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【4月10日から14日】幸せを呼ぶ鳥「つばめ」といっしょに春の空を眺めましょう

ANGIE / 2016年4月12日 11時0分

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最近、ゆっくり空をながめたことはありますか? 春は空を飛ぶ鳥たちにとっても、別れと出会いが行き交う季節。

七十二候の第十三候は「玄鳥至(つばめきたる)」(4月5日から4月9日頃)。遠くオーストラリアやマレー半島など、南国で冬を過ごしたつばめが、故郷日本に帰ってくる里帰りの時季です。

そして、ちょうど今は「鴻雁北(こうがんかえる)」(4月10日から4月14日頃)。「ただいま」と帰ってくるつばめを迎え、今度は雁(かり、がん)が「さようなら」と子育てのためにシベリアやアラスカへと旅立っていきます。

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七十二候とは?
季節は「春夏秋冬」の4つだけではありません。日本には旧暦で72もの豊かな季節があります。

およそ15日ごとに季節の名前がつけられた「二十四節気」。それをさらに5日ごとに区切ったのが「七十二候」です。「霜止んで苗出ずる」「牡丹華さく」「蛙始めて鳴く」……七十二候の呼び名は、まるでひと言で書かれた日記のよう。

そこに込められた思いに耳を澄ませてみると、聴こえてくるさまざまな声があります。

 

春は、卒業や就職、転勤など、別れと新たな出会いをむかえる季節でもありますが、鳥たちも私たちと一緒。ちょっぴりせつない気持ちを感じているかもしれませんね。

 
つばめは、しあわせを呼ぶ鳥。
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つばめは遠い南の国から、子育てをするために日本に帰ってきます。迷わず日本に帰ってくるための目印は「太陽」の位置なのだとか。すずめとほぼ同じといわれる、あのちいさな体で、一生懸命空を飛んでくるのです。

外国から沖縄の島々へ。そして鹿児島から、私たちが暮らす街々へ。長い長い旅をへて日本に帰ってきたつばめを見かけたら「おかえり」と声をかけてあげましょう。

 

つばめはしあわせを呼ぶ使者。つばめが家の軒下や玄関に巣をつくるとしあわせになれるというジンクスは、皆さんも聞いたことがあるのではないでしょうか。

誰しもが一度は読んだことのある『幸福の王子』。街の中心に建つ王子の銅像が、空を自由に飛ぶことができるつばめに頼み、辛く苦しい思いをしている人々に、銅像である自分の体に埋め込まれている宝石や金箔を分け与えるという物語です。

最後に王子は、自分の目であったサファイアを才能ある貧しい若者と、マッチ売りの少女へ贈ります。人のしあわせのために両目を失った王子に対してつばめは「ぼくはどこにも行きません。ずっと王子様のおそばにいます」と、王子の目となり最後まで尽くしました。

寒さに弱いつばめは冬が来る前に、南の国へ旅立たなければ死んでしまうと知りながら、王子を一人にすることができなかったのです。

 

そのほか、つばめが低く飛ぶと雨が降るという言い伝えもあります。ちいさな体に大いなる力を秘めたつばめをモチーフにした小物は、しあわせを呼ぶラッキーアイテムです。

この春、やさしいハートの持ち主であるつばめに、しあわせを運んでもらいませんか?

 
春の「曇り空」には美しい呼び名がたくさん
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春は、曇り空を表現する言葉もたくさんあります。桜が咲いている時期のうすく曇った空は「花曇り(はなぐもり)」。北上を続ける桜前線ですが、東北や北海道では花曇りのしっとりとした空で、しみじみと花を愛でる季節がもう少しの間味わえますね。

そのほか「鳥曇り(とりぐもり)」という言葉も。雁が北へ帰っていく、「鴻雁北(こうがんかえる)」の時季の曇り空をあらわす言葉です。

曇り空は気持ちもブルーになりますが、そんな曇った空にも「花」や「鳥」という名前がついていると思うと、日本人の情緒の豊かさを感じて、なんだかうれしくなりますね。

 
空に心を解きはなって
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私は鳥が大好きで、太陽の光が射し込む出窓にたくさんの鳥たちを飾っています。もちろん、生きた鳥ではありません。ガラスの小鳥です。

杜の都仙台の奥座敷、秋保にある「海馬(かいば)ガラス工房」では、サハラ砂漠の砂を溶かしてつくられたガラスたちと出会うことができます。サハラ砂漠の砂が、実はこんなにもみずみずしい緑をたたえていることに驚き、感動しました。かつて緑に覆われていた砂漠の記憶を映しているのでしょうか。

 

そういえば昔読んだ本に、「肩甲骨(けんこうこつ)は、人間が天使だった時の翼のなごり」と書かれてありました。私たち人間は翼を失い、もう空を飛ぶことはできませんが、鳥たちのように、心だけはいつも自由でありたいですね。

苦しくなったら空を眺めて、しばられた心を解きはなちましょう!

【参考】 「くらしを楽しむ 七十二候」広田千悦子/泰文堂、お家で楽しむデイリーおみくじ 「福を呼ぶ 四季みくじ」三浦 奈々依、 観瀾斎/プレスアート

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