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個人差が大きい生理痛やPMSの症状、我慢せず「ラクに過ごせる選択」を

ANGIE / 2022年3月11日 14時0分


生理痛やPMSは誰かと比べることができないもの。つらくても「他の人も同じくらいかもしれない」「もっとつらい人がいるかも」「こんなこと話せない」と考え、黙って我慢することはありませんか。


また、生理の話題を避ける環境にいると、そもそも身近な人と生理痛やPMSについて話し合ったことがないかもしれません。


生理痛やPMSにはどう対応すればいいかを、婦人科の医師である丸山綾先生にお聞きしました。


 


生理痛やPMSの辛さを「周りの人に伝えない」人、約半数


出典:生理・PMSの本音と理解度調査(ツムラ調べ)


株式会社ツムラが15歳~49歳の女性6,000人を対象に行った調査によると、「生理痛やPMSによる症状を理解してもらえず、つらい経験をしたことがあるか」という質問に対し、61.9%が「つらい思いをしたことがある」と回答しました。


 



出典:生理・PMSの本音と理解度調査(ツムラ調べ)


「生理痛やPMSでつらいとき、どのように過ごすか」という質問に対しては、72.6%が「いつも通りにする」と回答。多くの人が普段と変わらないように過ごし、家事や仕事、通学をしていることがわかりました。


生理痛やPMSでつらくても、周りの人から気遣いがあったり優しい言葉をかけてもらえたりすれば、それだけでも気持ちが軽くなるはず。


ところが……



出典:生理・PMSの本音と理解度調査(ツムラ調べ)


49.8%の人が「生理痛やPMSでつらいときも、周りの人に伝えない」と回答しています。


その理由は、「症状やその辛さを表現しにくいから」(27.9%)、「相手にわかってもらえないと思うから」(26.5%)など“伝えにくさ”を理由とした回答に続き、「我慢するものと自分自身が思っているから」(22.7%)、「人に言うべきではないと思っているから」(20.6%)という答えも。


生理痛やPMSは“我慢するもの”という意識がいまだに根強いことが明らかになりました。


 


丸山先生が教える「隠れ我慢よりハッピーのススメ」


生理痛やPMSを一人で抱え込み我慢する人が多いことが分かりましたが、我慢せずに過ごせる方法はないのか、霞が関ビル診療所婦人科の丸山綾先生に話をお聞きしました。


痛みは感じ方に個人差があり、他人と比較できません。そのため、”痛みをわかってもらえないから我慢する”より”自分でできる選択をすること”が大切だと丸山先生は語ります。


「例えば、医療機関を受診するというように、症状を緩和させることを考えた行動もひとつの選択肢だと思います。自分の今の痛み、月経痛やPMSにどう対処するか、ご自身の体について向き合ってみる(考えてみる)ことも大事です」(丸山先生)


婦人科には痛みを緩和し改善するためのノウハウがあるそう。痛みは我慢せず、プロに相談するという選択肢を持ちましょう。


弱い痛みでも受診していい、気軽に婦人科へ行ってみて


けれど、どのくらいの痛みなら婦人科を受診すべきなのだろうと悩む人もいるのでは。


痛みの強さについてお聞きすると、「痛みは個人差が大きいものですから、どの程度の痛みなら受診するという目安はありません」と丸山先生。


「自分の状態がどうなのかわからないので知りたい」という場合でも、気軽に受診してよいそうです。


また「日常生活に支障がある」「以前より症状が重く辛い」「月経痛で動けないほど痛い」という人はぜひ受診し、子宮内膜症や子宮筋腫などの疾患がないかを検査したほうがよいでしょう。


これらの症状を放置すると、将来的に不妊やがんの原因となるリスクがあるためです。


 


婦人科に相談して、適した方法で症状の改善を


婦人科を受診することで、症状の改善が望めるのも、先生が受診を進める理由です。


「例えば、“座っていれば、仕事や勉強・家事は何とかこなせる”という方は、低用量ピルや漢方薬などを服用することで“座っていなくても、通常通りに仕事や勉強・家事がこなせる”ことが期待できます」(丸山先生)


PMSのイライラは、白砂糖系のスイーツや辛い食品を避けるだけでも緩和が期待できるそう。これなら今日から実行できますね。


「”このくらいなら我慢できる”ではなく、“月経前後でも月経以外の時期と同じように生活できる”ようなハッピーな生活を目指しましょう」(丸山先生)


 


月経やPMSの話題は「タブーではない」一人で悩まず、周囲の人や医療機関に相談を


まだまだタブー視されることがある生理やPMSの話題。しかし、一昔前に比べると生理痛が重い人がいることが知られるようになったり、PMSが病気として認識されたりと変わってきました。


今回の調査でも半数以上が「生理痛やPMSの話題はタブーではない」と回答しており、社会的にこれらの問題を受け入れる下地が出来つつあることも感じられます。


自分もつらい時は周囲の人に話して無理をしない、誰かがつらそうにしていたら遠慮しないで声をかけるなど、できることから行動すれば「相談していいんだ」「私も誰かがつらそうにしていたら声をかけよう」と少しずつ社会の認知や受け入れる速度が速くなるかもしれません。


社会の下地を作るのは私たちの行動の積み重ねです。自分にもみんなにも優しいことが当たり前の中で生きていきたいですね。


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