「ヤマトよ永遠に」小野大輔が歌うED主題歌のリリックビデオ公開! 楽曲への想い語るインタビューも
アニメ!アニメ! / 2024年10月18日 18時0分
アニメ『宇宙戦艦ヤマト』のリメイクシリーズ最新作『ヤマトよ永遠に REBEL3199』は、「第二章 赤日の出撃」が2024年11月22日に上映開始となる。このたび、小野大輔が歌うエンディング主題歌「Reach for the star」のリリックビデオが公開。さらに、小野が自ら作詞した本楽曲への想いを語る、公式インタビューも届いた。
『ヤマトよ永遠に REBEL3199』は、1980年公開の劇場映画第3作『ヤマトよ永遠に』の諸要素に新解釈を加え、全七章(全26話)のシリーズに再構成した『宇宙戦艦ヤマト2199』シリーズの最新作だ。タイトルの「3199」とは千年後のことを指すのか。敵対者として現れたデザリアムと地球には、どんな秘められた関係があるのか。前作ラストで示された驚きは、拡大の一途をたどっていく。
「第二章 赤日の出撃」では、遂に新都湾岸部にデザリアムの巨大移動要塞〈グランドリバース〉が降着する。地球を制圧したデザリアム・聖総統スカルダートは「われわれはあなたです」と人々に1000年におよぶ歴史を説く。彼らは破滅へと向かう地球の未来を変えるため“イスカンダルの欠片”を探していた。驚くべきことに、彼らは“敵”ではなかったのである。
一方、旧ヤマト艦隊クルーは、新生・宇宙戦艦ヤマトが待つイカロス天文台へと到達していた。しかし森雪を失った古代進は、失意のあまり指揮できる状態にはない。デザリアムのアルフォン少佐の手で、愛する雪が介抱されていたとは知る由もなく……。はたしてデザリアムとは何者なのか。そして、その本当の目的とは。全ての謎の答えを求めて、いまヤマトが発進する。
このたびそんな本作より、古代進を務める小野大輔が歌うエンディング主題歌「Reach for the Star」のリリックビデオが公開された。「Reach for the Star」にこれまでのリメイクヤマトシリーズの映像を乗せたもので、主人公・古代進の心情に寄り添った楽曲にリンクした映像に仕上がっている。公式インタビューでは小野より、自ら作詞した本楽曲への想いも語られた。
アニメ『宇宙戦艦ヤマト』のリメイクシリーズ最新作『ヤマトよ永遠に REBEL3199』は、「第二章 赤日の出撃」が11月22日に上映開始となる。今後のさらなる続報を楽しみに待ちたい。
【小野大輔公式インタビュー】
――作曲・編曲を渡辺拓也さん、作詞を小野さんが担当していますが、この楽曲を手掛けることになった経緯は?
主題歌を歌わせていただけることが決まり、真っ先に思い浮かんだのが渡辺拓也さんでした。僕の音楽チームも満場一致で、渡辺さんにお願いしましょうということになったわけです。それはなぜかというと、自分の音楽の出発点であり、小野大輔の歌の真ん中にあるのが渡辺拓也さんの曲だからです。
アーティスト活動はもう17年やらせてもらっていますが、スタートから渡辺拓也さんの楽曲があって。それからの僕の音楽活動は彼と一緒に歩んできたと言っても過言ではない。音楽において僕が古代進だとしたら、彼は島大介ともいうべき存在なんです。だから音楽面に関しては絶対に間違いないなと思ってお願いしたんですが、作詞はどうするんだと思ったときに、自然と自分で書きたいと口をついて出ました。それは自分でも意外でしたね。
――それはやはり古代進という役を12年やり続けてきたということもあるのでしょうか?
この曲は第二章のエンディング主題歌となりますが、そんな大きな仕事を任せていただけるのは一生に一度のことなのではないかという思いもありました。これが最初で最後になっても構わないという思いで、やりきろうと。
僕はヤマトにおいては、いち歌い手である前に古代進なんです。そんな僕が主題歌を歌う意味とは何なのかと考えた時に、やはり僕が歌うのは古代進の歌であってほしいなと思ったんです。だから自分で詞を書こうと、自然と思えたんだと思います。
古代進を12年積み重ね、自分の中に蓄積していく中で、古代進と小野大輔がすごく近づいていった。古代の考えや思い、その行動のひとつひとつをとってみても、僕がいちばん古代進のことが分かると言い切れるなと思ったんです。だったら誰かに書いてもらうんじゃなくて、自分が書かないと嘘じゃないかと。自分が歌うヤマトの主題歌なら、自分が思いを込めて書いた方が絶対にいいなと思ったんです。
――アーティスト活動は17年。その中の12年が古代進を演じた時期と重なるわけなので、今までヤマトの主題歌をやってこなかったのが意外にも思えるのですが。
「宇宙戦艦ヤマト」にはまさに「宇宙戦艦ヤマト」という主題歌もありますし、これまでいろんなアーティストが歌ってきました。島大介役の鈴村健一さんが参加したこともありましたし、おそらくその流れで僕も参加するか、しないかという流れはあったんですが、でも自分は古代進であるという思いが強くあって。
――アーティストというよりは、声優であるという思いが強かった?
