「食べて、祈って、恋をして」の原作から学ぶ「女」を楽しく生きるコツとは?
ANGIE / 2017年8月27日 21時0分
世界中の女性を共感の渦に巻き込んだ書籍『食べて、祈って、恋をして』。発売から数年が経ちましたが、今読み返しても新鮮で、女性として考えさせられる言葉がたっぷりと詰まっています。
物語は、NYで活躍する女性ジャーナリスト、リズが、仕事も夫もすべてを捨ててイタリア、インド、バリ島へと自分探しの旅に出るのですが、そこで彼女が感じたことはまさにすべてのアラサー女性たちが感じている違和感です。
今回はこの本から学んだ大切なことを、この本を何十回と読んだ私がご紹介していきます!
「楽しさ」に「後ろめたさ」を求めない!
旅の序盤ローマの地で、リズはこんなことを思います。
「わたしたちは娯楽を求める国民ではあっても、楽しみを求める国民というわけではない」
この言葉、私は聞いた瞬間にハッとしました。私はこれまで「楽しい」ということを理解していなかったことに気づいたんです。
私が想像する楽しいことって、自分へのご褒美と称しておいしいものを食べたり旅行に行ったりすることだったんですが、そもそもそのたびに、「頑張ったからこれくらいはいいよね?」と、自分に問いかけていたんです。でもそれって娯楽は手に入れているけど、どう考えても楽しさは手に入れていません。
このもやもやを友人のイタリア人に話してみたんですが、なんとまさかの大爆笑!
「楽しむ資格はみんなあるのに、贅沢しすぎなんて誰にも言われる権利はないわ! そもそもそんな後ろめたさを感じさせるような楽しみを求めるくらいなら、“何もしない”ほうがよっぽど楽しいんじゃない?」
ふ、深い……。確かにおっしゃる通りです。
イタリアでは「自分へのご褒美」というキャッチコピーの広告を打っても、何も心に響かないのだとか! 驚き! お金を使うことで楽しさを確認し、後ろめたくなることは、もはや「楽しさ」ではないですよね。
人生なんて、思うようにいかないもの!
人は誰でも自身のキャリアや恋愛を振り返って、それを評価したことがあると思います。でもそのたびに「あのときはこう間違っていた」、「私にはこれが足りない」と反省の弁が出てくるのではないでしょうか。
でも、この本は「自分の経験に自分で評価を下さないこと」を強調します。結局、仕事も恋愛も、どんなに緻密に計算して頑張っても、自分の思うようにいかないことばかりなんです。
過去も未来も「こういう結果が出なければならない」と勝手に自分で答えを定めてしまうから、自分は孤独だと思ったり、後悔したりしてしまうのかもしれませんね。でも結局、先のことなんて誰も知らないんです。だったら直感で、その時々にやりたいと思うこと、正しいと思うことをしちゃえばいいんです。
特に恋愛では「こう言ったらこう思われるかも……」と深読みして疲れることが多いですが、どんなに考えてみたところで、結局未来は知り得ません。直感に従ったほうが楽ちんですよ。過去を振り返ったときも「未来は知り得なかった」と割り切ってしまいましょう。
誰もが「辛いこと」を、自分の中で処理している
私はこれまで自分を誰かと比べて、「いいなぁ」と羨ましがることがありました。まさに心の叫びですが、「あんな顔に生まれたら」とか、「あんなふうにキャリアを持って人生を謳歌できたら」とか……。
でも、人には見せない辛い部分を誰もが持っているんですよね。リズはバリ島で毎日のように踊る人々を見て、バリ人全員が幸せなのだと感じるのですが、その後、彼らにも闇の部分があることを知ります。
幸せそうに見えるカップルでも、充実した生活を送ってそうに見える人でも、その人たちにしか知り得ない苦労があるはずです。でもきっとみんな自分の中でうまく処理して、表に出さないように頑張っているんだなと思いました。
私の友達に、仕事も恋愛もすべてにおいて完璧な女性がいるのですが、職場でどんなに辛いことがあっても翌日にはさっぱりとした顔で仕事に向かいます。その理由は「ネガティブな顔をしないだけで仕事がうまく回るならそのほうが賢い」からだとか。みんな上手に辛いことと向き合っているんですね!
哲学的な文脈もありますが、この本はページをめくるたびにハッとさせられる場面がたくさんです。旅に出たときのリズの状況はかなり深刻で、離婚やうつ状態を経験しているのですが、だからこそ世界中の女性たちが「見て見ぬふり」をしてきた心の闇をキレイに明かしてくれるのだと思います!
ちなみに私はリズに感化され、本を読んだ翌日にいきなりローマへと旅立ちました。
映画化もされているので、そちらを観るのもアリです。とにかく読み終わるとなぜかスッキリしてしまいます! ぜひ多くの悩める女性に読んで頂きたいです!
参考:『食べて、祈って、恋をして』RHブックス・プラス/エリザベス・ギルバート
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