【ハイキング、乗馬、フルーツ三昧!】魅惑の国 「キルギス」を知っていますか?
ANGIE / 2022年10月27日 10時0分
キルギスって知っていますか? 中国の西、カザフスタンの南にある中央アジアの小さな国です。
名前を聞いたこともないという人も多いのですが、とても魅力的な国で、訪れた旅人の多くが「また行きたい」と語り、毎年リピートする人も。
そんな秘境キルギスを旅したレポートをご紹介します。
(※感染症や戦争の状況により、旅行時は安全かどうかを必ず外務省のHPでご確認ください)
登山家の間では有名なキルギス、気軽なハイキングを楽しめるツアーもたくさん
▲Photo by Rie Kanno
私がキルギスを訪れたのは2022年の7月と9月。
日本人にはあまり知られていない国ですが、実は登山をする人の間ではけっこう有名です。
というのも、国土の40%が3,000メートルを超える山で、中国・カザフスタンとの国境に連なる天山山脈には標高7,000メートルを超える山がそびえています。
南のタジキスタンとの国境は世界の屋根と言われるパミール高原。夏になると世界中から登山愛好家たちがキルギスに集まるのです。
首都ビシュケクも街中から山々が臨める立地。車に1時間も乗れば豊かな自然へアクセスでき、週末には人々がハイキングをしに山へ向かいます。
私も週末ごとに日帰りツアーで山へ行きましたが、都会の喧騒を離れて美しい自然のなかで過ごすひとときは最高。しかもそれが簡単に叶います。
ツアーも日帰りなら2,000円程度。子どもでも参加できる気軽なハイキングツアーも多いので、体力に自身がない人でも安心です。
ビーチリゾートもデジタルデトックスも! 湖のほとりで過ごすひととき
キルギスにはたくさんの湖があるのですが、有名なのは琵琶湖の9倍の大きさを持つイシククル湖と、標高3,000メートルの山の上にあるソンクル湖です。
キルギスの冬は厳しく冬季の温度はマイナスになります。
それにも関わらずイシククル湖の水は凍らないことで知られており、なんと湖の底にはさまざま時代の遺跡があるのだそう。
▲Photo by Rie Kanno
そんなイシククル湖は、海がない中央アジアやロシアの人々にとっては最高のビーチリゾート。夏にはたくさんの人が訪れます。
湖の水は透明度が高くとてもきれい。山に囲まれた内陸国のビーチの風景は、私たち日本人には少し不思議かもしれません。
▲Photo by Rie Kanno
一方山の上にあるソンクル湖は、馬や牛を育てる遊牧民が暮らすエリアにあり、電気も水道も携帯電話の電波もインターネットもない環境。夜はもちろん真っ暗なので、満天の星空と湖の水面に映る星が見られる……
と聞いて訪れたのですが、私が行ったときは残念ながら雨で星空は見えませんでした。
けれど、広い草原で乗馬を楽しめましたし、インターネットから完全に遮断されているので否応なしにデジタルデトックス。
ツアーで一緒になった人々とたっぷり語り合い、美しい自然を眺めて過ごした時間は最高でした。
※ツアーはホテルや街中の旅行会社から申し込めます。また、Instagramからローカル向けのツアーを探すこともできます。
こちらはとてもリーズナブルですが案内はすべてロシア語なので、キルギス人の助けが必要です。
宿泊先のスタッフに「インスタで募集しているツアーがあると聞いたのだけれど……」と聞けばサポートしてくれるはず。
おいしいフルーツがこれでもかとバザールに並ぶ、キルギスはフルーツ天国
▲Photo by Rie Kanno
キルギスのグルメといえば、トマトスープうどんのラグマンや牛肉と人参がはいったプロフと呼ばれるチャーハン、巨大な焼き鳥のような肉料理が有名ですが、私の印象に残ったのは何と言ってもフルーツ!
夏のキルギスはフルーツ天国で、スイカ、メロン、桃、ネクタリン、ブドウ、プラム、青りんご、さくらんぼ、いちごをはじめとした各種ベリー類がこれでもかとバザールに並びます。
それがどれも、信じられないくらいおいしいのです!
その上、安い。
たとえば1キロはありそうな大粒のブドウが1房100円弱、一人で持ち運ぶのが難しいくらい大きくて重いスイカが1玉130円くらいでした(2022年夏時点)。
バザールにはバナナやレモンといった輸入のフルーツも並ぶのですが、キルギス人の友人の話によるとキルギス産のフルーツの多くは農薬を使わずに栽培されているそう。
特に地方の通り沿いに立つ屋台で売られている果物は「ほぼ100%オーガニックで新鮮、おいしいよ」とのこと。
屋台で買った洋梨やアプリコットのおいしさは忘れられません。
ノスタルジックな街並みと素朴な人々もキルギスの魅力
▲Photo by Rie Kanno
いいことばかり書きましたが、キルギスは中央アジアの国々の中においてそれほど豊かではありません。
首都ビシュケクの中心地でも新しい建物はあまり多くなく、旧ソ連時代のアパートが並び何とも言えない渋さ・なつかしさを感じさせます。
舗装されていない道も多くいたるところで土埃が舞い、野良犬も多いです。
けれどそれでもキルギスがいいなあと思うのは、自然も街並みも、そして人も飾り気がなく素朴だからでしょう。
キルギス人と日本人は似ているので違和感なく人々の中に混じれますし、あまり観光客に慣れていないので、ボラれる心配も少ないです(タクシー以外)。
また、日本が好きな人も多く、日本人だとわかると興味津々で話しかけてきてくれますし、少々シャイですが基本的にとても親切でフレンドリーです。
美しい山をハイキングし、ノスタルジックな街並みを味わってフルーツを食べまくりたいという人は、ぜひキルギスへ。
(※感染症や戦争の状況により、旅行時は安全かどうかを必ず外務省のHPでご確認ください)
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