してみて、「教室」などがヒットしないか確認しておきましょう。

人の出入りが激しい学習塾やエステサロンなどが入った物件もあまりおすすめできません。

NG3　生協等の「置き荷」がしづらい物件

年々、生協などの宅配サービスを利用する家庭が増えています。これらのサービスは、子育て世代はもちろん、ゆっくり買い物に行けないかたにとっても救世主です。

ところが不在時に「置き荷」がしづらい物件もあるので気をつけてください。

管理人さんが常駐していたり、またはオートロックであっても同じマンションの中に利用している家庭があれば開錠してもらえたりするのですが、そうでない場合、エントランスなどに置いてもらうことになります。

外気にさらされ、不特定多数の人が行き来するエントランスでは防犯面はもちろん、衛生面も気になってしまいます。

また宅配ボックスがある物件であっても、生協等の宅配箱のサイズと合わずに入れられない場合もあります。

不在時も玄関前に「置き荷」してもらえるのか、また、宅配ボックスがある場合は宅配箱が入るサイズなのかを事前に調べておくと安心です。

Information

＜教えてくれた人＞
石岡茜さん。2013年に「女性のための不動産会社を作りたい」と、東京・学芸大学に「ことり不動産」を設立。女性ならではの細やかな視点と「幸せな家選び」をモットーに、物件選びをサポートしている。宅地建物取引士。著書に『持ち家女子はじめます』（飛鳥新社）がある。現在、TV CMを放送中。YouTube「ことり不動産TV CM」でも視聴可能。