「家政婦のミタ」佐藤仁美“隣家のクソババア”大ブレイクまでの大苦闘
アサ芸プラス / 2013年2月1日 10時0分
最高視聴率40%を記録した「家政婦のミタ」(日本テレビ系)で、隣家の“クソババア”を演じた佐藤仁美(33)。元アイドルによる「嫌われ役」は、近年まれに見る当たり役であった。
*
95年、名誉あるオーディションのホリプロタレントスカウトキャラバンでグランプリを受賞した佐藤。デビュー直後からドラマ出演が絶え間なく続き、キャリアを重ねていった。
「デビュー半年後、『イグアナの娘』(96年・日テレ系)で、主演の菅野美穂さんの親友役を演じてから、立て続けに親友役をやりました。主役を支えるイイ人、という存在」
学生からOLまで、幅広く「イイ人」を演じていた佐藤の転機は、突然やってきた。
「『ミタ』のお話をいただいた時、当初は、まさかこんなに注目されるとは思っていませんでした。役柄は、『子持ちで40代の、隣に住む主婦』で、さすがに40代は無理があったので、30代に変更してもらいました。それでもヘアスタイルや衣装でおばさんになりましたけどね(笑)。『ミタ』後に会う人には、『そんなに若かったんだ!』と驚かれるほど」
11年10月にスタートした同ドラマは、松嶋菜々子の11年ぶりの単独主演で話題を集めていた。物語は、母親が死に崩壊寸前の家庭・阿須田家に、松嶋扮する家政婦の三田が派遣されるところから始まる。
トラウマを背負い決して笑わないが、家族の業務命令なら、どんなことでも「承知しました」と引き受けて遂行する家政婦。自身の不倫が原因で妻に自殺されて以降、父親の自覚がまったくない情けない父親。責任感の強さゆえ父親に反抗する長女。家政婦に「脱げ」と命令する長男。学校でイジメにあう次男。母親を恋しがる素直な次女。
毎度事件を引き起こす阿須田家に、黙っていられないのが佐藤扮する皆川真利子であった。
「最初は、隣の変な家族に嫌みを言う程度の、登場人物の中でもいちばん普通の、“世間の目”を持ったマトモな人だったんです。だって、家の壁に落書きされたりするんですよ? 怒るのが当然じゃないですか(笑)」
しかし、いつしか佐藤にヒステリックさが加わり、嫌みに拍車がかかるようになる。
「脚本家さんのプライベートが含まれた話ですが、現場の空気を見て、さらに意地悪に変えていたようです。さらに、長男の『隣のクソババア、ムカつく』というセリフがあって以降、それが世間にも浸透して、ロケを見に来ていた小学生に『おい、クソババア』と1時間ささやかれ続けたり、ネットに『ババア死ね!』など書かれましたね(笑)」
壮絶さを増す内容に視聴率はとどまるところを知らず、ついには40%を超えて社会現象になった。佐藤の役柄が浸透したのも当然だ。その影響からか、のちに放送された「トッカン」(12年・日テレ系)で、異例の同名・皆川真利子役での出演を果たしたほどだ。
「意地悪を演じるに当たり参考になったのは、よく飲みに行く新宿2丁目の愛嬌のないオカマさん(笑)。また、私は映画、ドラマ、舞台と芝居表現を変えているんですが、ドラマの中でも昼ドラ、2時間ドラマというジャンルがあるんです。今回の役は、昼ドラ、2時間ドラマ、オカマをミックスして演じました。あとは監督から、『嫌な人に見えるように、もっとねちっこく、ゆっくりとしゃべって』と演技指導が入りましたが、徐々に板についてきたのか、言われなくなりました」
個性的な登場人物の中で生き続けた“クソババア”の存在は、いかなるものだったのだろうか。
「実社会で、隣の家に嫌みを言うのって、すごく勇気がいることだと思います。ご近所づきあいが困難になったり、息子がイジメられる原因になったり‥‥。言いたいけど実際には言えない、そんな世間の声をクソババアが代弁していたのではないでしょうか」
現在、意地悪役のオファーが急増中だという佐藤。今後も爽快な“クソババア”を演じてくれるだろう。
【関連記事】
この記事に関連するニュース
-
橋本愛「家庭教師のトラコ」“爆死”寸前で…松嶋菜々子サプライズ出演に期待の声あがるワケ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2022年8月9日 9時26分
-
2022夏ドラマ 30〜60代記者の「最後まで見るべき作品TOP3」
WEB女性自身 / 2022年8月6日 6時0分
-
橋本愛主演「家庭教師のトラコ」が爆死! 背景に日テレの〝家政婦のミタ症候群〟
東スポWeb / 2022年8月5日 5時21分
-
橋本愛『家庭教師のトラコ』不気味な主人公の真の目的は「家庭を教育する」ことか
SmartFLASH / 2022年7月27日 11時0分
-
「家庭教師のトラコ」橋本愛の豹変ぶりも楽しみ 教える子供ごとにキャラ変?
J-CASTテレビウォッチ / 2022年7月21日 17時10分
ランキング
-
1古舘伊知郎 報ステ時代の「エライ失態」、ジョーク飛ばすも航空会社が激怒「本当に悪いことした」
スポニチアネックス / 2022年8月12日 18時12分
-
2『純愛ディソナンス』第5話 闇深いベッドシーンに反響「そんなんで抱かれても…」「なかったらなかったで嫌」
オールアバウト / 2022年8月12日 19時35分
-
3佐藤勝利主演ドラマ「赤いナースコール」で異例の注意テロップ挿入へ「あまりに怖すぎる」と判断
日刊スポーツコム / 2022年8月12日 18時46分
-
4ひろゆき氏、旧統一教会の現役信者と直接対談「僕はどうしたらいいですか?」への答えは
スポニチアネックス / 2022年8月12日 22時53分
-
5『ONE PIECE FILM RED』興収絶好調の裏でレビュー大荒れ「Adoの歌唱シーンに胃もたれする!」
SmartFLASH / 2022年8月12日 20時40分
ミッション中・・・
記事を最後まで読む

ミッション中・・・
記事を最後まで読む

エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
