名作ドラマ&漫画「最終回のヒミツ」(5)究極の時代劇ベスト5

アサ芸プラス / 2013年3月15日 9時54分

「時代劇の最終回は名場面の宝庫だ」と言うのは、女流時代劇研究家・ペリー荻野氏。目利きが選んだ珠玉の「時代劇ベスト5」を以下に──。

 まずはNHKが作った伝説的な時代劇「天下御免」(71年)です。現代感覚そのままの時代劇で、当時の公害問題やゴミ問題、受験戦争などを取り上げていました。主人公は平賀源内で、山口崇が演じます。その最終回ですが、史実でいうと平賀源内は獄死しています。だけどこのドラマでは、なんと気球に乗ってフランスへ旅立つんです。

 しかも飛び立ったはずの平賀源内のその後が、時代劇「びいどろで候~長崎屋夢日記」(NHK・90年)で描かれていて、また山口崇が演じています。

 次は「御家人斬九郎」(フジテレビ・95年)。すごく評価の高い作品で「陽気な眠狂四郎」と言われました。その最終回は、斬九郎を演じた主演の渡辺謙みずからが演出しています。内容は、斬九郎のお兄さんが、敵に追い込まれて自決。

 復讐を果たそうと、斬九郎は1人では勝ち目のない戦いに挑んでいく。降りしきる雪の中、黙ったまま見送る美人芸者・蔦吉(若村麻由美)。思い入れたっぷりに流れるBGMは謙さんの大好きなクイーン。戦いの中で、斬九郎は、敵に囲まれピストルで撃たれたあげく死んだ‥‥と思っていたら、ラストに時代がなぜか明治に移って、芸者・蔦吉を乗せた人力車。その車夫を斬九郎がやっている。大どんでん返しでした。

 そして、萬屋錦之介主演で一世を風靡した「子連れ狼」(日本テレビ・73年)も欠かせません。柳生一族の陰謀により、拝一刀(おがみいっとう)(萬屋錦之介)は妻を惨殺され、家も地位も全てを失う。幼子の大五郎とともに、殺し屋をしながら復讐の旅を続けるというストーリー。

 最終回でいよいよ最大の敵・柳生烈堂(佐藤慶)との一騎打ち。この戦いだけで1話まるまる終わってしまう。正味47分間を、ほぼ2人で向き合っている、すごい最終回です。その決着は、ネタばれになるのでここでは話しませんね。

 さらに「必殺必中仕事屋稼業」(ABC・75年)もオススメです。奉行所で拷問を受けた政吉(林隆三)は、仲間をかばって自害してしまう。政吉ファンとしての私は、その時点で号泣! 仕事屋の元締め・おせい(草笛光子)は告白していないけど、実は政吉の産みの母親なんです。それで復讐を誓ったおせいは命をかけて、敵に挑む‥‥。だけど、もう1人残った稼業の半兵衛(緒形拳)が「残った人間はみっともなくても生きていかなくてはダメだ」と説得。一味違う大人の終わり方でしたね。

 最後は、大川橋蔵の「銭形平次」(フジテレビ・66~84年)です。最終話は第888回という大長寿番組でした。ゲストが超豪華で、主題歌を歌った舟木一夫に五木ひろし、汀夏子。平次親分は事件を解決したあとに休みを取って、日本橋から旅に出かける。それをゲスト出演の美空ひばりが「親分、ゆっくりお休みなさって」と見送る、粋なシーンでした。そこで終わりかと思いきや、裃(かみしも)姿の橋蔵による口上が続く。さらに本当の最後は、東映の撮影所でスタッフがみんな集まって餅つきなんかして“銭平祭り”。ハッピーですね。

アサ芸プラス

トピックスRSS

ランキング