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アーティストデビュー10周年の新作!田所あずさ、ミニアルバム『Ivory』リリース記念インタビュー

アニメ!アニメ! / 2024年8月28日 18時30分

アニメやゲームの主題歌、テーマソングなどを歌うアーティストに楽曲について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2024年9月号には、アーティストデビュー10周年の新作ミニアルバム『Ivory』をリリースした田所あずさが登場。


ライブをイメージしたポップなミニアルバム


――『Ivory』は、どんなコンセプトにしたいと考えていましたか?


前作のアルバム『Waver』はセルフプロデュースで、シリアスな曲が多めだったんです。それをひっさげてのライブと、『Private Room』というタイトルのライブを開催し、もう少しいまの私らしく、ライブでフックになるような心が躍る曲、表現の幅が広がるような曲がほしいなと考えて制作に入りました。楽曲的にも、J-POPやジャズ、R&B、カントリーなどいろいろな楽曲に挑戦したくて。サウンドプロデューサーの神田ジョンさんと相談していきました。


――最初にできあがったのが、リード曲の「アイボリー」だったんですよね。


そうです。ポップなアルバムにしたかったので、「アイボリー」のデモ音源を聞いたときには、今回のコンセプトにぴったりな曲が来たなと思いました。その後、全曲完成してから聞いたときはバラエティに富んでいておもしろいと思いましたし、それでいてまとまりのあるいいアルバムにできそうだと感じました。


――「アイボリー」は、とてもリズミカルで気持ちのいい曲ですよね。


私のライブでキラーチューンになるのは作品の主題歌が多いのですが、それ以外でもキラーチューンを作りたいと思っていたので、それにピッタリの曲ですね。それでいて「Waver」から続く、くつろげるようなチル感は残しつつ、心が躍るような楽曲に仕上がりました。歌詞は、不器用な人に温かく寄り添うフレーズになっているので、人を支えてくれるような楽曲にできたのではないかと思っています。


――「アイボリー」というと、色が思い浮かびますが、田所さんは「アイボリー」にどんな印象がありましたか?


じつは、特別な思いはなかったんです。でも、作詞の大木貢祐さんからアイボリーは牙のことだと聞いて、その表現がすごくオシャレだと感じたんです。しかも、アイボリーは白じゃなくて複雑な色合いを表現しているというので、そこも素敵だなと思いました。


――アルバムタイトルも『Ivory』ですよね。


曲が先にできて、アルバムタイトルは大木さんがあとから考えてくださいました。私としても、「アイボリー」は言葉として気に入っていましたし、表題としてわかりやすいものがいいなと思っていたので、すごくピッタリだなと思って。アルバムタイトルは、ジャケットのデザインなども考えて、アルファベットになっています。


――「アイボリー」はMVも制作していますが、田所さん的な見どころは?


「箱庭の幸福」で監督をしてくださった上田昌輝さんにお願いをして、撮影していただきました。同じ動きも何度も細かく撮ったので、実際にできあがるとどんな映像になるのかワクワクしていたのですが、完成した映像がすごくおもしろくて。レトロっぽい質感もありつつ、さらに歌詞にもリンクしていてすごくいいMVになりました。


――全6曲のなかで、自分的に一番意外だった曲は?


「家弁慶in da house」は制作にノータッチだったので、ラップがメインだったことも歌詞の内容も予想外でした。いい意味でサウンドプロデューサーの神田ジョンさんと作詞の大木貢祐さんのちぐはぐさが出ているところも好きです。歌詞は大木さんが事前にヒアリングして作ってくださったのですが、自己紹介でもあり、私と愛猫ラジャのデュエットソングみたいになっていて、見たときはめちゃくちゃ笑いました(笑)。ファンの方から見ても笑えるフレーズが多いので、きっと喜んでいただけると思います。


――ちょっとダウナーなテンションの歌い方もいいですよね。


レコーディングでは、どんなテンションにしたらいいのか、最初は戸惑いました。でも、キャラソン風にはしたくなくて、あえてしゃべるように、抑揚を付けすぎない歌い方をしてみました。ラップは難しかったので、大木さんの仮歌を参考にしつつ歌って、最終的にはとてもかわいく仕上げていただきました。


――ほかの楽曲についても聴かせてください。まずは、1曲目の「ハワイムーヴ」から。


ハワイが日本に数センチずつ近づいていることにかけて、コツコツと目標に向かってやるしかないという気持ちを歌った努力の曲です。制作期間中、大木さんに努力について、コツコツがんばるけど、最後は神頼みみたいなことは多いと思うとお話したところ、それをお茶目に、言葉遊びも交えて表現してくださいました。底抜けに明るいわけではないけれど、清涼感がある曲なんですよね。歌っていても口が楽しくなる、そんな曲になりました。ただ、この曲に限らず、ミニアルバム全体で英語の発音には苦労しました。メロディを維持しながらきれいに歌うのが大変でした。


