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今こそ知ってほしい。美しい文化遺産の残る『イラン』の魅力

ANGIE / 2020年1月12日 14時0分

おめでたいはずの新年。米軍によるイランのソレイマニ司令官殺害をきっかけに、アメリカとイランの間で緊張が高まっています。


アメリカは、日本にいながらにして「身近な国」である一方、イランについては、今回の件で「行ってはいけない危ない国」というイメージを持った方も多いのではと感じます。


しかし、イランは知る人ぞ知る魅力のある国。


今回は、2度のイラン旅行を経てすっかりイランの虜となった私が、観光地としてのイランの魅力をお伝えします。


※現在、外務省海外安全ホームページでは、イランの大部分が「レベル3 渡航中止勧告」となっています(2020年1月12日時点)


 


【魅力①】ひたすらに美しい世界遺産の宝庫


イランには、世界史の教科書にも登場するような、歴史的に重要な文化遺産が数多く存在しています。


こちらは、古代遺跡『ペルセポリス』。砂漠にそびえる巨大な遺跡群に圧倒されます。


紀元前331年にアレクサンダー王によって陥落し、廃墟となりました。



イランの首都テヘランにある『ゴレスタン宮殿』は、18世紀末から20世紀初頭にかけて栄えたカジャール朝の宮殿。


2013年に文化遺産に指定されていて、博物館として宮殿見学ができます。



イランのなかでも、古く美しいモスクがたくさんあるのが、古都イスファハン。日本でいう京都にあたる街です。


イスファハンでぜひ訪れたいのが、かつて「世界の半分」とも言われ、今では市民の憩いの場となっている『イマーム広場』です。


こちらの写真は、イマーム広場の南にそびえる『マスジェデ・ジャーメ』(王様のモスク)。


イスラム建築の最高峰と言われていて、青を基調とした美しい壁面装飾は必見です。



イマーム広場の東にある『マスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラー』は王族専用だったモスク。小さいながらも神々しさを感じさせます。


そのほか、イマーム広場を見渡せるアーリー・ガープ宮殿も有名な観光スポットです。



世界遺産ではありませんが、こちらはイラン南西部のシーラーズにある『ハンマーメ・ヴァルキール』。


“ピンクモスク”の名で知られ、窓一面にステンドグラスがはめ込まれた美しいモスクです。


午前中には、外から差し込む日光がステンドグラスを通過し、カラフルな光がモスク内を彩ります。


このように、イランには、時間を忘れて見入ってしまう美しい歴史遺産や建築物が溢れています


 


【魅力②】日本人に合うおいしい食事


イランの食事は、基本的に優しい味付け。辛いものや脂っこいものが少なく、日本人が食べやすいメニューが多いのが特徴です。


こちらは、イランでよく見かけるのがイラン式ケバブ。


日本でよく見かける、巨大な肉が回っているタイプはトルコ式で、イランのケバブは大きな焼鳥形式です。


焼鳥のように焼いたり、ひき肉にして串焼きにしたお肉を、ご飯と一緒にいただきます。



こちらは、イランのパン。食感が違う4種類のパンは、どれも朝食でよく出てきます。


柔らかいチーズやニンジンのジャム、ハチミツが添えられることが多く、特にチーズが絶品!



あまり知られていませんが、現地に住む方によると、イランの農作物は基本的にオーガニックなのだそう。


野菜も果物もお米も非常においしく、何より安心して食べられるのはうれしいです。



イランの北部、ラシュトはオリーブの産地。ラシュトのバザールに行くと、これでもかと大量のオリーブが並んでいました。


ほとんど臭みがない「にんにくのピクルス」もラシュトの名品です。



レストランでは出てきませんが、特においしいのが家庭料理


写真のように、レーズンやくるみ、豆を入れて炊きこんだご飯や、イラン風のおこげを作って食べるミートソーススパゲッティ(マカロニ)など、ほっぺたが落ちそうになる激ウマ料理ばかりです。


しかし残念ながら、これらの料理はレストランやホテルではお目にかかれません。私は宿泊先のゲストハウスでランチやディナーを頼んだ際にいただきました。


ゲストハウスに宿泊し、オーナーに「食べてみたい」と頼むと作ってもらえるかもしれません。


 


【魅力③】親日で優しいイランの人たち


イラン人はとても親切で人懐こく、「サラーム(こんにちは)」と挨拶すると、ニコッと笑って「どこから来たの?」と気さくに話しかけてくる人が多いです


長距離移動のバスや電車で隣に乗り合わせた人とは、「仕事は何しているの」「兄弟はいる?」と翻訳アプリを駆使しながらの会話が始まり、最後に「私の家にこれから来ない?」なんて誘われることも。


私自身、いつの間にか現地の友達がたくさん増えていて、別れた後もこまめにメッセージをくれています。


また、イランには親日家が多く、「日本から来ました」「私は日本人です」と言うと、「ジャーポン!!」と目を輝かせ、「日本も日本人も大好きだよ!」と大歓迎してくれたのを覚えています。


 


ひとり旅でも寂しさを感じることのない国

私がイランに行くかどうか悩んでいた頃、世界1周旅行をしたことがある人に「イランはどんな国でしたか?」と尋ねたことがあります。


するとその人からは、「涙が出そうなくらい素朴で優しい人ばかりの国。最高だよ」という答えが返ってきました。


私は、実際にイランを旅してみて「まさにその通り」だと実感しました。


道でガイドブックを開けば、誰かが「どこに行きたいの?」と声をかけてきてくれるイランでは、ひとりでもあまり寂しさを感じることなく過ごせるように思います。


今はアメリカと緊張状態にあるため、イランの大部分が「レベル3 渡航中止勧告」(2020年1月12日時点)となっていますが、レベルが引き下げられたときには、また訪れたいと願っています。


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