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もう悩まない!女性のQOLを高めてくれる月経困難症の最新治療とは?

ANGIE / 2022年9月22日 11時0分


通常の生活を送ることが難しくなるほどひどい生理痛に悩まされてしまう月経困難症。


少し前までは「女性には誰でもあることだから、多少のことは我慢しなければならない」という風潮がありましたが、ここ数年で生理を取り巻く状況は変わりつつあるといいます。


先日参加したバイエル薬品株式会社が主催する、婦人科領域プレスセミナーに出席しました。


女性の生活の質を高めてくれることがわかった月経困難症の最新治療について、専門医に伺った情報をご紹介します。


 


社会生活に支障をきたし現代女性を悩ませる月経困難症


今回、プレスセミナーの講師としてお話ししてくれたのは、山梨大学医学部産婦人科 准教授である吉野 修先生。


月経困難症は子宮内膜から痛みの物質であるプロスタグランジンが過剰に産生されることから起こるとされており、子宮内膜症を併発している人も多いのだとか。


この2つの疾患は共に痛みを引き起こすことに加えて、不快感・QOLの低下・仕事にも大きな影響を与えてしまうといいます。


 


生活に与える影響は年齢によっても変わってくるそうですが、どの年代も共通で困っていることとして、“人間関係”が挙げられるそう。


月経困難症に伴う様々な影響から、周りの人との関係が悪化してしまったり、パートナーとの別れの原因になることもあるといいます。


現代女性は初経年齢が低下している上、閉経年齢も遅く、出産回数も少ないので、月経回数が昔の約9倍とも言われているそう。


それにともない、月経困難症に悩まされる人が増えてきているんだそうです。


 


月経中の身体と心を軽くしてくれるLEP治療


そんな月経困難症の治療として、ここ最近徐々に認知度が上がってきているのが、LEP製剤を用いた治療法。


LEP製剤はエストロゲンとプロゲスチンの合剤で、経口避妊薬(ピル)と同じ成分ですが、健康保険が適用されるんだとか!


LEP製剤は卵巣を休ませることができるため、痛み成分が出ることを抑え、月経困難症に効くそうです。


今回、月経困難症の患者さんにLEP製剤を使用してもらい、使う前・使用60日後・120日後の変化を見る調査を行った結果が示されました。


それによると、LEP治療によって痛みや不快症状の減少が認められ、仕事の労働生産性も上がるということが明らかに。


さらにQOLに至っては身体的にはもちろん、活力や心の健康に関するスコアの上昇が見られ、精神的な効果もあることがわかったのだそうです。


 


我慢しないで婦人科受診を!月経との付き合い方を専門家がアドバイス


プレスセミナーでは自身も月経困難症であり、ファムテック事業を展開するfermata株式会社 共同創業者CCOの中村 寛子さんと、吉野先生による「現代女性の健康問題と就労への影響、月経との付き合い方」をテーマにしたトークセッションも行われました。


中村さんは高校生の頃から月経困難症に悩まされていたそうですが、家族全員同じ症状であったことから生理痛が重いと自覚しておらず、「これが普通」だと思っていたそう。


大学で留学をした際、「なぜピルを飲まないの?」と友人からアドバイスされたことをきっかけに婦人科を受診、そこから人生が一変し、学業にも集中できるようになったそうです。


「私のように、痛くて当たり前、辛くて当たり前と思っている人が多いんですよね。まずは『病院に行ってもいいんだ!』と知ってもらうことが大切だと思います」(中村さん)



吉野先生によると、月経困難症に悩む人の数は約900万人いると言われているそうですが、その内病院を受診している人は1割しかいないというデータがあるのだとか…。


また、生理に伴う不調の影響は年間およそ60日・生理に伴う不快症状で仕事の生産性は6割低下というデータもあると紹介。


「生理は病気ではなく、我慢しないと…という刷り込みもあると思います。婦人科を受診することが月経困難症を治す一番の近道だと思います」と中村さん。


また、ネットやSNSでの誤った情報にも警鐘を鳴らす吉野先生。


「たとえば生理はデトックス、LEP製剤を飲むと不妊になる、生理は毎月ないと身体に悪い等は全て間違った情報です。


私の母は月経困難症で毎月寝込んでいましたが、その後子宮内膜症から卵巣がんを患い、他界してしまいました。皆さんにはどうか一度婦人科を受診してもらいたいと強く思います」(吉野先生)



中村さんは、留学先(イギリス)ではみんなピルを服用していたそうですが、日本ではピルにあまりいいイメージがないといいます。


「“経口避妊薬”という名前だと、避妊のために服用しているんだというイメージを持たれてしまうことが多いんですよね。そのためLEPという名前になっています」(吉野先生)


「まずは気軽に、美容院に行くような感覚で病院に行ってみて欲しいですね」(中村さん)


 


長年生理と付き合っていると、「痛い・辛いのが当たり前」と麻痺してきてしまうことも多々あると思います。それが改善され、生理にまつわるストレスを改善することができるかもしれません。


生理に不調を抱える人は、ぜひ一度病院を受診してみることを強くおすすめいたします。


 


取材/出典:バイエル薬品株式会社


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