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【アニメ化してほしい作家たち】音や香りで厚みをつける「京都府警あやかし課の事件簿」天花寺さやか先生の取材と描き方

アニメ!アニメ! / 2024年8月31日 12時30分

アニメ!アニメ!では、毎年2回【「アニメ化してほしい」シリーズ】と題した読者アンケートを実施。ゲームマンガ小説・ライトノベルのそれぞれから「アニメ化してほしい」作品を募っています。


このたび、たくさんの読者から投票があったアニメ化してほしいライトノベル・小説は?」の2024年上半期版で上位にランクインした作品の著者3名へメールインタビューを実施。上位ランクインの感想や“アニメ化”についての想いをうかがいました。


第3弾は、ランキング3位『京都府警あやかし課の事件簿』(PHP研究所/PHP文芸文庫)と13位『京都・春日小路家の光る君』(文藝春秋/文春文庫)著者である天花寺さやか先生のインタビューを紹介します。



■Profile
天花寺さやか(てんげいじ さやか)
京都市出身。2018年『京都府警あやかし課の事件簿』(PHP文芸文庫)でデビュー。
同作で第7回京都本大賞を受賞、シリーズ累計26万部(23年現在)。
その他の著書に、『京都・春日小路家の光る君』シリーズ(文春文庫)、『京都丸太町の恋衣屋さん』(双葉文庫)、エッセイ集に『京都へおいない』(ぱるす出版)がある。


天花寺さやか先生 インタビュー


『京都府警あやかし課の事件簿』は、2019年下半期から今回で9回目のランクインです。やっとお話が聞けるなという印象ですが、感想をお願いします!


いつも本当にありがとうございます。9回もランクインと伺って驚いてます。そんなに多かったなんて……! それほど沢山の方に、継続してアニメ化の支持を頂いてると分かって凄く嬉しいです。「アニメ化してほしい!」と望んで下さる皆様お一人お一人に、感謝の気持ちを述べたいです。本当にありがとうございます!


ランクインだけでも凄い事なのに、9回というのは私の中では快挙中の快挙で、著作『京都府警あやかし課の事件簿』のこの実績をぜひ、さらに沢山の方々だけでなくアニメ業界の方々にも知って頂けたらな、と思います。


“京都×あやかし”モチーフの2作品の共通点や相違点など教えてください


『京都府警あやかし課の事件簿』と『京都・春日小路家の光る君』。
一言で言うなら、共通点は「京都の不思議な世界観」、相違点は「展開される闘い」だと思います。


『あやかし課』も『春日小路家』も、京都が舞台で、実は神仏や「あやかし」が存在しているお話です。
京都は、千年の歴史があって、沢山の神社仏閣や伝説・逸話があるので、町を少し歩くだけで和風ファンタジーな雰囲気に浸れます。そこが、現実の京都の良いところで、それを想像でさらに膨らませて「京都では実はこんな人達がいて、こんな世界や闘いがあるんだよ」という風に書いて世に出したのが、上記2作です。
実は単に想像だけで書いたのではなく、沢山の取材や下調べを行っているので、京都に住む人達が読むと、「あやかし等はフィクションだけど、実際の生活感はリアル」と思って頂けるように意識して書いており、実際に京都在住の読者様から、多数そのようなご感想を頂いております。


2作の相違点である「闘い」については、『あやかし課』は、警察である主人公達が様々な犯人とバトルして、人々や京の町を守ってゆくという痛快ストーリーですが、『春日小路家』は一人の高貴な御曹司を巡って様々な縁談相手や名家の人間、それに仕える式神「付喪神」達が独自の縁談ルールに沿って争うというストーリーです。いわゆる、和風バチェラー物語。激しい戦闘シーンもあるのですが、皆それぞれ、あやかし課のように何かを守る戦いではなく、あくまで己の繁栄のために闘争を繰り広げる。京都らしいドロドロさが相当にありますし、そんなジャンルでしか得られない楽しさがある(笑)。
反面、『あやかし課』では、京都らしい和風な世界を楽しみつつも、爽快な王道・和風バトルが楽しめます。そういう点が、2作の大きな違いかと思いますので、読者様にはぜひどちらもお楽しみ頂きたいです!


“京都”を描写する際に意識していることはありますか?


