岸田奈美「結果的に自分も周囲もハッピーに」 中元日芽香と考える“頑張らない”不調との向き合い方
ananweb / 2024年9月23日 20時0分
ananフェムケア連載「Femcare File」。今回のテーマは、“頑張らない”不調との向き合い方。生理やPMSがつらくても、我慢するのが当たり前? 作家の岸田奈美さんと、中元日芽香さんと一緒に、不調との“頑張らない”向き合い方を考えます。
「生理は敵」と考えると精神がすり減ってしまう。
写真左・岸田奈美さん、右・中元日芽香さん
中元:岸田さんは女性特有の不調に悩まされたことはありますか?
岸田:以前はほとんどなかったんですが、30代に突入する頃から生理痛がひどくなってしまい…。あまりにつらくて初めて婦人科に行ったんです。同じ頃に、仕事を頑張りすぎて情緒不安定になり、心療内科にも通院をしていました。
中元:その経験によって、生活に変化はありましたか?
岸田:健康だし、とことん頑張れると思っていたけれど、自分を過信してはダメだと痛感。今は、生理に関しては家族やマネージャー、親しい編集者の方に「来週あたり、たぶんアカンから」と事前に宣言して、未来の自分に向けて前向きに“諦める”ようにしています。
中元:私もピルを飲むようになってから周期が一定になり、生理の時に予定を詰めすぎないように対策できるようになりました。それまでは、生理痛やPMSがつらい時は「仕事の邪魔しないで!」という感情でいっぱいで、生理と仲良くしてあげられなかったですね。
岸田:「生理は敵」って思っていると、自分が自分に裏切られているような気がして精神がすり減ってしまうんですよね。それに、休む基準は法律で決まっているわけじゃないから、自分で決めないといけない。私は自分を過信して痛い目を見たので、今は自分の感覚を信用していません。だから、スマートウォッチで睡眠の質やストレス値を計測して、自分の心身の状態を判断するようにしています。また「先週しんどそうだったから、今週は休みましょう」といった周囲の提案を素直に受け入れるのも大切だなと。
中元:自分への期待値が高い人ほど、周囲が休むことを勧めてくれても「私はこんなはずじゃない」と頑張ってしまう。人間なのだから毎日100%のパフォーマンスを発揮するのは無理で、60%の日もある。そう考えるようになってから、私も少しラクになれました。
岸田:私も経験があるんですが、生理痛で苦しんでいる時って八つ当たりしてしまったり、相手を思いやる余裕がなかったりするので、無理すると人間関係を壊すことにつながりがち。頑張りすぎないことが、結果的に、自分も周囲もハッピーにしてくれると思うんです。
中元:生理でつらそうな友達や同僚への対応って難しいですよね。必要以上に「大丈夫?」と心配しすぎると相手が「迷惑をかけてしまっているかも」と余計に気にしてしまうので、あえて構いすぎないことも大事だと思っています。
岸田:そう、心配ではあるけれど他の人にはやってあげられることがあまりないんですよね。だからこそ、やっぱりつらければ休むほうがいい。それに、自分が休むことで、他の誰かも休みやすい組織になっていく。「私は組織の“休み偏差値”を上げているんだ」って考えれば、休むことへの後ろめたさも減るんじゃないかと思います。とくに男性上司には言いづらいかもしれませんが、つい頑張りすぎてしまう女性は、不調を3割増しくらいで伝えたほうが理解してもらいやすいですよ。
中元:岸田さんもそうだったと思うのですが、歳を重ねるごとに体も環境も変化していく。10代の頃は平気でも今は違うなら、それを受け入れて、今の自分を把握することも大事だと改めて感じました。
岸田奈美さん 1991年、兵庫県生まれ。株式会社ミライロを経て、作家として活躍。著書に『家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった』(小学館)、『もうあかんわ日記』(ライツ社)など。
中元日芽香さん 1996年、広島県生まれ。2012年、乃木坂46メンバーとしてデビュー。’17年にグループを卒業し、現在は心理カウンセラーとして活動。新著『なんでも聴くよ。』(文藝春秋)が発売中。
衣装はスタイリスト私物
※『anan』2024年9月25日号より。写真・水野昭子 スタイリスト・岡安幸代(中元さん) 取材、文・音部美穂
(by anan編集部)
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
男性社員が生理痛を疑似体験「つらい」「集中できない」悩みを知って働きやすい職場に 福岡
FBS福岡放送ニュース / 2024年11月18日 6時40分
-
「生理休暇」申請わずか0.9% 「申請しにくい」状況変えるには 高校で導入の動きも
RKB毎日放送 / 2024年11月15日 19時25分
-
<11月29日は「#いいにくいことをいう日」> 第2回生理・PMSの本音と理解度調査
共同通信PRワイヤー / 2024年11月13日 16時0分
-
マイナビが"生理痛体験研修"を実施 - 男性社員から「想像以上に痛かった」「仕事自体無理」の声、女性社員は?
マイナビニュース / 2024年11月1日 16時20分
-
「こんなもんか」広がる生理痛や妊婦の“疑似体験”で、同行した妻を絶句させた夫のひと言
オールアバウト / 2024年10月31日 20時15分
ランキング
-
1とんでもない通帳残高に妻、絶句。家族のために生きてきた65歳元会社員が老後破産まっしぐら…遅くに授かった「ひとり娘」溺愛の果て
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年11月21日 8時45分
-
2紅白「旧ジャニ出演なし」に騒ぐ人の"大きな誤解" 出演しない理由についての報道の多くがピント外れ
東洋経済オンライン / 2024年11月22日 13時30分
-
3ブラック工場勤務なのに総資産1億円! 大台を達成した30代に教えてもらった7つの“節約テク”
週刊女性PRIME / 2024年11月22日 9時0分
-
4ファミマの「発熱・保温インナー」はヒートテックより優秀? コンビニマニアが比較してみた
Fav-Log by ITmedia / 2024年11月21日 19時55分
-
5「合コンも仕事のつもりだった」20代で“年収1,000万”稼ぐ彼氏の苦しすぎる浮気の言い訳に唖然
日刊SPA! / 2024年11月21日 15時51分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください