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ソロアーティストの扉を開く1stアルバム―田中有紀『Crier』リリース記念インタビュー

アニメ!アニメ! / 2024年10月18日 18時0分

アニメやゲームの主題歌、テーマソングなどを歌うアーティストに楽曲について語ってもらう雑誌「メガミマガジン」のインタビュー企画「Megami’sVoice」。2024年11月号には、1stアルバム『Crier』をリリースした田中有紀が登場。


新しい自分を表現できたアルバム


――まずはアーティストデビューが決まっての感想を教えてください。


子供のころから歌とお芝居が好きで、声優さんのなかにはアーティストとして活躍されている方もいると知り、自分の夢を同時に叶えられるなんて素晴らしいと思っていたんです。それもあって、デビューが決まったときは、言葉で表せないくらい感動しました。


――普段はどんなジャンルの曲を聴きますか?


ALI PROJECTさんや、アニメの主題歌、なかでも『犬夜叉』や『マクロスF』の曲をよく聞いていました。最近は、Reolさんやちゃんみなさんの曲をよく聞きます。子供のころは、新しい音楽に出会いたくて、レンタルショップで片っ端からCDを借りていたのですが、難しそうな曲に出会うと、歌いこなせるようになればステップアップできるかもしれないと、すごく燃えていました。


――それだけ歌うことが好きだと、アーティストデビューで10曲の新曲を歌えるというのは歓喜だったのでは?


とにかく喜びました!一気に自分の曲が10曲も増えるなんて、「よろしいのですか?」くらいの気持ちでした。ただ、“田中有紀”として歌うのは初めてだったので、短期間で10曲歌うのは挑戦でもありました。とにかく1曲に集中していけば駆け抜けられるだろうと考えていましたし、歌い終わったときには何らかの成長ができていたらいいなと思っていました。


――レコーディングが終わって、成長できたと感じる部分はありますか?


自分の歌い方の輪郭が、はっきりしてきたように思います。これまではキャラクターやユニットとして歌うことが主だったので、自分として歌うことの意味がぼんやりしていたんです。でも、レコーディングのディレクションをしてくだった小久保祐希さんから、私らしさを引き出していただいて。テクニックで歌うよりもまっすぐに気持ちを込めれば声がマイクに乗りやすいとか、いろいろなことを教わり、レコーディング後にはどう歌っていきたいかも見えてくるようになりました。


――今回収録される10曲は、スタッフの皆さんがセレクトしてくれたんですよね?


そうなんです。いただいた曲を聞いて、まずカッコいいメロディが多いなと感じました。ジャケットの写真もカッコいい系に振り切っていて、ちょっと新鮮でした。というのも、私自身はふわっとしているというか、周りの方からそう言われることが多いので、自分でもカッコいいとはかけ離れていると思っていて。そんななかでスタッフさんはカッコいいアーティスト像を考えてくださったので、新しい自分を表現できる場所をいただけてうれしかったです。


――ぜひ収録曲について教えてください。まず、リード曲の「Crier」からお願いします。


「Crier」には泣き叫ぶや産声という意味があるのですが、最初に曲をいただいたときは、田中有紀がここからはじまるんだと、強く主張していくようなメッセージ性を感じました。歌詞にも未来を感じさせるフレーズが散りばめられているので、はじまりにピッタリな曲だと思います。歌はじまりですし、曲中にラップもあり、ラスサビ前に違ったメロディが入ってくるなど、盛りだくさんな展開のある曲なんですね。それもあって、レコーディングでは「その歌い方だと声が引っ込んでもったいないから、もっと前に出して」とディレクションをもらったことも印象に残っています。自分を信じてみたら明日に繋がるかも、と歌っているところもすごく好きです。


――「From here to HISTORIA」も、激しい曲ですよね。


この曲もはじまりを歌っているのですが、「Crier」が自分を奮い立たせる曲だとすると、こちらは誰かと一緒にがんばる気持ちを歌った、宣言のような曲で、歌っていて勇気がもらえます。聞いてくれる人に思いを届ける歌なので「ここからがんばっていくので、皆さんよろしくお願いします!」という気持ちで歌いました。


――「Blue Wind」はどんな思いで歌いましたか?


