【ビジネス誌読み比べ】教頭先生の『PRESIDENT』と島耕作の『WEDGE』

AOLニュース / 2014年2月19日 17時0分

【ビジネス誌読み比べ】教頭先生の『PRESIDENT』と島耕作の『WEDGE』


今回読み比べる2つのビジネス総合誌は、実に対照的。えいやと言い切ってしまうなら、教頭先生のマストバイブル『PRESIDENT』と、島耕作の生き方に憧れる『WEDGE』です。


『PRESIDENT(プレジデント)』(月2回刊)
プレジデント社/定価690円

『WEDGE(ウェッジ)』(月刊)
ウェッジ/定価400円(*2014年5月号から410円)


●教頭という生き様

なにはなくとも『PRESIDENT』の最近の記事見出し、結構ジワジワ来ます。

・実力者を見極め、取り入る会話
・「謝り方」のお手本
・300%負けない処世術
・"リフレクション力"を磨いて5年後の地位確保
・スーパーぶら下がり社員 サバイバル実践講座
・低姿勢で、年下上司を巧みに操縦せよ
・エラくなる男の全技術
・筆跡でわかる「出世する男の法則」

どうですか、この徹底した腰巾着志向と臆面もない出世欲! 「取り入る」「謝り方」「処世術」「地位確保」「ぶら下がり」「低姿勢」「エラくなる」「出世する」など、ほとばしる小物感が最高です。

"PRESIDENT"とは、大統領とか総裁、学長といったトップのポジションを指す言葉ですが、現在トップの人間は「エラく」なったり、「出世する」ことは考えません。つまり雜誌『PRESIDENT』は、トップの人間が読むものではなく、トップに「気に入られる」「取り立ててもらう」ために読むものなのです。マンガやドラマに登場する、校長に取り入ってゴマスリする教頭先生の図が浮かびませんか?(あくまでイメージですので、お叱りはご容赦のほど)

そう考えると、「肩書がエラい人の言葉をありがたく聞く」タイプの記事の多さには納得です。体制に対する反骨精神とか、時代の趨勢に対する問題意識は、誌面からあまり感じられません。校長先生の退屈な朝礼話に、揉み手をしながらにこやかにうなづきまくる教頭キャラ、その人です。権威には取り込まれてナンボ、体制には従ってナンボ!(しつこいようですが、あくまで"マンガやドラマに登場する教頭先生"のイメージです)

教頭と言えば学校の管理面お目付け役ですが、たとえば『PRESIDENT』2014年2月17日号では、大企業300社の肩書別年収を身もフタもなく比較しています(超オモシロい記事です)。ここに、期末テストの順位を実名入りで掲示しちゃう進学校のアレなシステムにデジャヴを感じてしまうのは、私だけでしょうか?

同じ号では、40代非正規社員の惨状を厳しい年収額を示しながら深刻にリポート......しつつ、一方で読者に「俺はまだマシ」的な優越感を与える巧みな二刀流を披露。悪さをしたヤンキーを廊下に立たせて恥を可視化し、「お前らはこうなるなよ」と他の生徒に言い含める(筆者が通っていた学校の)イジワル教頭のやり口ですよ、これ。

  • 前のページ
    • 1
    • 2
  • 次のページ
AOLニュース

トピックスRSS

ランキング