基本的には、現地へ赴く取材や聞き取り取材、下調べを経て執筆するようにしています。「京都」を描写する場合は、特にそれを意識しています。


京都の町を歩くと実は様々な音や香りに溢れていて、地元の人達の京都弁の会話や観光客の声、昔ながら町家が並ぶ町内を歩けば、どこかで習い事らしいお箏か三味線の音がするし、夏だと色んなお店から祇園祭のお囃子のBGMが流れています。
神社仏閣へ行くと、ふっと香る本堂の古い木の匂い、お香の匂い、錦市場を歩けば「京の台所」と称されるだけあって漬物の美味しそうな匂いがする。実は京都は、三方が山に囲まれて鴨川・桂川という大きな二川に囲まれているせいか、草木や水の匂いも凄く感じるんです。


そういう台詞や描写があるかないかで、「京都が舞台の物語」というものの厚みが、ぐっと増すと思うのです。
また、それこそが京都の大きな魅力だと思いますので、京都舞台の作品を書くならそこを表現したい! という作家としての気持ちもあります。


「アニメ化」への思いを教えてください


一言で言うと、「悲願!」です!笑 
9回もランクインさせて頂いていますので……!


実は私だけでなく、沢山の読者様や、今まで取材させて頂いた方々にも、あやかし課のアニメ化は悲願だと言って頂けてます。先の回答のように、作中では京都の描写が沢山あるので、単純にあやかし課のキャラが動いたり戦闘シーンが見たいというだけでなく、アニメ映像で京都の色んな描写を見たい、楽しみたいというお気持ちが、あやかし課アニメ化というご要望に乗っているのが凄く伝わってきます。


私自身も、京都の風景や京都弁の会話をぜひアニメで見たいと思いますし、主人公・大(まさる)ちゃん達が動いて喋るだけでなく、そういった面でも、『あやかし課』のアニメ化を凄く望んでおります。
「京都のアニメ映像」というものが、日本の文化の一つに、さらに根付いてほしいと思います!


下半期に向けての意気込みや読者へのメッセージをお願いします!


下半期にランクインすれば、こちらも悲願の10回目! となります!
ですので、次のアンケートでも是非、よい結果が出せればいいなと思います!


『あやかし課』も『春日小路家』も、新刊を控えて更なる展開・面白さを予定しておりますので、読者の皆様にはぜひ引き続き、2作をお楽しみ頂ければと思います!
改めましてこれからも、『京都府警あやかし課の事件簿』シリーズや『京都・春日小路家の光る君』シリーズを、よろしくお願い致します!


お知らせ


天花寺先生


『京都府警あやかし課の事件簿』が10月に第9巻を、『京都・春日小路家の光る君』が11月に第3巻と連続刊行を予定しております!


PHP文芸文庫


『京都府警あやかし課の事件簿』(PHP文芸文庫)、3位へのランクイン、本当にありがとうございます!
シリーズ最新刊の『京都府警あやかし課の事件簿9 龍王と女神の純愛歌』は、2024年10月10日(木)に発売予定です。
シリーズ第2部の幕開けとなる巻ですので、ぜひご堪能ください!



文春文庫


『京都府警あやかし課の事件簿』の3位へのランクイン、おめでとうございます!
『京都・春日小路家の光る君』(文春文庫)も13位にランクインとのこと、嬉しいかぎりです。ありがとうございます。
シリーズ最新刊の『京都・春日小路家の光る君 三』は、2024年11月6日(水)に発売予定です。ついに縁談が決着するシリーズ完結編です! どうぞお楽しみに。





以上、「アニメ化してほしいライトノベル・小説は?」2024年上半期版で上位にランクインした天花寺さやか先生のインタビューをお届けしました。
下半期のランキングの行方も気になりますね!



    アニメ!アニメ!では年間を通して様々なアンケートを実施中です。
    ぜひあなたの想いを教えて下さい。
    >>https://animeanime.jp/special/1898/recent/


※アンケートは、読者の皆様の「今のアニメ作品・キャラクターへの関心・注目」にまつわる意識調査の一環です。結果に関しては、どのキャラクター・作品についても優劣を決する意図ではございません。新たに作品・キャラクターを知るきっかけや、さらに理解・興味を深めていただく一翼を担えれば幸いです。

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