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【更年期に関する調査】イメージと実態が異なることが明らかに。専門家が教える更年期との付き合い方は?

ANGIE / 2022年12月21日 18時30分


年齢を重ねて不調を感じたとき、頭をよぎる文字が「更年期」。


「もしかして、これが更年期の症状なのかな」と考えた経験はありませんか。


更年期は女性のものというイメージが強いと思いますが、実は男性にも訪れます。自分だけでなく家族が更年期でつらい思いをしていることも。


更年期との付き合い方について、専門家である医師にお話を伺いました。


 


男女ともに更年期のイメージと実態とのギャップが

以下の画像は、ツムラが日本全国の20代~60代の男女を対象に行った更年期に関する調査において、男女における更年期症状のイメージと、実際の具体的な自覚症状を調べたものです。


女性に聞いた更年期の症状のイメージと実際の自覚症状


出典:ツムラ


女性に対して更年期で一般的だと思われる症状のイメージを聞くと、女性では、「イライラ」(54.3%)、「ほてり」(50.8%)、「発汗」(50.5%)、「ホットフラッシュ」(47.5%)、「のぼせ」(42.8%)が上位に選ばれています。



出典:ツムラ


しかし実際の症状で最も多いのは、「疲れやすさ」(51.0%)で、「肩こり」(47.0%)「気分の落ち込み」(44.0%)が続きます。


 


男性に聞いた更年期の症状のイメージと実際の自覚症状


出典:ツムラ


これは男性も同じで、更年期の一般的なイメージと実際の症状にズレがあります。



出典:ツムラ


男性では「イライラ」(46.3%)、「疲れやすい」(36.3%)、「発汗やほてり」(29.7%)というイメージが強いのに対して、実際に多い自覚症状は「疲れやすい」(66.0%)「頻尿」(41.0%)、「不眠」(40.0%)。


男女ともに更年期に多く感じる症状は、一般的な更年期症状に対するイメージとはかなり異なるようです。


ギャップが生じることで自分の更年期に気づいていない!?


目黒西口クリニック院長で漢方医学専門医でもある南雲久美子先生(以下:南雲先生)は、女性における更年期障害のイメージと実際の症状の違いについて、次のように語りました。


ほてりや汗、ホットフラッシュなど更年期の時期に多く見られる典型的なものが、一般的なイメージでした。


これらは自分だけでなく他人からもわかるので、本人も恥ずかしいと感じがちですが、症状があるのは割と短期間


更年期という10年もの長い間、女性を苦しめるのは、更年期の症状に影響を与える身体的因子、 心理的因子、社会的因子によるものが多いようです。


ですから、一般的なイメージと更年期の実際の症状が異なる結果になった、と考えられます」(南雲先生)


 


男性についても、一般的な更年期症状の認識と実際の症状が違うことで自分に更年期の症状が出ているにもかかわらず気づいていない人が多いのかもしれません。


 


気づかれたくない「更年期症状」、症状があっても我慢する人約3割

疲れやすさも肩こりも本人にとってはつらい症状ですが、「周囲に言いたくない」「知られたくない」と感じている人が多いことも、調査から明らかになっています。



出典:ツムラ


男性では「自分に更年期症状が出るとは思わなかった」(55.0%)「更年期症状について周りに言いにくい」(63.0%)「更年期症状があっても認めたくない」(58.0%)と6割近くが回答。



出典:ツムラ


女性も更年期について「周りから指摘されることに抵抗がある」(41.0%)「周りには言いにくい」(40.0%)と答えています。


そのせいか、更年期を自覚していても「我慢する・何もしない」という人が多いようです。


 


更年期の症状を知られたくない、症状が出ても我慢する人が少なくないことについて、南雲先生は「更年期の症状はいつか終わるからと我慢を重ねる人が少なくない」と言います。


そんな人に向けて、「かつては諦めるしかない時代もありましたが、今は違います。たくさんの情報を得て、しっかりと正しい対処ができるようになっています」と語ってくれました。


 


また、「霞が関ビル診療所」に勤務する婦人科医の丸山綾先生は、「更年期症状は個人差が大きく、症状が重く日常生活に支障を来すのであれば、『更年期症候群』という病気としての治療も可能」とコメント。


ホルモン補充療法が一般的で、漢方治療を選択・併用することもあるそう。ホットフラッシュの場合、1~2週間で症状の軽減を感じられることが多いようです。


 



出典:ツムラ


「人に知られたくない」と感じている人も多い更年期の症状ですが、調査では男女ともに7割~8割が「更年期症状に対する知識を得ておきたい」と回答しています。


そのためにも、不調を感じたら我慢するのではなく医療機関を受診して医師に相談するのがよさそうです。


 


更年期は人生100年のうちの10年、症状を我慢せず専門家に相談を


南雲先生は更年期について「人生100年時代。その中の10年もの長い時間を、 不調に何も手を打たず、諦めて生きるのは、あまりにももったいない」と話してくれました。


つらい症状をただ我慢するより、治療を受けて楽に過ごせるならそのほうがQOLの高い人生になりそうです。


漢方薬も選択できるそうなので「更年期症状を治療する」という選択肢も前向きに考えたいですね。


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