そうですね。きっと古代進という役を背負いすぎていたんだと思います。なんだったらそれ以上に背負いきれなかったんだと思います。だから僕が「宇宙戦艦ヤマト」の楽曲に参加することはなかった。歌い手としての小野大輔で歌いきれる自信もなかったですし、ともすると古代進として歌ってしまうかもしれない。自分は古代進役の声優として参加しているのに、小野大輔としてヤマトの歌を歌うということに自分でもジレンマがあった。それは自分の声優としての矜持でもあるので、まずはとにかく古代進という役を全うすること、生ききることだけを考えてきた12年だったと思います。
――そこから心境の変化が生まれたのは?
自分と役が一心同体です、というのはなかなか軽はずみに言い切れることではなくて、そう思えるのは古代進だけなんです。この役をいただいてからずっと自分っぽいなとは思ってきたんですが、12年演じ続けているうちに、生き方も感情も、すべてがシンクロしてきたということです。
――本当にすべてのタイミングがうまくハマったということですね。
そうですね。今だからやってみたいと思いましたし、実際に歌わせていただけることになり、さらに詞まで書かせていただくことができた。本当にスタッフの皆さんには感謝しかないですね。だからエンディング主題歌をお願いしますと言っていただいた時は、歌えるということの感動以上に、スタッフさんに信頼していただけているんだ、ということを確認できた気がして。それが何よりうれしかった。やはりエンディング主題歌ってただ単純に歌うだけでなくて、作品を背負うということなので。お前だったらいいよ、と言っていただけたように思えたんです。
――歌詞に込めた思いをお聞きしたいのですが。
主題歌を作詞するにあたっては、ストーリーを踏襲した上で、そのストーリーが行き着く先や、本当に伝えたいテーマにフォーカスしないといけないと思いました。ではヤマトが伝えたいものとは何なのか。今回の「REBEL3199」で印象的だったのは、過去を変えられないからこそ、今を一生懸命に、必死に生きるしかないということでした。
いろんな困難が待ち受けているんですが、過去には戻れないし、過去は変えられない。だからこそ過去を忘れずに、その思いを大切に持ったまま今を必死に生きること。それが結果的に未来につながることだと思う。
それが古代にとってはサーシャの存在だと思うんです。われわれはいったい何のために生きているんだろうと考えた時に、今、自分たちのためだけに生きるのではなく、きっと未来に希望を手渡していくために生きているんじゃないかと。その存在が古代にとってはサーシャなんだと思うんです。彼にとってのサーシャの存在って、今はまだ迷いなんですよね。でも途中からは、この未来のために今できることを必死にやらなきゃいけないことに気付くことになる。
第一章で運命の渦に巻き込まれ、雪とも離れてしまった古代に、第二章ではさらなる悲劇が重なります。総監督の福井さんから言われたのは、「この第二章のあたりが一番、古代が失意のどん底にいます。今が一番落ち込んでいる状態です。でも逆にいえば、どん底のどん底までいったので、ここからは立ち上がるだけです。だから今は耐えてください」と。
そのアフレコが終わって、その後の古代はだんだんと未来に向かっていくことになるなと思っていたわけですが、そんな時にこのエンディング主題歌のお話しをいただいた。だから古代が失意の底にいるところを歌うのではなくて、それが叶わない願いだったとしても、手を伸ばして思い続ける、願い続ける。そんなイメージが頭に浮かび上がって。それを歌にしたいなと思ったんです。
そしてそこに自分が生きてきて感じたこと、小野大輔として感じたこともそのまま歌詞に落とし込もうと思って。ヤマトもこの12年の間にいろいろなことがありました。作中でも大切な人と離れ離れになって、大切な人を失うというシーンが折に触れてあるんですが、自分にとっても大切な人たちとの別れがありました。それは役としてもそうだし、人としてもそう。本当につらい時間もありましたし、そういうときはずっと下を向いていたと思います。
でもどこかで上を向かなきゃいけないし、前に進まなきゃいけない。だから言葉にすると、すごくシンプルですが、ヤマトは人生そのものだと思ったんです。それはつくっている僕たちだけじゃなく、観ている人たちもヤマトとともに人生を歩んでいるのかなと。いろんな人たちが、このヤマトに関わって、ヤマトクルーになってくれて。ここまで艦が進んできたんだと思います。
