睡眠改善が期待できる漢方薬とは?専門家に聞いた「睡眠の質」を高めるコツ
ANGIE / 2021年6月10日 10時0分
いよいよ夏本番が近づいてきました。暑い日が続き、寝苦しさを感じる夜もありますよね。
そこで気をつけたいのが、「睡眠の質」。深夜に起きてしまったり、なかなか寝つけなかったりする人は、睡眠の質が低下しているのかもしれません。
今回は、心療内科、内科、漢方を診療科目としているたまきクリニック院長の玉木優子先生に、睡眠の質を高めるポイントや対処法を教えていただきました!
暑さやコロナ禍で「睡眠の質の低下」に悩む人が増加中…!?
玉木先生によれば、夏の暑さは良質な睡眠を妨げる原因の1つ。体温調節を妨げ、寝つけない、眠りが浅い、寝ても疲れが取れないといった症状を引き起こすといいます。
さらにコロナ禍での生活もまた、睡眠の質を低下させる要因になっていると続けます。
「コロナ禍の生活で、仕事とプライベートの切り替えがうまくできず、脳は疲弊し、運動不足によって体は疲れにくい状態に。このような生活の変化やストレスによって、寝つきの悪さなどの悩みを抱える人は少なくありません」(玉木先生)
実際、コロナ禍において睡眠の質の低下で悩んでいる人が増加しているという報告もあるのだそう。
決して他人事ではありませんね。
睡眠の質を高めるポイントは「メラトニン」
そもそも睡眠には、「メラトニン」というホルモンが深く関わっていると玉木先生はいいます。
人は本来、朝に太陽の光を浴びることで、メラトニンの分泌が低下して覚醒。その後、約15時間後に再び分泌が高まることで、自然と眠りに誘われる体内リズムを持っています。
つまり良質な睡眠のためには、就寝時間にメラトニンをしっかり分泌させることがポイントなのです。
「不規則な生活などによって、このメラトニンの分泌がうまくいかないと、睡眠障害の原因に繋がってしまいます」(玉木先生)
また、交感神経が優位になることも、睡眠障害の原因になるのだそう。寝る前にはリラックスして、副交感神経優位に切り替えることが重要です。
fam8_js_async('https://fam-8.net/ad', '_site=7202&_mloc=33117');
今日から実践!睡眠の質を高める対処法とは?
では、睡眠の質を高めるには、具体的にどんなことをすればいいのでしょうか?
玉木先生いわく、次のような対処法を心がけるのがポイントだそう。
・朝起きたらカーテンを開けて、太陽の光を浴びる
・日中は、適度な運動を心がける
・入眠前にストレッチや入浴でリラックス
・夜はカフェイン・お酒・刺激物を避ける
・寝室や寝具を自分に合ったものにする
「就寝時間にメラトニンをしっかり分泌させるために、朝起きたらカーテンを開け、目から明るい太陽の光を入れることが大切です。曇りや雨の日でも構いません。
朝決まった時間に起き、同じ時間に就寝する規則的な生活を心がけることで、体内時計のリズムが整いゆったりと眠ることができます」(玉木先生)
なお、寝つきが悪いときはネガティブな思考や感情が止まらず、どんどん覚醒してしまうことも……。
そんなときは、呼吸だけに意識を集中させ、ネガティブなことを受け流すのがよいそうです。そうすることで脳が休まって入眠しやすくなります。
睡眠で悩んだら、漢方薬の力を借りるのも◎
クリニックでは、漢方内科も取り入れている玉木先生。
漢方薬は、不眠が起こる原因にアプローチして眠りに導いてくれるため、治療法として取り入れることもあるといいます。
例えば、心身が疲れて眠れないときの不眠症や神経症には「酸棗仁湯(さんそうにんとう)」、虚弱や体力中等度ほどの体質で心身が疲れて、血色が悪い人の不眠や精神不安には「加味帰脾湯(かみきひとう)」、怒りやすい、イライラがあるなどの不眠や神経症などには「抑肝散(よくかんさん)」が用いられるのだそう。
「漢方において、疲労やストレスは、気の巡りを邪魔して滞らせてしまうもの。不眠の状態や体質に合わせて働きかけ、睡眠に導いてくれるのが、漢方薬のメリットです」(玉木先生)
漢方薬の処方では、個人差のある体力や体質、生活様式などさまざまな要素をふまえて選ぶのが特徴。そのため、同じ症状で人によって違う漢方薬が処方されることもあるのだそう。
「漢方薬にも、副作用や他の薬との相互作用が全くないわけではありません。専門医などの診察を受けてから服用するようにしてくださいね」(玉木先生)
「睡眠の質」を見直して、心も体も元気な毎日を!
「不眠に限らず体調不良を感じたときは、ワークライフバランス等自分の体や環境を見つめ直してみてください。
コロナ禍でストレスの多い世の中ですが、自分自身の体の声を聞き、心身ともに大切に労わってあげてください」(玉木先生)
玉木先生は今回の取材で、最後にこのようなメッセージをくださいました。
慣れない生活変化で、いつの間にか体や心に負担がかかっていることも多い昨今。今こそ、自分の心と体の声に素直に耳を傾けてあげたいものですね。
「最近寝ても疲れが取れない…」という人は、まず睡眠の質を見直すことから始めてみてはいかがでしょうか?
この記事に関連するニュース
-
睡眠に影響を与える「起床後1時間以内の朝食」 専門家が勧めるメニューとは?
PHPオンライン衆知 / 2024年12月20日 11時40分
-
植物療法士がすすめる、睡眠の質が上がる「就寝前の2つの行動」
PHPオンライン衆知 / 2024年12月19日 12時0分
-
女性を毎月苦しめる「生理痛」は軽減できる…内科医が解説「痛みのもと」に効く食べ物
プレジデントオンライン / 2024年12月18日 9時15分
-
眠れなかった日をリカバリするには? 「1週間単位で睡眠時間を管理」する方法
PHPオンライン衆知 / 2024年12月10日 12時0分
-
疲れているのに眠れない……熟睡できない人がやっているNG行動とは?
HALMEK up / 2024年12月5日 18時50分
ランキング
-
1賛否の声も。ガストで話題の「アサイー」が食べられる?SNSで話題に。
東京バーゲンマニア / 2024年12月23日 19時8分
-
2M-1創設者がバッテリィズに泣きそうになった理由 理論派が目立ってきたM-1に2人が与えたこと
東洋経済オンライン / 2024年12月23日 18時38分
-
317万603組…「離婚した夫婦の88.3%」は要注意、別れてから2年後に「取り返しがつかなくなること」【弁護士が解説】
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年12月23日 14時15分
-
4お育ちのよい人はハンドバッグをどこに置くかご存じ?知らないと「地味に恥をかく」テーブルマナー
OTONA SALONE / 2024年12月22日 19時0分
-
5ラブホテルに何度も「1人で来る」女性客…男性従業員だけが“困惑していた”ワケ
日刊SPA! / 2024年12月22日 15時52分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください