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「気持ち悪い相づち」とは?【ビジネスマナー】聞くたびにモヤモヤする「NG言葉づかい」

ananweb / 2024年9月28日 20時40分

「気持ち悪い相づち」とは?【ビジネスマナー】聞くたびにモヤモヤする「NG言葉づかい」

ビジネスにおいて人が話しているとなんだか引っかかる、「気持ち悪い」と感じる言葉はありませんか? たとえば「なるほどですね」や「ご苦労様です」などはよく使われますが、実は相手に違和感を与える言葉づかいかもしれません。では、「気持ち悪い」言葉にはどんなものがあるのでしょうか。今更聞けない、よく使われている「気持ち悪い」言葉づかいについて、秘書歴約15年でマナーに詳しい、能美黎子さんが説明します。

よく使われている「気持ち悪い」言葉づかい

【元社長秘書のマナー講座】vol. 56

日常的に使うには問題ない用語でも、ビジネス上では間違っているという言葉があります。自分が同僚や取引先、上司や目上の人に対して正しく使えているのか不安になった経験があるかたも少なくないかと思います。逆に、人が話している言葉でなんだか「気持ち悪い」言葉づかいだなと感じた経験はありませんか?

今回は、「謎マナー」の一つである、よく使われている「気持ち悪い」言葉づかいついてご紹介します。「なんだか気持ち悪く思っていた」という言葉づかいがあるかもしれませんので、ぜひチェックしてみてくださいね。

よく使われている「気持ち悪い」言葉づかい5選

なるほどですね

「なるほどですね」は、人と話をする際の相づちなどで耳にする言葉ですが、正しい敬語としては適切ではありません。「ですね」という表現を付けることで丁寧さが出ているのではと思うかたもいらっしゃるかもしれませんが、これは誤った使い方のため注意が必要です。理由としては、相手に評価を下すような響きを与えるためです。そのため、ビジネスシーンにおいては伝え方によっては思わぬ不快感を与えてしまいかねません。特に目上の人に対しては控えましょう。言い換えとしては、「本当に、おっしゃる通りですね」「さようでございますか」「何よりでございます」など場面に合わせて適切な言い換え表現を使うことが大切です。

~のほう

「ご検討のほうお願いいたします」「担当のほうから連絡させていただきます」など、聞いたことがあり、何か違和感を感じた経験はありませんか。「~のほう」という表現をなんとなく使っているというかたが多いかと思います。実は、丁寧な表現として使っているつもりが逆効果になることもあるので注意が必要です。他と比較して一方を選ぶ時に用いるのが本来の正しい使い方となります。そのため、「ご検討のほうお願いいたします」は「ご検討のほど、よろしくお願いします」、「担当のほうから連絡させていただきます」は「担当から連絡させていただきます」というように、余計な言葉をつけず使用してみてくださいね。

ご苦労様です

「ご苦労様です」は、立場の上の人が下の人にかける言葉のため、言葉をかける人物を間違えてしまうと相手を不快にさせてしまう可能性があります。上司をはじめとする目上の人に「ご苦労様です」と使うと無礼にあたることがあるため注意をしましょう。目上の人が目下の人に労いの言葉を掛ける場合は「ご苦労様です」、目下の人が目上の人に労いの言葉を掛ける場合や同僚に対しては「お疲れさまです」と覚えておきましょう。

よろしかったでしょうか?

相手に対して何か伺いを立てるときや確認するときに使われる「よろしかったでしょうか」という言葉ですが、実は間違った敬語です。何気なく使用してしまっているというかたが少なくないかと思いますが、直前の行為に対して過去形を用いることに対して疑問を感じたことはありませんか。過去形でもないのに過去形を用いているのはNGです。「よろしいでしょうか?」「よろしければ」「もしよろしければ」など過去形ではない表現を使用しましょう。

~させていただく

「させていただく」という言い方は、使い方に注意が必要な言葉です。文化庁の敬語指針では、相手や第三者の許可を得た状態で自分が恩恵を受ける場合にのみ用いることが正しいとしています。「失礼させていただきます」「私がここを担当させていただきます」と使用するのは間違えた使い方です。例えば「スケジュールを変更させていただきます」という表現は、スケジュールを変更するには相手の許可が必要であり、変更したいのが自分の場合、恩恵を受けるという意味が含まれているため、正解の使いかたです。

おわりに

いかがだったでしょうか。なんとなく「気持ちが悪い」と思っていたけれど何が違っているのかわからなかったというかたもいらっしゃるかと思います。上司や目上のかたに対しては、失礼のないよう注意をしたいですよね。伝え方によっては思わぬ不快感を与えてしまいかねないのが言葉の難しさですが、正しい言葉を使おうという気持ちよりも一番大切なのは、相手にどう伝わるかという思いやりのある心くばりです。言葉は時代とともに変化をするため、相手や場面に適したふさわしい表現を意識していくことが大切です。



<筆者情報>
ライター:能美黎子
大学卒業後、新卒にて最大手保険会社にて約7年秘書の経験を経て、ITコンサル企業の社長秘書に転職。その後、数社の社長秘書を経験し秘書歴約15年となる。秘書検定準1級を取得。
今までの経験を活かし、接遇や礼儀作法、マナーなど“品格”を大事にした執筆作業を行なっている。

©tiquitaca/Adobe Stock

文・能美黎子

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