佐村河内守氏に学ぶ、ビジネスでも使えるキャラクターの起て方とは

AOLニュース / 2014年2月18日 10時0分

佐村河内守氏に学ぶ、ビジネスでも使えるキャラクターの起て方とは


2014年2月、日本中の話題をさらったのは、やはり何と言っても佐村河内守氏である。今やニュースやワイドショーでは記録的な大雪やソチ五輪の話題ばかり取り上げられているわけだが、心のどこかで、佐村河内守氏を探している自分に気付かないだろうか。あの長髪とサングラスを、ふと思い出す瞬間がないだろうか。まだ、求めている。私たちは、佐村河内守氏のことを。

そもそも佐村河内守氏は、皆さんご存知の通りゴーストライター問題がきっかけとなって話題となり、それだけでも充分話題性のあるニュースだったりするのだが、その後「そもそも聴覚障害が偽装だった疑いがある」「ピアノの天才少年と自称していたが少年時代自宅にピアノはなかった」「高校時代は俳優を目指していて悪役商会に入ると言って上京した」など、次々と燃料を投下し続けている。その是非や感想は人それぞれだろうが、少なくとも佐村河内守氏は、異常なまでに「キャラクターが起(た)っている」というのは間違いない事実だろう。

もちろん佐村河内守氏のやったことを見習えと言うつもりはないが、しかしビジネスにおいて自分自身の「キャラクターが起っている」というのは大きな武器となる。特に不特定多数の相手と交渉をするような職種であれば、交渉相手に対していかに自分自身を強く印象づけられるかというのは、ひとつの生命線でもある。それでは「キャラクターを起てる」ためには、具体的にどのような方法が効果的なのだろうか?

「キャラクター原論」を提唱し、「子連れ狼」を筆頭として数々のキャラクターを世に送り出した劇画原作者、小池一夫は自著「人を惹きつける技術」にて、キャラクターを起てる鉄則としてこのようなことを書いている。


以下、小池一夫「人を惹きつける技術」から引用しよう。いわく。
『キャラクターを起てる鉄則として、「一人のキャラクターは起ちにくい」というものがあります。主人公には、それを引き立てる他のキャラクターが必要なんです。』
たとえば「子連れ狼」であれば、拝一刀と大五郎の親子二人がお互いにキャラクターを引き立てあっている。主人公一人が喋ったり行動していても印象に残ることはないため、そのキャラクターを引き立てて紹介する、もう一人のキャラクターが必要なのである。

佐村河内守氏もまた同じである。確かに本人自身が個性的な風貌と特異な過去を持っているわけだが、それを仮に自分から告白していたのであれば、ここまでキャラクターが起つことはなかっただろう。あくまでも、本人は何も語らず、ゴーストライターだった新垣隆氏をはじめ、友人や関係者、あるいは週刊誌や新聞が語るからこそ、佐村河内守氏のキャラクターはここまで起っていくのだ。

これは、ビジネスにおいても応用できるテクニックである。たとえば商談の際の雑談。自分の顔と名前を覚えてもらおうとして初対面の相手に「実はぼく、こんなに変なところがありまして......」などと自分から話し出しても、それがいかに面白いエピソードだったにせよ相手に与える印象は薄い。逆に、たとえば横に座っている同僚や上司から「実はこいつ、こう見えて変なやつなんですよ」と人づてに語ってもらったほうが、ずっと効果的だし、「キャラクターを起てる」というのはこういうことなのである。

繰り返すが、キャラクターを起てるためには、それを引き立てる他のキャラクターが必要なのだ。自分の顔と名前を覚えてもらうのが仕事の一つでもあるような、たとえば営業職の方々なら、覚えておいて損はないテクニックなのではないだろうか。もちろんその目的のためにゴーストライターを雇うというのは、あまりお薦めはしないが。

(相沢直)

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