宝塚歌劇団退団後『9 to 5』で再始動! 和希そら「一歩前に踏み出す勇気をもらえる作品です」
ananweb / 2024年9月29日 21時30分
男役のみならず女役も巧みにこなす演技力に歌唱力、躍動感のあるダンスで、宝塚歌劇団在団中から注目されていた和希そらさん。華のある実力派スターだけに、退団の発表は大きな驚きをもって受け入れられたが、その和希さんがミュージカル『9 to 5』で再始動を果たす。
どのタイミングで再スタートするか、結構こだわったかもしれません。
「どのタイミングでどんなスケールの作品で再スタートするかには、こだわったかもしれません。あと、やっぱり舞台が好きだし、ここまで男役で培ったものなくして今の自分は語れませんから、外に出て女性を演じるうえでも、そこを生かせる役をという気持ちもありました」
本作はハラスメントに辟易している女性社員3人が結託し、社長に反撃を仕掛けてゆくコメディだ。和希さんが演じるのは、離婚を機に再就職を果たした新入社員のジュディ。
「楽しい作品であることはもちろんですが、登場人物たちの抱える問題が大仰なものではなく、誰もが身に覚えのあるような違和感だったり悩みで、観る方に響きやすいと思うんです。その上で一歩前に踏み出す勇気をもらえる作品です」
共に闘う2人は、明日海りおさんと平野綾さん。「稽古場で話しているときの空気感が同じ」らしい。
「稽古が始まった当初は、いろんな意味で私自身がフワフワしていたんです。でも、おふたりが役としてしっかり存在してくださっているおかげで、3人のときはこういればいいんだなとか、こんな声色でやるのがいいかなとか、自分のジュディ像がどんどん見つかってくるんです」
ならばそのジュディ像とは?
「ジュディは結婚していた間、夫としか関わっていなかったからちょっと依存的な部分があるんですよね。でも社会に出て見える世界も広くなり、だんだん自分軸で生きられる人になっていく。小さな変化だけれど彼女には大きな一歩なので、そこは丁寧に演じたいと思っています」
作品の中の自分の役の色や役割をきちんと捉え、的確にアウトプットできるのが和希さんという人。
「わりと自分のポジションを客観視して考える癖はあると思います。歌劇団在団中も、ここは自分が盛り上げないと、というシチュエーションではふざけたり。あと、小さいときから映画や漫画が好きだったので、役を演じるときに“あの作品のあの役の感じ”みたいなストックがあるのは大きいかもしれません」
今後の活躍も気になるところ。
「あまり役を固定せずに、面白い挑戦を続けていけたらと思います」
ミュージカル『9 to 5』 社長(別所)のハラスメントに悩まされていたヴァイオレット(明日海)は、ある日、秘書のドラリー(平野)、新入社員・ジュディ(和希)と意気投合して…。10月6日(日)~21日(月) 東京・日本青年館ホール 原作/20世紀フォックス同名映画 脚本/パトリシア・レズニック 翻訳・訳詞・演出/上田一豪 音楽・歌詞/ドリー・パートン 出演/明日海りお、平野綾、和希そら、内海啓貴、飯野めぐみ、別所哲也ほか 全席指定S席1万4500円 A席9500円ほか サンライズインフォメーション TEL:0570・00・3337(平日12:00~15:00) 大阪・福岡・静岡公演あり。
かずき・そら 1992年10月5日生まれ、岡山県出身。宝塚歌劇団で男役として活躍し、今年退団。11月には横浜と大阪のビルボードライブでライブ、年明けのミュージカル『SIX』日本キャスト版に出演が決定している。
ボウタイブラウス¥93,500(P.A.R.O.S.H./サン・フレール TEL:03・3265・0251) パンツ¥74,800(ALPHA STUDIO/サン・フレール) 薬指のリング¥19,800(Grosse/グロッセ・ジャパン TEL:03・6741・7156)
※『anan』2024年10月2日号より。写真・小笠原真紀 スタイリスト・YOSHI MIYAMASU(SIGNO) ヘア&メイク・本郷友紀子 インタビュー、文・望月リサ
(by anan編集部)
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