テリー伊藤対談「三浦しをん」(1)映画「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」原作秘話

アサ芸プラス / 2014年6月10日 9時52分

●ゲスト:三浦しをん(みうら・しをん) 1976年生まれ。東京都出身。00年、小説「格闘する者に○」でデビュー。06年「まほろ駅前多田便利軒」で直木賞を、12年「舟を編む」で本屋大賞を受賞。「政と源」「あやつられ文楽鑑賞」など小説、エッセイともに著作多数。現在、09年発表の小説「神去なあなあ日常」を原作とした映画「WOOD JOB!~神去なあなあ日常~」(東宝)が、監督:矢口史靖、出演:染谷将太、長澤まさみ、伊藤英明ほかで大ヒット上映中。

 29歳で直木賞を受賞し、数々の大ヒット小説を手がけた作家・三浦しをん氏。林業を主題にした「神去なあなあ日常」が映画化され、山に生きる人々の豊かさを描き出し話題になっている。文学美女との対談に思わず姿勢を正した天才テリーも、話が進むにつれ大爆笑!?

テリー 映画「WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~」が現在公開中ですが、原作の「神去なあなあ日常」は、どんなきっかけで書こうと思ったんですか。

三浦 私の祖父母が三重県の山奥に住んでいたんです。そこで祖父が林業をやってたんですが、私が子供の頃に遊びに行くと、祖父はいつもぶらぶらしていて、仕事をしていないように見えた。それで、「林業というのはいい仕事だなあ」と思ったんです。

テリー ああ、子供心に。

三浦 はい。それがずっと気になっていて、あらためて「林業っていったいどういう仕事なんだろう」と思って調べてみて、そこから書いた小説です。

テリー どんなふうに調べたんですか。

三浦 三重県で実際に林業に携わっている方にお話をうかがったり、資料を読み込んだりしました。でも、林業の本って、ありそうでないんですよね。統計的なものはあるんですが、人々の暮らしを書いたものが少ない。

テリー そうですよね。じゃあ子供の頃は「何もしなくていいなあ」と思っていた林業が、実際に見ていかがでしたか。

三浦 何もしないのは単に祖父の性格だったんだと、よくわかりました(笑)。

テリー どんなカルチャーショックがありましたか。

三浦 私が思っていたよりも、山の斜面がかなり急でしたね。ほとんど崖なんです。特に三重県の尾鷲(おわせ)市は、海からすぐに山になるので、非常に急峻な山なんです。そこにヒノキを、ものすごい密度で植えて、手入れをして、運び出している。本当に命がけの作業だと思いました。

テリー 僕らの林業のイメージって、北島三郎さんの「与作」のままですよね。「トントントン」とか。

三浦 農業や漁業は何となくイメージができますが、林業は山の中で行われるから、どんなことをしているのかよく知らない、という方は多いと思います。

テリー ご自身では映像化は難しいだろうと思われていたそうですが、映画の話が来た時はどんなお気持ちだったんですか。

三浦 「マジか!?」と思いました。

テリー ハハハ。脚本を読んだ時はどうでしたか。

三浦 最初は「どーれどれ‥‥」と思いながら読んでいたんですが、すっごくおもしろかったので、「シュン」となりました。

テリー 別にシュンとなる必要ないじゃない(笑)。

三浦 いや、小説もこう書けばよかったというところがいっぱいありましたね。

テリー 完成した映画はどうですか。

三浦 笑えるシーンがとにかくたくさんあって、おもしろかったです。

テリー 「ウォーターボーイズ」の矢口史靖監督は、とにかくテンポがよくて、人物を生き生きと描くのが上手だよね。

三浦 染谷将太さん、長澤まさみさん、伊藤英明さんなど、今をときめく役者さんたちの表情も、山の楽しくも厳しい環境で生きる人間の様子そのままで、非常にリアリティがありました。原作でも、ラストにお祭りのシーンがあるんですが、映画では原作以上の迫力で描かれていて「これ、よく撮ったなあ」という、すごいシーンになってますね。

テリー じゃあ、大満足ですね。

三浦 大満足です。

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