コロナ禍で強くなる「不安疲労」医師が勧める解消法と注意ポイント
ANGIE / 2021年10月15日 11時0分
長引くコロナ禍で多くの人が日々さまざまな不安に晒されています。その不安から心身に不調をきたす「不安疲労」になっている人も多いようです。
この不安疲労を解消するため、良かれと思ってしていることが逆効果になってしまっているケースもある様子。
今回は、専門家の先生に聞いたオススメの不安疲労解消法と、注意ポイントをお伝えします。
コロナ禍で半数以上が「不安疲労を感じている」
出典:パラミロン研究会「第2回不安疲労実態調査」2021年9月
パラミロン研究会が2021年9月に行った調査によると、「コロナ禍で今感じている不調は何ですか?」という質問に対し、目の疲れや肩こりよりも「疲労感・倦怠感」「何となくやる気が出ない」「ストレスを感じやすい」という回答がトップ3に上がりました。
「何となくだるい」という体の疲労感と「やる気が出ない」「不安だ」という精神的な疲労感が結びついた「不安疲労」が広がっていることがわかります。
出典:パラミロン研究会「第2回不安疲労実態調査」2021年9月
実際にこの調査において「コロナ禍で不安疲労を感じることが増えましたか」という質問には、54.5%が「増えた」と回答。
特に子どもを持つ母親が不安疲労を抱えやすいことがわかったそうです。
あなたの不安疲労リスクはどのくらい?チェックリストで調べてみよう
疲れやストレスを感じてはいても、
「このくらいの疲労感は前からあったかも。気にしていられない」
「やる気は出ないけど、毎日、家事と仕事をしなくちゃいけない」
と、ANGIE世代の女性は忙しい毎日に追われ、自分に無理をさせてしまいがちです。
そんな方にぜひチェックしていただきたいのが、内分泌・糖尿病専門医で予防医療に取り組む久保明先生が監修した「不安疲労チェックリスト」です。
6個以上当てはまる人は不安疲労のリスク大、3~5個でリスク中ですが、みなさんはいくつ当てはまりましたか?
筆者はコロナ禍でも比較的元気に、これまで通りに過ごしているつもりでしたが、3つ当てはまったので「リスク中」。あまり楽観視しないほうが良さそうです。
久保先生が教える不安疲労解消法と注意ポイント
不安疲労は放置すると「うつ」や老化につながるリスクもあるそう。
この不安疲労を解消するおすすめの方法と注意すべきポイントを、久保先生にお聞きしました。
お風呂は10~20分以内、長風呂は避けよう
疲れを取りリラックス&デトックスもできるお風呂ですが、30分以上の長風呂は逆に脳が興奮状態になり寝付きにくくなるそう。
ほどよくリラックスできる入浴時間はこちらです。
・全身浴 10分程度
・半身浴 20分程度
42度以上のお風呂は交感神経が活性化するので、寝る1~2時間前に40度以下のお風呂に入るのが不安疲労軽減に効果的だそうです。
運動は「汗がにじむくらいで10分」にとどめる
激しい運動をして汗をたくさんかくと気持ちよいのですが、過度な運動はかえってストレスに。
不安疲労を解消して心身をリラックスさせるためには、気持ちよく汗がにじむ程度の運動を10分くらいが理想的だそうです。
運動後は長く息を吐くと、副交感神経が優位になり、よりリラックスできますよ。
朝は太陽の光で自然に目を覚ますのが理想
目覚まし時計やスマホのアラームで起床する人もいるかもしれませんが、突然耳元で大きな音がすると心拍数と血圧が急に上がって自律神経に悪い影響を与えます。
夜は早めに寝て、朝日の明るさで自然に目覚めると体に負担がかかりません。
部屋の中が自然と明るくなるよう、カーテンを開けたまま寝るのもおすすめ。
昼寝は30分以内にすれば、夜もぐっすり眠れる
昼間の疲労感を解消するため、昼寝(仮眠)を取る人がいるかもしれませんが、あまり長く眠ってしまうと、夜眠りにくくなってしまいかえってストレスがたまります。
夜の睡眠に影響を与えず昼間の疲れを取るには、30分以内の短い昼寝が効果的。
長く昼寝をしないようにしましょう。
笑い声を聞くとリラックスできる!
笑うと幸福ホルモンが出ると言われていますが、自分が笑うだけでなく人の笑い声を聞くのも効果的です。
静かに休憩するより笑い声を聞くほうがリラックスできるという研究結果もあるそう。
テレビやラジオの笑い声を聞くのもOKです。
手を温めると元気が出る
元気を出したいときは、手を温めると交感神経が活発になり元気が出ます。
誰かに手を握ってもらうのはもちろん、自分の手同士で握手するのでも良いそう。
足を温めると副交感神経が活発になるので、リラックスしたいときは足を温めて。
サウナと水風呂はセットで
サウナに併設されている水風呂は、ぜひ利用しましょう。
温まった体を冷やすことで、リラックス効果が高まるのだそうです。
「ありがとう」で自分も周囲の人も元気に
久保先生は最後に、調査で「元気スイッチを押してくれる言葉」を聞いたところ、第1位は「ありがとう」だったことを教えてくれました。
自分から積極的に「ありがとう」で感謝を伝え、自分や周囲の人の不安疲労を解消していくことも大切です。
今日からさっそく不安疲労解消&元気作戦を開始しよう!
20分以内の入浴や10分程度の運動なら、今日からできそうです。また、「ありがとう」は今すぐに実行できますね。
一緒にいる家族はもちろん、買い物や食事をしたお店の店員さん、バスやタクシーの運転手さんにも「ありがとう」を伝えるようにすると、1日でかなりの回数「ありがとう」を言うことになりそうです。
もちろん、自分自身にも「ありがとう」と語りかけたいですよね。
自分を元気にしつつも寝る前には意識してリラックスタイムを持ち、不安疲労を減らしていきましょう。
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