開発担当者に聞く、腸内フローラ「エクオール検査」の活用法
ANGIE / 2017年3月30日 15時0分
女性ホルモンと似た働きをすることで注目されている「大豆イソフラボン」。女性の美容と健康に役立つと言われていますが、この効果には、実は個人差があるのをご存知ですか?
腸内細菌「エクオール」、これを作れるか否かによってイソフラボンの効果を得られるか得られないか、大きな個人差が出ることが最近の研究で分かりました。そして日本人の若年層は作れていない人が増えているという結果も……。
そこで、自分がエクオールを作れるかどうか手軽に検査できる「ソイチェック」をご紹介しましょう。開発担当のヘルスケアシステムズ細谷吉勝さんにお話をうかがいました。
誰が、なぜ開発を始めたの?
私どもは抗酸化食品について研究している名古屋大学名誉教授・大澤俊彦先生と2009年に始めたベンチャー企業です。
大豆やごま、ウコンなど機能性食品が体に良いことは分かっているけれど、どう良いのか? どう反応するのか? また個人差がある場合はその差がどのぐらいあるのか? もっと明確に分かれば、それぞれにあった健康や美容に役立てられるはず。
この思いからバイオマーカー(尿や血液、唾液による検査)で明らかにしていこう、と開発がスタートしました。
それまでもエクオールも測定は可能だったのですが、高価な研究機器が必要だったので検査料も高額に。もっと一般の多くの人に手軽に検査してもらえるよう、4年前に商品化へ向けて動き出しました。
エクオール検査に込められた思いとは?
機能性食品が急速に進歩していく中、食品に対するエビデンスがどんどん求められ、個人個人にあった食品を選ぶ時代。特に若い世代は食生活の変化に伴いエクオールを作れる人が20〜30%と減少しています。
女性は特に、将来更年期障害や骨粗しょう症の患者が増えるのではないか? と懸念されています。高齢化社会が進み「平均寿命」は長くても「健康寿命」となれば……話はまた別ですから。
このイソフラボンのように、興味の入り口は肌や美容に関することでも、最終的に食生活への気づきや骨などの健康維持につながれば良いと考えています。
また、これからお母さんになられる女性たちに、幼児期の食生活がとても重要だということを知ってもらいたいのです。
と言うのも、腸内細菌は生まれた時は無菌状態で、腸の成長と共にどんどん増え「幼少期に大豆製品をたくさん食べているとエクオールも生成されやすい」と言う研究結果が出ています。これから子育てをする方には是非意識をしてもらいたいですね。
ソイチェックの結果はどう分かる?
送られてきた検査キットを使って尿を採取し、ポストに投函するだけでOK。2週間ほどで結果が届き、そこにはエクオールが測定数値によって5段階レベルに分けられます。
自分がどのぐらい「作れているのか」「作れていないのか」が明確に分かるので、その結果から食生活プランを提案しています。
ただし、エクオールは一定ではありません。体調によって増えたり減ったりするので、1年に1度ぐらいは、定期的に測る必要があります。
もし作れていなかったらどうしたらいい?
日本人の2人に1人はエクオールを作れますが、若者層は3〜4人に1人の割合。もし作れていなかったとしても悲観することはありません!
エクオールは日々変化していきますので、食生活を見直してエクオールを作れる腸内環境作りを始めましょう。
例えば、毎日少しずつでも大豆を摂るように心がけること。牛乳を豆乳に、白米を雑穀米に、もやしを豆もやしに置き換えるなど、効率よく毎日大豆を摂取しましょう。
腸内細菌のエサとなる食物繊維豊富な根菜類や海藻類も摂取。食品で摂れない場合はサプリメントで摂ることも可能です。
数値による明確なものさしがあることで、ご自身の中で健康意識への変化につながり、結果、生活習慣病の防止にもなるのです。今作れている人もそうでない人も、とにかく大豆のある食生活を送ることがポイントですよ!
今まで何かの美容法や健康法を取り入れる際、動機づけとなったのが「〇〇は肌にいいらしい」「誰々が使って効果があった」など漠然としたものばかり。結果につながるまでは半信半疑なので、なかなか続かないし定着しない……。
それがこの検査をすることによって、個人個人の体に合っているか、どのぐらい必要か、明確に数値として分かることで、その方法を継続させる強い動機づけになる! と思いました。
私も早速ソイチェク、始めてみます!
<お話しを伺った方>
株式会社ヘルスケアシステムズ 細谷吉勝さん
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