――続いては、3曲目の「産声はハミング」について。


やさしくてあたたかい曲に、大木さんの歌詞がスパイスとなって、あたたかさと絶望が同居する曲になっています。レコーディングでは、マイクに声をどう乗せるかをたくさんディスカッションしました。声がマイクにざらっと乗るような、張り付くような歌い方をしたかったんです。いろいろ考えながら、何度もテイクを重ねたことが、とても印象に残っています。


――4曲目の「アンカット」は、ポップな曲調が印象的ですね。


ファンの方のお手紙を読んで感じたことを歌詞にしてもらっています。いつも思いの丈を綴ってくださるんですが、私から返す言葉はどうしても「皆さん」になってしまう。でも、ちゃんと思いは伝わっていることや、あなたに伝えたいことがあるということを表現しています。ただ、リアルにたったひとりに「あなたのために」というとそれはエンタメじゃなくなると思うんです。でも、「あなた」が言ってくれたからがんばれたことも伝えたい。私とファンの方の距離って結構遠いんだなという、複雑な思いを歌った曲になりました。ブルー・ノートというジャズやブルースで使用される音階を使い、技術面も意識して歌いました。


――そして、ラストを飾るのは「Last Thursday」。この曲は2023年に行われたライブ『Private Room』に向けて制作した曲ですね。


ダウンロードカードで発売していたのですが、より多くの方に届けたくて、今回収録することになりました。この曲は、野外で汗をかきながらお酒を飲んで聞くような、気の抜けた曲にしたいと思っていました。愛猫ラジャに対する思いを曲にしていただいたのですが、恋人を想像して聞いていただくのもありだと思います。レコーディングスタジオで気を抜きつつライブ感を出すのが難しかった思い出があります。


――全曲制作が終わって、自分にとってのチャレンジ曲と言われたら?


それぞれにチャレンジはあるのですが、「産声はハミング」はマイクの使い方にこだわったので、とくにチャレンジをした印象でしたね。技術面でも学びがありましたし、張り付いたような歌になることで、興味をそそられる音にもなる。家ではできないことなので、すごく勉強になりました。


――ジャケットは、白い落書きのような模様と、田所さんのアンニュイな表情が印象的ですね。


ずっとお世話になっているquiaの松田剛さんにお願いしました。制作当時は「アイボリー」しか完成していなかったのですが、そのほかの資料と合わせてイメージを膨らませてくださって、最初の打ち合わせの段階で10案以上アイデアを出してくださったんです。どれも素晴らしいものばかりでひとつに絞るのが苦しかったのですが、ポップに見えるけれどひと筋縄ではいかない遊び心もある雰囲気のものに決めました。落書きのような部分は、よく見ていただくと影が落ちているんです。じつは、立体物で私の頭や顔にくっつけて撮影したんです。そんな遊び心も見つけていただけたらと思います。


――今年はアーティスト活動を始めて10周年になりますが、早かったとか長かったとか、どんな感想ですか?


私、デビュー当時はそんなに歌いたくなかったんです。ただ、当時からランティスのアーティストさんは長く活動されている方が多かったので、私もそうなるのかなと思っていました。でも、実際に10周年を迎える自分は想像していませんでした。いまは歌もどんどん好きになって、もっといろいろな曲を歌いたいですし、続けていきたいと思います。自分として、この方の曲を歌ってみたいという方も何人もいらっしゃるので、いつか叶うように応援をお願いします。


――とても魅力的なミニアルバムに仕上がりましたね。最後に読者へメッセージをお願いします。


すごく自信を持って送り出せたアルバムなので、たくさん聞いていただき、お気に入りを見つけてもらえたらうれしいです。ライブが開催された際には、ぜひ生で聞きに来てください。



■Profile
たどころ・あずさ/11月10日生まれ。茨城県出身。ホリプロインターナショナル所属。
これまでに、シングル14作(うちデジタルシングル3作)、アルバム4枚をリリース。声優としての主な出演作は『アイドルマスター ミリオンライブ!』最上静香役など。


■『Ivory』
発売中
バンダイナムコミュージックライブ
田所あずさのアーティストデビュー10周年を飾るオリジナルミニアルバム。全6曲収録。サウンドプロデュースは神田ジョン、全曲の作詞を大木貢祐が手掛け、田所の“いま”を取り巻く環境をみずみずしく表現している。
3080円(税込)


■Information
10月12日には、韓国・Seongam Art Hallにて『AZUSA TADOKORO ACOUSTIC LIVE -KoroAco-SP in Seoul (supported by KOE)』の開催が決定した。
イベントやライブの参加方法などの詳細は【https://www.lantis.jp/artist/tadokoroazusa/】をチェック


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