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【専門医取材】あなたは大丈夫?コロナで増す“疲労”との付き合いかた

ANGIE / 2021年4月26日 12時0分



新型コロナウィルスの蔓延によって、STAY HOME、マスクの常用、テレワークの増加など、ストレス要因が以前に比べて増えています。


コミュニケーションの取り辛さや、友人や家族と会えない時間は想像以上に、私たちの心身に影響を与え“疲労”を溜め込ませているようです。


疲労専門クリニック「ナカトミファティーグケアクリニック」院長 中富康仁先生によると、コロナの後遺症としても慢性疲労や倦怠感の持続が挙げられているそうです。


 


コロナ禍で溜め込まれる“疲労”



突然ですが以下のチェックリスト、あなたはいくつチェックマークがつきますか?


1:朝の目覚めが悪い

2:物忘れ、うっかりミスをしやすくなった

3:友人と会うのが億劫になった

4:休みの日は1日寝て過ごしている

5:立ち続けるのが困難になった

6:ため息が多くなった

7:本を読んでも頭に入ってこなくなった、計算が遅くなった

8:階段を登ると息切れがするようになった

9:夜中に何度も目が覚めるようになった


1〜3は各1点、4〜6は各2点、7〜9は各3点として、チェックマークがついた項目の合計点をだしてみてください。


これは疲労度をはかるチェックリスト。


合計点が1〜5点の人は注意、6〜10点の人は要注意、11点以上の人は危険と言えます。


 





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パフォーマンス低下は疲労蓄積のサイン



そもそも“疲労”とはどんなものでしょう? “疲労感”との違いは?


「疲労感とは脳が感じているものです。一方疲労とはパフォーマンスが下がっている状態であり、上記チェックリストは疲労が蓄積したときにより注意が必要なポイントです」


と、中富先生は定義します。


風邪を引いてだるいというのも疲労ですし、疲労が溜まって出る疾患にはヘルペスや腰痛、肩こり、うつ病などさまざまな疾患があるそう。


ただ、どれも日々感じているものだったりするので、どこから対処すれば良いのかわからないことが多く、病院に駆け込むのはこじらせた後なんてことも。


 


中富先生曰く、「ダメージと回復力のバランス、そしてリズムが疲労を溜めない秘訣」なんだとか。ダメージを受けてもそれを回復できる力があれば当然、疲労は溜まりませんよね。


逆に、ダメージが回復力を上回れば、そのギャップだけ疲労は溜まっていきます。


また、「やらなければならない」ことをベースに単調な生活をおくることも、疲労の蓄積につながるとか。


 


疲労は“取る”のではなく“溜めない”

残念ながら、疲労を回復する即効薬はないとのこと。だからこそこまめに回復をはかって、“溜めない”習慣をつけることが大事なのです。


中富先生が特に勧める「疲労を溜めないために行いたいこと」をご紹介します。



睡眠の質向上

回復には1にも2にも“睡眠”が大事! “長さ”と“質”共に重要です。


毎日同じ時間に起きて体のリズムを整えると良いとされ、時間を長くしたい場合は、起きる時間を遅らせるのではなく、寝付く時間を早くするのがいいのだそうです。


こまめな休憩

単調な行動が疲労につながるということもありますが、集中しすぎていると疲労感が麻痺して、後でどっと疲れる(疲労が溜まる)ことにもなるのだとか。


食事

ダメージとは活性酸素による酸化ストレスのこと、回復力とは抗酸化物質による抗酸化力のことです。


回復力をつけるには、食事で抗酸化物質を含んだ食材を摂ることが必要です。



カフェイン摂取の削減

カフェインも疲労感を麻痺させる働きがあります。


いわば体力を前借りしている状態で、覚醒して元気に動けていても、疲労は確実に溜まります。


リラックス

心的ストレスの緩和をはかります。



サプリメント

食事で摂りきれないものを補います。特に高い抗酸化作用をもつコエンザイムQ10がお勧め。


コエンザイムQ10には酸化型と還元型がありますが、もともと体内で作られるのは還元型です。酸化型を摂取した場合、体内で還元型に変換してから利用しています。


しかし、酸化型を還元型に変換する力は加齢によって低下するので、還元型コエンザイムQ10を摂るほうが効率的です。


カフェインは体力の前借りになりますが、逆にサプリメントは回復力の前借り。「今日は忙しくなるかも」という朝に、普段より多めに摂ると効果的なようです。


もちろん「今日は疲れた〜」と1日の終わりに多めに摂ってゆっくり眠るのも良いとこのこと。


 


まだまだ終わりの見えない自粛生活。たとえコロナが去った後でも、生活様式は大きく変化したままで、これまでになかったストレスにさらされる生活が続くかもしれません。


いずれにせよ中富先生がおっしゃるように「自分の体をいたわってあげる」生活をおくりたいですね。


取材・文/大倉奈津子



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