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「投資の心構え」お金の教科書Vol.53 #お金の基本

ananweb / 2024年10月7日 19時0分

「投資の心構え」お金の教科書Vol.53 #お金の基本

毎日の暮らしや将来に必要なお金のこと、きちんと把握してますか? 「わからない」ゆえの不安は、知ることで解消できるはず! “お金初心者”の3人と一緒に、お金の勉強を始めましょう。「お金の教科書」、今回のテーマは「投資の心構え」です。

投資の心構え

西山美紀(にしやま・みき)さん ファイナンシャルプランナー。お金、生き方などをテーマに取材を重ね、日々にうるおいをもたらしてくれるお金の貯め方、使い方を発信中。All About貯蓄ガイド。著書に『お金の増やし方』(主婦の友社)など。

散財好美(さんざい・よしみ/31歳・フリーランス) 5年交際中の彼と同棲中。貯めたい意思はありつつも、推し活とちょこちょこ散財する癖が抜けず、気づくと残高減。

株価の乱高下に備える術はある?



好美:今年8月に、日経平均株価が乱高下しましたよね。



西山:そうですね。ブラックマンデー以来の歴史的急落といわれ、過去最大の下げ幅を記録しました。



好美:投資の超初心者の私からしたら、もう震えるほど怖くて…。



西山:結果的に2週間ほどでほぼ戻りましたが、最近はずっと順調に上がっていたので、今年からNISAを始めた方などは不安になったのではないでしょうか。



好美:まさにそうなんです!!



西山:ですが、そもそも日経平均に限らず、株価は上がったり下がったりするもの。歴史的に見ると10年に一度程度は暴落して、数年かけてじわじわ持ち直すことを繰り返しているんですよ。



好美:えっ!? そうなんですか?



西山:近年だとリーマンショックや東日本大震災、コロナ禍などがそう。むしろ今夏の急落は、すぐ盛り返した方でした。今後もアメリカの動き、世界情勢などによっても乱高下は十分に予想されます。



好美:え!! 一体どうすれば!?



西山:改めて、投資に対する正しい心構えを身につけておくことが一番だと思います。



好美:それ、知りたいです!!

投資で心得ておきたいマインド術とは?



西山:まずは、株価は常に上下するものだと理解すること。どちらに振れても、一喜一憂することなく構えることが大切です。



好美:でも、株価の下落に動じないなんてなかなか難しいです…。



西山:大丈夫! 資本主義経済という視点で見ると、経済や株式市場は発展し続けています。その成長の恩恵を受けることができるのが投資なので、一時的に下がってもまた上がる局面はやってきます。



好美:なるほど…。



西山:ですが、そのタイミングを計るのは投資のプロでも困難なこと。自分の意思で買おうとすると、株価が上がれば期待してたくさん買い、下がると怖くて買えないという本来すべき投資とは逆になってしまいがちです。



好美:わかります(笑)。



西山:積立投資のように少額ずつ定期的に投資する方法なら、時機を気にする必要はありませんよ。



好美:ふむふむ…。



西山:あとは、急な相場の変動に困ることがないよう、あくまで余剰資金で、そして長期にかけてやるというスタンスも重要です。



好美:それ、肝に銘じます!



西山:投資をしていると、大きな下落の局面は必ずあります。その際にむやみに焦らないですむよう、正しい知識を身につけましょう!

改めて知っておきたい、投資に必要なマインドをチェック!



・目先の数字に一喜一憂しない
株価は上下を繰り返すのが常で、基本的には上がり続けることも、下がり続けることもない。このことを理解して、目先の数字にあまり囚われすぎないこと。「必要なのは、長期的な視点。株価が下がると焦って闇雲に売却したくなる気持ちはわかりますが、避けた方がいい行為です」



・相場の見極めは難しい
相場がいつ上がり、いつ下がるか、具体的に当てるのはたとえプロの投資家でも至難の業。「ベストなタイミングは誰にもわからないからこそ、少額ずつ定期的に投資していくのがベター。積立投資などの定額の積み立てなら、高い時は少しの量を、低い時はたくさんの量を買うことにつながります」



・世界経済は成長傾向にある
過去、リーマンショックやコロナショックなど一時的に株価が落ち込むことがあっても、再び盛り返して現在があることからもわかるように、長い目でみると世界経済は右肩上がりに。「その恩恵を受けるためには、投資先を分散し、長期にわたって投資を継続することが賢明です」



・投資は余剰資金で行う
相場はどう動くか予想できないからこそ、損してもいいと思えるくらいの資金で行うのがおすすめ。特に、直近数年以内に使う予定があるお金は預貯金などで持っておくのが。「将来のためのお金や老後資金など、長期的な目的で投資している場合は、短期の株価急落はあまり気にしなくて大丈夫でしょう」



相場の変動に動じることなく、淡々と続けるくらいの気持ちが大切。
投資の理論や正しい知識を身につけておくことで、目先の数字に囚われず、投資と向き合うことが。

次回は、2418号(10月16日発売)掲載予定です!

※『anan』2024年10月9日号より。イラスト・小迎裕美子 取材、文・宮尾仁美

(by anan編集部)

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