ロバータ・フラック、ビートルズのカバー集&名曲「Killing...」を語る

AOL ミュージック / 2012年4月25日 16時0分

Filed under: Spinner, インタビュー, Hip Hop・R&B

ティナ・ターナーやミリー・ジャクソンが70年代の過激な面を披露したとするなら、ロバータ・フラックはそれとは逆の上品さを表現したといえるだろう。今年2月にはザ・ビートルズの楽曲カバー集『Let It Be - Roberta Flack Sings the Beatles』をリリースするなど、精力的な活動を続けるロバータに、<Spinner>が話を聞いた。

Spinner: 新作『Let It Be...』の起動力となったものは?
ロバータ・フラック: インスピレーションは単に、良い楽曲への愛情ね。個人的なことでなくても自分が共感できたり、そこに込められた物語が見える言葉が使われている曲よ。ソロアーティストやパフォーマーとして自分の道を模索していたのと同時期にビートルズが歌っていた楽曲を聴くのは、とても感慨深いものだった。

(ビートルズの楽曲)「I'm Looking Through You」は大ヒット曲ではないけれど、今回のアルバム制作に際し、間奏(ブリッジ)のフレーズについてあれこれ考えたの。「Why, tell me why did you not treat me right?」という部分よ。(インタビュアーに)次に来るフレーズはわかる?

「Love has a nasty habit of disappearing overnight.」です。
なんて深いのかしら。こういったフレーズは年や経験を重ねていず、少しお酒を飲んだだけで一緒になってしまう男の子たちがしばしば痛い目をみる内容だったわね。彼らはお子様だったのよ!

ロバータ・フラック「Hey Jude」

あなたにとって、「Let It Be」はどんな意味がありますか?
すべてね。この曲で自分がしたアレンジは、すべての人に向けたものだった。だけど私は特に、音楽好きの若者にこのアルバムを届けたかったの。今は彼らの時代なんだから、彼らへの作品でもあるってわけ。

(ジョージ・ハリスンの楽曲)「Isn't It a Pity」をカバーしたのはなぜですか?
ジョージのメロディーをやったわけじゃない。彼の言葉だけを再現したの。(知り合いから)「ジョージ・ハリスンのトリビュートをやりたいって人が周りにいるんだけど、興味ある?」って言われたの。私は興味があると答えたから、「Here Comes the Sun」や「Isn't It a Pity」、「Something」といった、(ジョージの)5曲か6曲をカバーしたってわけ。「Isn't It a Pity」は私が選んだ最後の楽曲だった。彼のパフォーマンスにはメロディーはそう多くはないと思う。私にとってはね。新たなメロディーをやろうと決めたとき、私はちょっと気が進まなかったの。だけど完成したものには満足しているわ、

「Killing Me Softly」については諸説ありますね。解明できるようなものはありますか?
ノーマン・ギンベルとチャールズ・フォックスが書いた曲なの。チャールズはまだ健在よ。彼らはこの曲を、若い(歌手の)ロリ・リーバーマンのために書いたの。彼女は私と同じく、ドン・マクリーンの大ファンだったのよ。

ドンはトルバドール(ロサンゼルスにあるクラブ)で歌っていた。そこは私たち皆が70年代にパフォーマンスしていたところで、ロリは彼に会いに行ったの。ノーマンとチャールズはロリのために「Killing Me Softly With His Blues」という曲を書いたのね。ロリはドンに会って感動した。彼女はこの経験をチャールズとノーマンに話して聞かせ、彼らは歌詞を書き直したってわけ。彼らは基本的にロリのストーリーを語っているのよ。

「Killing...」を(飛行機で)最初に聴いたとき、私は白紙に自分の思いをぶちまけた。自分なりの楽譜(スコア)を作り、曲を書き始めたの。自分が実際にこの曲を歌うのすら、聴こえたほどよ。JFK空港に着いた私は、車に乗る前にクインシー・ジョーンズに電話をかけて「ねえ。チャールズ・フォックスとノーマン・ギンベルを探したいの」って言ったわ。彼は「チャーリーとノーマンなら知ってるよ! で、お望みは何だい?」って答えたの。その後のことは周知の通りね!

ロバータ・フラック「Killing Me Softly」

(ロバータの楽曲)「Feel Like Makin' Love」も大ヒットしました。こちらにはジャズの要素がもう少しありましたね。
ジーン・マクダニエルズが電話をくれたの。私は(当時)まだ母親と一緒にバージニア州に住んでいた。彼は電話口で「ロー(ロバータ)、落ち着いて。わかったよ」って言ってくれた。(「Feel...」の最初のフレーズを歌い)私は「どこにあるの? 私が歌わなくちゃ」って返したわ。ジーンはそこで自らギターを弾き、歌ったカセットテープを送ってくれたってわけ。

(レコーディングは)1回で済ませたの。スタジオにいたジーンは、「ロー、もう1度歌ってくれないか?」って言ったのを覚えている。私が「どうして?」と聞くと、「もう少し歌声を入れてみよう」って言われた。私は「イヤよ。最初の歌入れこそが、私がまさに感じたものなんだから。私は(歌に出てくる)その女の子のような気がしたの。こんなことって、いつもあるわけじゃないのよ!」って断ったわ(笑)。

1度目だったんですか?
そうよ。歌入れは1回だった。ラルフ・マクドナルドは(ジーンを)見て、「これで終わりだ。ロバータは自分の欲しいものが分かっているんだよ!」って言ってた。

「The Closer I Get to You」はどうですか?
ジェイムズ・エムトゥーメイとレジー・ルーカスは当時、私の仲間だった。エムトゥーメイが私のために演奏してくれて、私はOKを出したの。それは素敵だったわ。それと私たちには、ドニー(・ハサウェイ)が必要だとも思っていた。ドニーはシカゴにいて、何もなしに動く人じゃなかったの! だから私たちは、彼の楽曲を送った。ドニーが自分のパートを手掛けて私たちに送り返したものを、こちらで1つにまとめたってわけ。敏腕エンジニアのジョー・ファーラがその作業の責任者で、うまくやってくれた。そうなる運命だった楽曲の1つだったのね。

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