「マジンガーZ」「GODZILLA」にみる“続編”と“リブート”の意義 藤津亮太のアニメの門V 第30回

アニメ!アニメ! / 2018年1月13日 20時0分

  

ある作品世界の寿命を長く保つには、適宜新作を制作する必要がある。しかし、前作から時間が空いてしまった場合やそれまでとターゲットを大きく切り替える場合には、単純に続編を作るのだけでは済まないしつらえが必要になる。既存のキャラクターを改めてどうプレゼンテーションするかというブランディングの問題だ。

たとえば昨年11月には『GODZILLA 怪獣惑星』が公開され、今年は1月13日から『劇場版 マジンガーZ / INFINITY』が公開される。ゴジラとマジンガーZどちらも長い期間にわたってその存在を親しまれているキャラクターだ。

『GODZILLA』の場合、国内でアニメ化されるのは初。海外のファン(同作はNetflixでの配信が決まっている)やゴジラというキャラクターに興味の薄い層にリーチすることが企画の狙いのひとつで、過去の『ゴジラ』シリーズとはまったく接点のない、遠い未来を舞台としたまったく新たな設定の作品として打ち出した。
一方、『マジンガーZ/INFINITY』は、'70年代に放送された『マジンガーZ』『グレートマジンガー』が終わった時点から“10年後”という設定で、いわば「正統派の続編」という位置づけで制作されている一作だ。新規ファンを横目にみつつ、『マジンガーZ』に親しみを感じている層を中心にした打ち出しといっていい。

おそらくある有名作を、世間に改めてプレゼンテーションするアプローチは、大きく2種類ある。

ひとつは「続編」。すでにその作品世界やキャラクターが一定のイメージを獲得しているというアドバンテージをそのまま利用して、その上に作品を作る方法だ。
「続編」として打ち出す場合、キャラクター(ここではメカも怪獣も含んでこう呼ぶ)が持っている「一般的な印象」に寄り添う必要がある。

そもそも続編が作られるほどのキャラクターは、登場時から人気のピークに至るまで、そのキャラクター性が変化をしていたりする。
たとえばゴジラであれば、核実験の影響で蘇った恐怖の存在でスタートしつつ、ヒーロー性のある地球最強の怪獣という位置づけに変化していった。マジンガーZは作中での立ち位置こそ変わらないが、飛行用アタッチメントのジェットスクランダーを装備しているかいないか、兜甲児が乗るのはホバーパイルダーなのかジェットパイルダーなのかといった、装備面での変化がある。

時間をおいて「続編」を制作する場合は、こうしたキャラクターの変化に対し、世間のイメージと合致する塩梅を予測して、「平均的なキャラクター像」を改めて打ち出す必要がある。この時、どうしてもキャラクターを知っている人に訴求は強くなるが、そうではない人には魅力が通じづらくなるという点は「続編」の弱点の部分ではある。
また、キャラクター像のイメージを打ち出すにあたっては、時間の経過とともに作品のリアリティが古びていることも多いので、観客が気にならない範囲で、リアリティを補強してあげることも必要になる。

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