「こんな瞬間を待ってたの!」と叫びたくなる、究極の男女愛を描いた名画たち
ANGIE / 2014年11月27日 22時59分
(Photo by メトロポリタン美術館)
フランスの画家、ジャン=レオン・ジェロームの描いた『ピュグマリオンとガラテア』という絵があります。
接吻をしている男女の絵なのですが、この絵を見ていると、ため息とともに甘美な印象が体中をかけめぐります。
ピュグマリオンというのは、ギリシア神話に出てくるキプロス島の王のこと。
人間の女性には見向きもせずに、理想の女性・ガラテアを大理石の像に掘り上げた人物です。
その像が生命を授かり彼の妻となるのですが、ジェロームが描いたのが、2人の接吻の瞬間なのです。
ガラテアの足の部分はまだ大理石ですが、上半身は人間になっていて、ピュグマリオンの接吻に応えるかのように腕をまわしてい
ます。
女性なら憧れるシチュエーションを表現
この絵の中で良いのは、ピュグマリオンの顔。
ガラテアの後頭部に隠れて見えにくいですが、恍惚の表情を浮かべています。
理想の女性を手に入れた無垢な少年のように、彼女を仰ぎ見ながらその体を無我夢中で抱きしめている、といった感じです。
こういう瞬間って、誰でも憧れますよね。
キスによって生命が覚醒するなんて、ロマンチックで官能的です。恋に落ちる、まさにその瞬間を描いています。
恋は相手の中に理想を見出すことでもありますが、この絵の中にはその情熱と心情が現れています。
女性であれば、誰だってこういう時が来るのを待っているものであり、「一度はこんな場面を味わってみたい」と思うはずです。
この絵の制作当時、ジェロームは66歳。
印象派のマネやルノアールにはない、静謐で情熱的な魅力にあふれています。
キスの瞬間を描いたもう一つの名画
(Photo by オーストリア絵画館)
オーストリア人画家のグスタフ・クリムトが描いた『接吻』も有名な絵ですよね。
この女性のモデルは、彼の恋人だったエミーリエ・フレーゲだとされています。
金箔が多用された黄金色に輝く中、まさにいま「接吻」を受けようという女性がいます。
女性の「このときを待っていたの」といった表情には、グッと惹きつけられるものがあります。
この絵の制作当時、クリムトは46歳です。
『ピュグマリオンとガラテア』はニューヨークのメトロポリタン美術館に、『接吻』はオーストリア絵画館に所蔵されています。
残念ながら、どちらも本物は見たことがありません。
「一度、本物を見たいものだ」と思いながら、画集を眺めている秋の夜長です。
Image photo by Pinterest
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
<世界一よくわかる>美術館に行きたくなる情報が満載! 『100人の天才画家でたどる西洋絵画史』5月発売
PR TIMES / 2024年4月23日 16時45分
-
限定グッズやスイーツも超おしゃれ! 連休のお出かけにもぴったりなマティスの展覧会
ananweb / 2024年4月21日 9時0分
-
世界的名画の展示がソウルで行われない理由は?
Record China / 2024年4月17日 21時0分
-
既婚者に聞いた「旅行で寄りたい美術館」ランキング! 2位「大塚国際美術館(徳島県)」、1位は?
オールアバウト / 2024年4月13日 7時40分
ランキング
-
1「スナップえんどう」の筋取りが、お家にあるアレを使うだけで簡単キレイに!驚きのアイデアに「目からウロコ」「見ていて気持ち良いー!」
まいどなニュース / 2024年5月6日 15時45分
-
2親を扶養に入れるメリット・デメリットを確認してみよう
マイナビニュース / 2024年5月7日 11時2分
-
3やよい軒で「わかってる」人が頼んでるメニュー。「神」「最強」の声も...。《編集部レビュー》
東京バーゲンマニア / 2024年5月6日 17時0分
-
4【疑問】「白内障」「緑内障」は何が違うの? 原因&治療法を眼科医に聞いてみた
オトナンサー / 2024年5月6日 20時10分
-
5死者をデジタルで復活させる「故人AI」が海外で急速に普及 「悲しみに暮れる人の社会復帰を妨げる」という懸念も
NEWSポストセブン / 2024年5月7日 7時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください