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フィリピンにとっての”ボルテスV”とは何か?マーク A. レイエス V監督が明かす― 「映画化決定」の記事から42年の時を経て「ボルテスV」の映画化が実現

アニメ!アニメ! / 2024年10月18日 19時0分

TVアニメ『超電磁マシーン ボルテスV』(以下『ボルテスV』)の放送開始(1977年)から約半世紀。世代を超え、日本以上にアツい支持を集めているフィリピンで、フィリピン人のマーク A. レイエス V監督の手により劇場用映画1本、TVシリーズ90話の大ボリュームで実写化され、この秋についに日本に逆輸入される。


アニメ!アニメ!では、劇場公開前にプロモーションのために来日したマーク A. レイエス V監督に直撃インタビューを敢行。


ちなみに『ボルテスV』がフィリピンで放送された際の最高視聴率はなんと58%! フィリピンでは、日本人の我々の想像を超えるほどの国民的な一大ブームを巻き起こしていた。放送から半世紀を経た今でもなお、フィリピン国内での「ボルテスV」の認知度は94%を誇るという。フィリピンでは、ウソでもなんでもなく、まさに国民的アニメなのだ。そんな『ボルテスV』愛にあふれる国・フィリピンで生まれた映画『ボルテスV レガシー』が2024年10月18日にとうとう劇場公開される。


そもそも『ボルテスV』は、5人の若者が巨大ロボット「ボルテスV」に乗り込み、宇宙からの侵略者と戦うスーパーロボットアニメ。また、ロボットアニメでありながら、剣を使用していたり、親子や家族の物語も描かれるなど、大人でも楽しめるようストーリーにも力を入れていた、野心的な作品だった。


今回公開される映画『ボルテスV レガシー』は、日本での劇場公開用として、シーンの追加や全編リマスターをし、映像のクオリティも大幅アップさせた“超電磁編集版”となっている。50年近く前のロボットアニメが最新の技術と、国境を越えた原作へのリスペクトによって、どこまでパワーアップした作品になっているのか、ぜひ劇場で確認してほしい。


東映は今作のPRにかなり力を入れている様子で、公式サイトやYouTubeの公式チャンネルなどで様々な情報を発信している。気になる人はぜひこちらもチェックしよう!


▽動画「1分ちょっとでわかる ボルテスV レガシー」


ちなみに、映画『ボルテスV レガシー』が日本で公開されることにより、現在イードが発行するアニメディア1982年2月号に掲載された「ボルテスV映画化決定」という記事が、42年の時を経て実現する形になったことも興味深い。記事にある「今秋から暮にかけて公開」の文言もまさか的中することになるとは驚きだ!


↑アニメディア1982年2月号に掲載された、「ボルテスV」映画化決定! を伝える記事。記事中にあるように、一時代を築いた美形キャラたちは今回の実写化でも健在だ。


↑この記事が掲載されていたアニメディア1882年2月号の表紙。「見る・読む・飾る・参加する 4倍楽しめるアニメ情報誌」というキャッチフレーズは当時から変わらず。


では、前置きはこれくらいにして、『ボルテスV レガシー』をとんでもない熱量で作り上げたマーク A. レイエス V監督のインタビューをお届けしよう。


『ボルテスV レガシー』のロゴ入りパーカーが素敵すぎるマーク A.レイエスV監督。東映本社にて。

まず「ボルテスV」がフィリピンでなぜそんなに人気があるのか、伺ってみた。


マーク A. レイエス V監督:
「ボルテスVのフィリピンでの初放映は70年代。当時は日本のいろんなアニメが輸入されはじめた時期でした。平日の夕方はずっと日本のアニメが放送されていて、曜日によって違う作品が放送されていました。「ボルテスV」は金曜日でした。


当時放送されていた作品について言うなら、「闘将ダイモス」はラブロマンス、「マジンガーZ」はマンガっぽい、というような特徴がありました。そして『ボルテスV』は家族を描き、人間ドラマを描いていました。


当時のフィリピンの子供たちはアニメに夢中で、アニメを見たい一心で学校からあっという間に帰ってきます。これは親としても大歓迎の状況でした。しかも、『ボルテスV』は家族愛を描く作品です。当然ながら、親たちも『ボルテスV』を支持しました。


フィリピンでは、70年代はもちろん、80年代、90年代もずっと『ボルテスV』が再放送され続けていました。吹き替えの役者が入れ替わったりしながら、世代をまたぐ絶大な人気を得ることになったのです」


さらに、マーク A. レイエス V監督はフィリピンで『ボルテスV』が受け継がれることになった、フィリピンならではの理由を語ってくれた。


↑パネルの横で「ボルテスV」の巨大なバックプリントを自慢げに見せてくれた、ちょっとお茶目なマーク A.レイエスV監督。

マーク A. レイエス V監督:
「『ボルテスV』の人気は絶大で、マルコス大統領は警戒して戒厳令を敷きました。革命の種になるかもしれないと考え、放送禁止にしたのです。もちろん、そんな影響は一切ありませんでした。しかし、このことにより曰く付きのシリーズになった『ボルテスV』は、国民たちにとってミステリアスな存在になりました。


インスパイアされたアーティストたちは『ボルテスV』を圧政に立ち向かうひとつの象徴としていきました。ポップカルチャーの中で脈々と受け継がれていき、『ボルテスV』の主題歌やエンディングテーマは、フィリピンでは今でもフォークソンガーはもちろん、一般人までもがカラオケで歌っています。


そして、『ボルテスV』のテーマソングは、フィリピンではCMのジングルに使われたり、選挙キャンペーンに使われたこともありました。映画『ボルテスV レガシー』によって、また新たな世代へ『ボルテスV』の物語を伝えていくことになるでしょう」


なお、アニメディア11月号には、マーク A. レイエス V監督の「ボルテスV」ロングインタビューが掲載されている。


↑マーク A.レイエスV監督の『ボルテスV』ロングインタビューが掲載されているアニメディア11月号(発売中、税込価格1100円)。

『ボルテスV レガシー』
10月18日(金)公開
監督:マークA. レイエスV
脚本:スゼッテ・ドクトレーロ
シニア・エグゼクティブ・プロデューサー:ヘレン・ローズ・セセ、ラーソン・チャン
エグゼクティブ・プロデューサー:ダーリング・プリドトレス、ティージェイ・デル・ロザリオ、白倉伸一郎
キャスト:
ミゲル・タンフェリックス、ラドソン・フローレス、マット・ロザノ、ラファエル・ランディコ、イザベル・オルテガ
マーティン・デル・ロザリオ、リーゼル・ロペス、カルロ・ゴンザレス、エピ・クウィゾン
アルバート・マルティネス、ガビー・エイゲンマン、デニス・トリロ、カーラ・アベラナ
製作国:フィリピン 原題:Voltes V: Legacy 製作年:2024 年
日本配給:東映


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