史上初、アニメ作品がグランプリに!TikTok&東宝による縦型映画祭「TikTok TOHO Film Festival」授賞式を実施
アニメ!アニメ! / 2024年12月23日 12時10分
ショートムービープラットフォーム「TikTok(ティックトック)」と東宝が、今年で4回目となる縦型映画祭「TikTok TOHO Film Festival 2024」を開催した。2024年6月26日から10月29日まで縦型映画作品を公募していたもので、グランプリは4回目にして史上初のアニメ作品となる『遊園人』に決定した。
今年で4回目となる本映画祭には、約400の幅広いジャンルの応募作品が投稿され、11月22日に実施された審査会にてファイナリストに17作品が選出されていた。12月19日に実施された授賞式には、アンバサダーと審査員を務める三吉彩花(俳優・モデル)、審査員の萩原健太郎(映画監督)、岡村和佳菜(プロデューサー)、MEGUMI(女優・プロデューサー)、しんのすけ(映画感想TikTokクリエイター)に加え、グランプリ受賞者の新作映画に主演する齊藤京子(俳優)が出席した。
グランプリ、準グランプリ、アニメ・CG賞、特別賞、および山田尚子監督の最新作と本映画祭のタッグで今年新設された「きみの色」賞の発表が行われ、授賞式の模様はTikTok LIVEでも配信された。
<グランプリ>を受賞したのは、約400作品の応募の中から総合的に最も高く評価された『遊園人』(ゆうえんじん)だった。本映画祭において史上初めてアニメーション作品がグランプリとなり、監督の「一寸先はおじ」が記念トロフィーを受け取った。
三吉から「『遊園人』は審査員全員が満場一致で票を入れた作品でした。一寸先はおじさんが今後どのような作品を撮るのか、今後の未来をもっと見たいという思いから選出いたしました」と理由が語られると、会場からは大きな拍手が沸き起こった。一寸先はおじが制作する受賞記念新作の主演を控え、プライベートでもTikTokをよく利用しているという齊藤は「作品を一目見た時に、画のタッチの独特さに惹き込まれました。衝撃的な結末や、現代人にとって考えさせられる内容だと思いました。一寸先はおじさんの新作に主演できることがとても楽しみです」と意気込みを語った。
続いて<準グランプリ>は、ストーリーテリングを含め総合的に高く評価された『モブライフ』(許馨予、張家豪、高原春菜(高は「はしごだか」))が受賞した。<アニメ・CG賞>には、技術を駆使することで高く評価された『灯台守と迷子の幽霊』(香取徹)が輝いた。
そして<特別賞>は『絶滅メシ』(細沼孝之)が受賞した。また「才能を秘めたクリエイターを讃えていきたい」という思いと映画『きみの色』で描かれる「それぞれの“色”を尊重したい」 というテーマをもとに設立された<「きみの色」賞>は、色をテーマに高く評価された『僕の春は何色』(モント)に決定し、各受賞者に記念トロフィーが授与された。
さらに、各審査員とグランプリ受賞者の一寸先はおじが参加したトークセッションでは、縦型映画やそれぞれの思いなどが語られた。クリエイターたちの新たな才能が羽ばたくきっかけとなる本映画祭における今後の可能性について、萩原は「これから日本でもますます縦型映画の需要が増えると思っています。まだ新しい手法を生む土壌があると思いました」と話した。またMEGUMIは「縦型映画を実際に見たら、没入感や特徴的なテロップの位置など、縦型ならではの“カラフルな魅力”を感じました。ここから大スターが生まれる可能性を感じ、大変ポジティブな衝撃を受けました」と思いを述べた。
一寸先はおじは「自分たちのような映像を作るクリエイターからすると、TikTokというプラットフォームでは、作りたい意欲さえあれば誰にでもチャンスがあり、本映画祭はその機会を与えてくれました」と映画祭への感謝を話した。今回4回目となる本映画祭の第1回目から参加しているしんのすけは「『TikTok 上半期トレンド大賞2024』では、ショートドラマという単語が大賞を受賞し、TikTokでも世間的にも縦型映画が認められました。広告としてショートドラマが作られることも増えたので、とても注目度の高い映画祭になったと思います」と語った。
また、受賞作品の中に3つのアニメーション作品が含まれていることについて、岡村は「2DCGやストップモーションアニメ、手書きのアニメなど多彩な手法が使われた作品が受賞作品に入っていて、面白かったです。縦型アニメのきっかけになる年とも言えるのではないかと思いました」と言及する。さらに、本映画祭のグランプリ受賞者には東宝プロデュースによる新作縦型映画作品の制作権が贈られるが、新作の主演を務める齊藤は「主演を務めることができて光栄で、楽しみです。『遊園人』は台詞がないアニメなので、新作映画では台詞が喋れたらなと思っています」とコメントした。
なお今後、グランプリを受賞した一寸先はおじは東宝によるサポートのもと、齊藤を主演に迎えた新作の短編作品を制作する。
<以下、各部門受賞作品/受賞者コメント全文掲載>
グランプリ/「遊園人」(一寸先はおじ)
まずはこのような素晴らしい賞をいただきありがとうございました。審査員や関係者応援した方々にこの場で感謝を申し上げたいです。「遊園人」は自分が普段の生活の中で感じたことを表現した作品です。現実世界でもネットの世界でもそれぞれの人が、人や物に気遣う気持ちを持っていただくと、その人に良いことが訪れるのではという思いから作品を作りました。
準グランプリ/「モブライフ」(許馨予、張家豪、高原春菜)
このような素敵な場を設けていただき、ありがとうございました。審査員の皆さま、スタッフや関係者、役者の皆さんもありがとうございます。我々にとって短尺映画は初めての挑戦でこのような賞を頂けて光栄です。
アニメ・CG賞/「灯台守と迷子の幽霊」(香取徹)
賞をいただくのは初めてなのでとても嬉しいです。アニメーションで縦型をやってみてアニメーションは自由にレイアウトができるから縦型映画と相性が良いと思います。
特別賞/「絶滅メシ」(細沼孝之)
本当に光栄な賞をいただけて嬉しいです。作品を制作するなら現代劇で配信者の要素を入れたかったのと、僕は怪獣が大好きでせっかくなら怪獣を出したいと思っていました。恐らく今まで縦型の怪獣映画はないと思うので、こういう機会をいただけて本当に感謝しています。
「きみの色」賞/「僕の春は何色」(モント)
この作品は、映画「きみの色」を実際に映画館で見て、その衝撃や熱量を感じて作った作品なので、これほど光栄なことはありません。
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