風になれば、誰かのもとにすぐ行けるので、この曲も誰かの風になってくれたらいいな、聞いた人のそばに寄り添えるような曲になったらいいなと思いながら、やさしい追い風のように歌いました。言葉のひとつひとつを大切にして、語りかけるように歌ってみています。


――「No Pain No Gain」は、さらにパワーの感じられる曲です。


傷ついても膝がすりむけても、立ち上がって前に進むという決意を歌っていて、内なる葛藤が一番見える曲だなと思っています。サビは「Crier」以上に心の底から叫ぶように、思い切り歌い上げました。とにかくパワーがある曲なので、ライブなどではこの曲を歌うことでさらにブーストが掛かっていくんじゃないかと思っています。


――「KURAGET DOWN」は、たゆたうようなメロディですね。


気ままな雰囲気のメロディに乗せて、枠組みを決めず自由に漂えば、自分らしさが発揮できて新しい何かを見つけられると歌った曲です。盛り上がれるパートもあるので、緩急も楽しんでほしいです。


――「Going Going Going」は、軽快なダンスチューンです。


一緒に盛り上がり、暴れてほしい曲です。踊れなくても、曲に乗って身体を動かしてほしいんです。掛け声も入れやすいと思いますし、きっとライブでは皆さんとのキャッチボールができるんじゃないかと、いまから楽しみです。それほど英語は得意じゃないのですが、歌詞に英語のフレーズが多いので、カッコよく歌うためにどうしたらいいか、たくさん試行錯誤しました。いろいろこだわっているので、ぜひチェックしてほしいです。


――「Familiar」は、心が温かくなるようなナンバーですね。


1曲を通して、大切な人への思いをずっと表現しているんです。それもあって、レコーディングでもそのぬくもりを大切にしたいと思い、家族や親しい友人など、大切な人の顔を思い浮かべながら歌いました。誰かに温かく寄り添うような曲のぬくもりを感じてもらえたらうれしいです。


――「Familiar」は、テレビアニメ『転生貴族、鑑定スキルで成り上がる 第2期』のED主題歌にも決まっていますね。


デビューしてすぐに作品の主題歌を歌えると思っていなかったので、すごくうれしかったです。作品は、大切な仲間が増えて、その人たちと一緒に力強く進むという物語です。主人公が大切な人たちと和気あいあいとしながら楽しく過ごしている映像とか合いそうですよね。どんな映像になるんだろうかと、勝手に想像して楽しんでいます(笑)。


――「Dear STELLA」は、結城アイラさんと共同で作詞をしていますが、歌詞のポイントは?


作詞をしてみませんかとお声がけいただいて、ぜひやりたいですとお答しました。お声がけがあった段階で、アイラさんが見てくださると聞いていたので、私は自由に思いを綴ってお渡ししたんです。最初に曲を聞いたときに夜のイメージが浮かびましたし、曲を作ってくださった小久保さんも「夜や星がイメージ」とおっしゃっていたので、夜や星、それから私が大好きな宇宙も絡めてプロットを作りました。また、私がいま伝えたい、「ありがとう」も込めました。ただ、私がスタッフさんに提出したプロットには、ネガティブなワードも盛り込んでいたんですね。そうしたら前向きな歌詞になって返ってきたので、アイラさんが歌詞を通して私に「前向きになってもいいよ」とメッセージをくださったんだと思います。


――結城アイラさんは、NOW ON エアのサウンドプロデュースも担当されていましたよね。


そうなんです。私たちのことをずっと気にかけてくださっていたアイラさんと一緒に作詞ができることも、それがアルバムに収録されることもとにかくうれしい気持ちでいっぱいでした。それもあって、アイラさんや応援してくださる方、スタッフさん、友達や家族への感謝を曲に乗せたかったんですね。レコーディングでは、小久保さんから「ストレートに気持ちを伝えたほうが思いは届きやすい」とお話があり、照れくささもありましたが、まっすぐ歌うことを大切にしました。