だから歌詞の最初が「あれからいくつもの 流れてく 星屑たちを見送った」と始まるのはまさしくそのことを表現していて。最初に思い浮かんだのは、ここの2行のフレーズでした。何度も何度も、書いては消して、消しては書いてということを繰り返していたんですが、この2行にそういう思いはすべて凝縮されています。過去のことは絶対に忘れたくないですし、その人たちがいたからこそ、未来があるということなので。
――それは今回のリメイクシリーズだけでなく、原作に関わった人たちの思いもすべて抱えこんだ上で、未来へ託すということではないかと思いました。実にヤマトらしいテーマだと思ったのですが。
おっしゃる通り、(先代の古代進役を務めた)富山敬さんがやられていた頃の、僕が生まれた頃からずっと続いてきたヤマトの普遍のテーマでもありますし、それに関わってきた人たちの思いを未来に運んでいくことがヤマトの使命なのかなとも思います。
――小野さんは「ここまでヤマトクルーがつないできてくれた熱い思いを、この歌で次の世代へと渡していければ」といったコメントを出されていましたが、そこにつながっていきます。
実はそれは詞を書く前からずっと考えてきたことでもありました。ここに来て、その自分の思いとリンクしたんだなと。僕も声優として20年とちょっと活動してきましたが、今思うことは若手を導いていかなければ、ということなんです。いろんなことを教えたいし、僕たちが伝えたものを、さらに若い人に伝えてほしい。今はそういう思いがすごくあります。
だから今回の歌詞も、5~6年前だったら書けなかったかもしれないです。それどころか2~3年前でも書けなかったかもしれない。コロナ禍もありましたし、今、人生の中でいろんな経験をしてきて、あらためて声優として何ができるのかと思った時に、自分のことというよりは、人に何かを渡していかなきゃいけないなと強く思っていた時期だった。だから今こうやって主題歌の話をいただけて、詞が書けて良かったなと思います。
――レコーディングの際は、どのようにして歌おうと心がけたのでしょうか?
僕はレコーディングの時はいつも、ここはウィスパーで歌おうとか、そういった技術的なことはあまり考えずに歌うようにしています。特に今回はエンディング主題歌なので、物語が終わった余韻に浸りながらこの曲を聴くことになるわけです。そこで自分の感情をことさら聞かせようとするのは、むしろ邪魔だなと思います。もし自分がお客さんだったとしたら、古代進の声をやってる小野大輔が前に出るよりも、やはり作品の一部として、ひとつのパーツとして、いち要素としてこの楽曲があるといいなと思いました。
――ヤマトの音楽といえば数多くの名曲があるわけですが、その中で印象に残っている曲などはありますか?
やはり「コスモタイガー(Wan・Dah・Bah)」ですよね。特に古代進は戦闘機乗りなので、こういう曲を聴くと気持ちが高揚してきます。やはり僕にとっては(宮川)彬良さんの劇伴というのがヤマトなんですが、それはまさにお父さま(宮川泰)から受け継がれたものでもあるんですよね。そういうところにも普遍的な魅力があるんだなと、あらためて思います
――それこそリメイクシリーズも、監督が次々とバトンを渡していった歴史だと思うのですが。
確かに監督も「2199」の出渕(裕)さんからはじまって、次々と受け継いでいってるんですよね。本当に……みんなヤマトが本当に好きなんですね(笑)。昔のヤマトは良かったなと言いながら、それをずっと愛し続けるという道もあったと思うんですが、ヤマトはそうじゃなくて。こんなに素晴らしい作品なんだから、次の世代に渡していかなきゃいけないってみんなが思ったんですよね。そのことがすごく尊くて、とても素晴らしいことだと思いますし、そして僕は単純にそれが好きです。これも一言で言ってしまえば愛なのかもしれない。それはヤマトのテーマでもあると思うので、“愛”は必ずどこかの歌詞に入れたいなと思いました。
そういう意味で、イメージがぱっと浮かんだのが、古代が雪に手を伸ばす、ということ。そして雪と手を繋ぐんだけど、その手が離れてしまうというシーンがものすごく多いんですよ。今作でも描かれてますしね。せっかく手を繋いだのに離れ離れになってしまう。本当にすれ違いが多くて。自分は役者としても、いちファンとしてもそれがすごく歯がゆくて(笑)。
そこで手を繋ぐというイメージがすぐに降りてきたんです。だからどこかに絶対“手を繋ぐ”を入れようと思ったんです。それって古代と雪だけでなく、古代とサーシャもそうだと思うんです。ふたりは家族みたいなものなので、いつかどこかで手をつないでほしい。もっと言えば地球とガミラスであったり、国家間が手を繋ぐことにもつながってほしい。そうやって詞を書けば書くほど、ヤマトはこういうことを描いていたのかと、いろんなことが腑に落ちたんです。
