【連載:シネマ守銭奴】『苦役列車』の見どころ(銭どころ)

AOLニュース / 2012年7月17日 12時12分

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西村賢太さんの原作ということで、もっと重苦しくてあと味の悪い内容になるかと思いきや、思いのほかポップな青春映画でした。



ただ、仮に自分に小4の娘がいるとして、その娘が「パパ、前田あっちゃんが出てる苦役列車って映画観たい」と言い出したら、父親としてどうしたらよいものか。「それよりマダガスカル3にしないかい?」と興味をそらすか、それとも人生勉強のつもりで連れて行くか。そんなことなどを考えさせられる映画でもありました。
「森山未來のゲスっぷりに2,000円!」
かつて『世界の中心で、愛をさけぶ』で、天に向かって「助けて下さい!!」と叫んでいた森山少年が、時を経て今、救いようのないゲス野郎を見事に演じています。特に映画冒頭のゲロ吐きシーンは映画史に残るゲロ吐きシーンではないでしょうか。俳優としていい年のとり方をしているなと思いました。他にも、調子こいてるサブカル女子に過剰にゲスなリリックを浴びせて泣かすシーンは、まさに西村賢太の小説を読んでいる時の「最低だけど痛快な気分」そのものでした。

「前田敦子さんが意外といい! 1,000円!」
失礼ながら、女優としての前田敦子さんは大丈夫なのかしらと、少し懸念していたのですが、山下監督の演出力もあってか、本作での前田さんの演技は思いのほか良かったです。とくに終盤の雨のシーンで見せる彼女の痛切でパッチギな意思表示には、思わず「あっちゃんごめんなさい!」と声を上げそうになりました。ちなみに、ほぼ下着姿で海にはいってバシャバシャやるサービスシーンなんかもあります(少し気恥ずかしいシーンですが撮影は12月らしいです。あっちゃんがんばった!)

上にあげた以外にも、マキタスポーツさんの怪演(ある意味もう一人の主役ともいえる)や、観客の多くが困惑するであろう「動物ごっこ」のシーンなども、実に味わい深い見どころ(銭どころ)です。プラス1,000円!

あまりほめっぱなしだと宣伝マンみたいなので、マイナス部分も1つあげます。

「高良健吾さんの男前すぎてマイナス200円!」
出演者の中で最後まで馴染めなかったのが、主人公貫多の友人を演じる高良健吾さんでした。面構えが男前すぎるせいか、演技よりもつい「顔」に目がいってしまうのです。普通の男を演じているだけになおさら顔面が気になって気になって・・・

そんなわけで、『苦役列車』は3,800円の価値あり!





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