――「未来スケッチ」は、まさに未来を描いたような歌詞が印象的です。


未来を描いていくような歌にしたいなと思い、レコーディングでも未来が開けていく感じや、希望や期待を持っているワクワク感を乗せられたらと思いながら歌いました。真っ白いキャンバスに、どんな絵の具を乗せていくのかを考えるのと同じように、自分で世界を描く、はじまりを感じさせる1曲になったのではないかと思っています。


――そしてラストを飾るのは、「UP TO DATE」です。


曲順決めには私も参加させていただきました。ラストにこの曲があると気持ちが前向きになりますよね。冒険のはじまりに意気込んでワクワクするような気持ちにもなりますし。「魑魅魍魎」など、おどろおどろしさを感じるワードもありますが、歌うときは冒険感を大事に、明るく軽快に歌いました。とりあえずひとつずつこなしていけば前に進んでいけるよと歌った、とにかくポジティブな曲になりました。


――全10曲のなかで、いまの田中さんらしい曲と言われたら?


「Crier」です。10月2日にアルバムがリリースされたら、イベントやライブが続いていくので、がんばっていくぞと言うときに背中を押してくれるのが「Crier」です。いまの自分の心情に近いものを感じます。


――2025年1月には1stライブも決まっていますが、意気込みを教えてください。


アルバムをひっさげてのライブなので、いまはどんな流れにしようか、どんなパフォーマンスをすれば視覚的にも楽しんでいただけるかを考えています。皆さんと一心同体になって盛り上がれるようなライブにしたいなとワクワクしています。


――先ほどお話しにありましたが、ジャケットを含むアーティストビジュアルもカッコいいですよね。


カッコいいの種類もいろいろありますが、スタッフの皆さんと相談して色を落としたような、何を見ているのかわからないような表情が採用されました。きっと新しい私を感じていただけると思います。


――数量限定版に付いてくる緑だけのペンライトもおもしろい試みですね。


もともと緑色が好きで、曲に合わせていろいろな緑をイメージして作りました。「Crier」は私のなかの“純緑”なのですが、ほかの曲もそんなふうに緑を当てはめて作りました。全10色、全部緑色なので記念にしていただけたらと思います。


――アーティストデビューをはたして、今後どんなアーティストになっていきたいですか?


みんなと何かを作ったり、一緒に楽しんだりするのが好きなので、定期的にライブ活動などができる場所が作れたらと思っています。そして、アニメを普段あまり見ない方にも、少しでも興味を持ってもらえるような、親しみやすいアーティストになりたいです。


――では、最後に読者にメッセージをお願いします。


夢に見ていたアーティスト活動のスタートラインに立てて、本当にワクワクしています。このワクワクを皆さんと共有できる場所を増やしていきたいですし、2025年1月にはライブが控えていますので、ぜひ足を運んでいただけたらと思います。そして、アルバム『Crier』の10曲もたくさん愛していただけたらうれしいです。



Profile
たなか・ゆき/6月26日生まれ。東京都出身。ヒラタオフィス所属。
声優としての主な出演作はゲーム&アニメ『アイドルマスター シャイニーカラーズ』芹沢あさひ役など。


Information
2025年1月11日に、ヒューリックホール東京で『YUKI TANAKA 1st Live: Crier』の開催が決定。
詳しくは田中有紀・ランティス公式サイト【https://lantis.jp/artist/tanakayuki/】をチェック。

『Crier』
10月2日発売
バンダイナムコミュージックライブ


田中有紀のソロデビューアルバムは、全10曲(初回限定盤は、各インストも収録)入り。ダンスミュージックをベースにしたさまざまなジャンルの楽曲で、田中の多彩な歌声を堪能できる1枚に仕上がった。初回限定盤には、楽曲制作秘話が聞けるオリジナルラジオ視聴カードを同梱。


初回限定盤4400円(税込)
通常盤3300円(税込)


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