――ある意味で、詞を書くというのは、小野さん自身のヤマト再確認の行為でもあったと。
そうですね。冒頭のAメロの2行で過去を振り返って。これまでヤマトクルーたちのことを思って。Dメロで愛を描く、という構成を考えた時に、その後で全部がつながったという感じですね。本当に書いては消して、書いては消して、という具合にやっていたんですが、そういう意味では、実は渡辺拓也さんから1個ヒントをいただいてたんですよ。実は渡辺さんから送っていただいた楽曲音源ファイルのタイトルが「Reach for the Star」だったんです。それってなんなら「ヤマト主題歌(仮)」でもいいわけじゃないですか。でもそこは「Reach for the Star」だった。星に手を伸ばす、というのはものすごくいい言葉だなと思って。
叶わないと知っても星に手を伸ばす。その手がいつか重なり合う、というイメージがそこからパーンと浮かび上がって。
そこからどんどん書けたんですね。いいものをいただいたなと。ただ最初は単に“星に手を伸ばす”という意味なのかなと思っていたんですが、実はそれは英語の慣用句で“高望みをする”という意味だった。それはもしかしてあまりいい意味で捉えられないかもしれないですが、でも高望みしたっていいじゃないかと思ったんです。それは“あきらめないで思い続ける”ということでもあるわけですから。
――それでは第二章を楽しみにされている方にメッセージを。
曲が完成したときに、福井晴敏さんに聴いていただいて。「失礼かもしれないですが、思ったよりすごく良かったです」と。さらに「この曲があったら、第二章をとても綺麗に、美しく終わらせることができる。本当にありがとう」と言っていただけて。それがもう何よりも嬉しかったです。それは何より、自分もやっぱりヤマトの一員だったと思わせてくれた。古代進をずっと演じ続けてよかったなと心から思いました。と同時にホッとしました。
先ほども言いましたが、実は第二章はすごく暗くて重い。「REBEL3199」の中でも、もっとも過酷な章になっているかもしれない。先が見えないし、希望を見出すことも難しい。福井さんの言葉を借りれば、どん底。とてもシリアスで重いお話だったと思います。ただその中に、必ず希望はあります。そして僕たちはやっぱり未来がどうなるか分からないからこそ、過去を大切に抱きしめて、今を生きるしかない。だからこそ必死に生きるんだと思います。
自分もそんな思いでこの第二章、古代進として挑みました。見てくださった皆さんが、古代進と同じように挑む気持ちになってくださって、つらいことがあったとしてもどこかに希望を見いだして。そして未来に向かって進んでいくような、そんなポジティブな気持ちになってくれたらうれしいなと思います。そのためにこの「Reach for the Star」という楽曲があると思いますし、この曲を聞いていただいて、ヤマトから受け取った気持ちを未来へと繋げていってくださると、そしてずっとヤマトを愛してくださるとうれしく思います。
『ヤマトよ永遠に REBEL3199』
全七章(全26話)構成にて2024年より全国劇場で上映開始。
『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第二章 赤日の出撃』2024年11月22日(金)上映開始
◆メインスタッフ
原作 西崎義展(崎は「たつさき」、以下同) 製作総指揮 西崎彰司 総監督 福井晴敏 監督 ヤマトナオミチ シリーズ構成・脚本 福井晴敏
脚本 岡 秀樹 キャラクターデザイン 結城信輝 メカニカルデザイン 玉盛順一朗・石津泰志・明貴美加
CGプロデューサー 後藤浩幸 CGディレクター 上地正祐 音楽 宮川彬良・兼松 衆/宮川 泰 音響監督 吉田知弘
アニメーション制作 studio MOTHER アニメーション制作協力 サテライト・YANCHESTER 配給 松竹ODS事業室
製作 宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
◆メインキャスト
古代 進:小野大輔 森 雪:桑島法子 真田志郎:大塚芳忠 島 大介:鈴村健一
土門竜介:畠中 祐 揚羽 武:上村祐翔 北野誠也:鳥海浩輔 南部康造:松本 忍 藤堂信乃:塩田朋子
神崎 恵:林原めぐみ 藤堂早紀:高垣彩陽 芹沢虎鉄:玄田哲章 藤堂平九郎:小島敏彦
アルフォン:古川 慎 イジドール:堀江 瞬 ランベル:江口拓也 サーダ:井上麻里奈 スカルダート:内田直哉
(C)西崎義展/宇宙戦艦ヤマト3199製作委員会
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