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症状は100以上ともいわれる“PMS”について産婦人科医が解説

ananweb / 2024年10月12日 20時0分

症状は100以上ともいわれる“PMS”について産婦人科医が解説

日本語で“月経前症候群”と訳されるPMS。心身に現れる症状は頭痛や腹痛、肩こり、便秘、イライラや倦怠感など多岐にわたる。不調を自分のせいと思い込まず、上手な付き合い方を見つけよう。

【PMS】2つのホルモンの乱高下が原因。症状は100以上ともいわれます。

PMSとは、主に生理の3~10日前から起こる心身の不調症状のこと。

「PMSは生理周期と連動して2種類の女性ホルモンが変動することで引き起こされます。排卵から月経までの期間、エストロゲンとプロゲステロンが急激に増え、急激に減る影響で心身に不調をきたすのです。また、主な原因のもう一つは、セロトニンといういわゆる“幸せホルモン”の減少です。生理周期と関係なく、ストレスなどでセロトニンが減ることにより起こるタイプのPMSは、セロトニンを増やして軽減させるしかありません。その方法は、とにかくリラックスするなどして幸福感を味わうことに尽きます」(産婦人科医・高橋幸子先生)

PMSの症状は多岐にわたり、なんと100以上もあるといわれているそう。

「頭痛や腹痛、眠気、便秘、イライラする、食欲が止まらない、悲しくなる、ニキビがひどくなる、塩味が欲しくなるなど、本当にさまざまです。その症状がPMSかどうかは、毎月同じタイミングで現れるかが診断のポイントとなります。女性ホルモン分泌の変動で起こるPMSは、低用量ピルが対策の一つ。排卵を抑えられますので、そもそもの原因であるホルモンの変動をなだらかにすることができます。気分の浮き沈みが激しく、低用量ピルでも解消されない場合、その領域の専門家である精神科医師から抗うつ剤を処方してもらうようすすめることもあります」

そのトラブル、PMSかも。知っておきたい症状と対処法

女性ホルモンの増減とPMSの関係

エストロゲンは女性らしいカラダを作る役割を持ち、生理が終わると急激に増え、排卵に向かって減少する。排卵日以降、妊娠しやすい体を維持する役割のプロゲステロンが急増。このようなホルモンの変動がPMSを引き起こす。

生理中の不調も実はPMS?



生理中でも、同じタイミングで出る不快な症状は月経前症候群。
PMS=月経前症候群は、その名の通り生理前に現れ、生理が始まると弱まる特徴が。「ただ、生理中に起こる人も中にはいます。1か月のサイクルの中で、同じタイミングで起こるならPMSの一種と考えていいでしょう」

PMSはコントロールできる! 有効とされる薬

低用量ピル
抗うつ剤
漢方薬

薬を使った対処法には、女性ホルモンの変動を減らす低用量ピルが基本となるが、メンタルの症状が強い場合、抗うつ剤などが処方されることもある。むくみなど、カラダを整える漢方薬がよく効く症状もPMSにはある。

産婦人科医・高橋幸子先生 埼玉医科大学勤務。全国の学校で性教育の講演を年間100回以上行うなど性に関する啓蒙活動を積極的に行う。著書に『おとめのカラダ大全 今さら聞けない避妊・妊娠・妊活・病気・SEXの超キホン』(KADOKAWA)などがある。

※『anan』2024年10月16日号より。イラスト・伊藤ハムスター 取材、文・小泉咲子

(by anan編集部)

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