虚構新聞もビックリ! ニュースサイトが釣られる「うそニュース」の世界

AOLニュース / 2014年1月16日 12時0分

虚構新聞もビックリ! ニュースサイトが釣られる「うそニュース」の世界


正月早々、フェイスブックやツイッターで話題になった記事があります。それは「カリフォルニアで巨大イカ 放射能の影響で巨大化か?」という米メディア発のニュース。結論からいうと、これは"うそニュース"でした。


配信元であるサイト名からして、「LightlyBraisedTurnip」(さっと煮込んだカブ)って怪しさ満点。ちょっと調べれば本当かどうかわかりそうなものですが、SNS経由でニュースをチェックすることが多い昨今、見出しのインパクトに"釣られて"しまう人が続出しました。

「放射能」をパロディのネタにするのは日本人として遺憾なところですが、実は海外ではこうした"うそニュースサイト"が文化として根付いており、ときには現実の報道機関さえ釣られてしまうことがあるのです。

その代表的メディアが「The Onion」。アメリカのニュースサイトで、ここ数年ブームとなった「虚構新聞」もビックリなほど切れ味鋭い"うそニュース"を日々配信しています。

海外ではかなりメジャーなサイト(公式アカウントのツイッターのフォロワー数は約560万人!)ですが、日本ではどうも知名度が低い。そこで今回は現実のメディアが釣られまくった「The Onion」の記事を中心に、世界の"うそニュース"を紹介しましょう。

※以下、元ネタはすべて"うそニュース"なので誤解なきよう!

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【時代は】世界でもっともセクシーな男は金正恩と米メディア報道【総書記系男子】
2012年11月、中国の「人民日報」が報じたニュースがこちら。同紙は「米メディアが北朝鮮の金正恩氏を世界でもっともセクシーな男性」に選出したとしたうえで、「ハンサムな丸顔に少年のような魅力、そしてたくましい肉体をそなえた平壌生まれのスターは、すべての女性の夢」との理由を引用しています。

しかし、人民日報が伝えた"米メディア"とは「The Onion」。おそらく中国メディアはOnionがどういうサイトか知らなかったのでしょう。結果、ニューヨーク・タイムズから、「人民日報は一杯食わされた」と報じられてしまうことになりました。

【東スポ大勝利】アポロ11号の月面着陸はやっぱり捏造だった!
「The Onion」に釣られたのは中国メディアだけではありません。2009年、バングラデシュの新聞2紙が、「アポロ11号の船長だったアームストロング氏が『月面着陸は捏造だった』と告白した」と報じたのです。

日本なら東スポに掲載されていてもおかしくないこのニュースのネタ元もOnion。バングラデシュの記事はネットを通じて世界に拡散し、2紙の責任者たちは公式に謝罪するハメになりました。

【クレカの請求】アマゾンのワシントン・ポスト買収は誤クリックが原因【見て気づいた】
2013年8月、またまた中国メディアが釣られました。今度は国営の新華社通信。アマゾンCEOのジェフ・ベゾス氏が米紙ワシントン・ポストを約240億円で買収したことが話題になりましたが(ここまで本当)、新華社通信はそれが「買い物サイトの誤クリックが原因」と報じたのです。

こちらはOnionではなく、コメディアンのアンディ・ボロウィッツ氏がニューヨーカーのオンライン版に連載中のコラムがネタ元。新華社通信は「ベゾス氏はクレジットカードの請求明細に2億5000万ドルという『並外れた金額』があるのを見て、同紙を買ったことに気づいた」というボロウィッツ氏の記述を引用し、"うそニュース"を真実として報道してしまいました。

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結局のところ、中国やバングラデシュのメディアばかりが釣られているのは言語の違いが主な原因といえそうです。そう考えると、冒頭の「巨大イカ」ニュースのように、日本人も同様の間違いを犯さないとは言い切れません。

折しも、日本では「虚構新聞」の登場以来、"うそニュース"が人気を博しています。「虚構新聞」の社主UK氏が朝日新聞にインタビューされたほか、携帯キャリア大手のKDDIも「au未来研究所」という特設サイトで、

「進むパンダの白色化 原因は?」
「最後のガラケー、生産終了」
「文科省、授業に『SNS炎上対策』導入を検討」

などの架空記事を配信するほど、"いかにもありそう感"をウリにしたニュースサイトが注目を集めています。

かつて、ひろゆき氏は「ネタをネタと見抜けない人はネットに向いていない」と喝破しました。タイトルが過激なニュースは目を引くものの、SNSで記事がまわってきた際には、まず「本当か、どうか」を確認しないと痛い目にあう可能性があります。

だとすれば、こうした"うそニュース"はネット耐性を身につけるうえで、格好のトレーニングになるかもしれません。

【参照リンク】
・au未来研究所

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