みのもんた「御嶽山噴火から学ぶべきこと」

アサ芸プラス / 2014年10月11日 9時56分

 土井たか子さんが亡くなってしまったね。日本人は死んだ人に対してとやかく言うことをよしとはしないけど、「おたかさん」は政治家だから、死後も功罪両面が語られて当然だと思う。女性議員にもっと増えてもらいたいと思っている私としては、日本の大きな転換点を築いた人でもあった。北朝鮮を巡る問題については、かつて「拉致などない」と発言もした。生きている間に語るべきことがあったんじゃないかな。

 その「おたかさん」の言葉の「山が動いた」ではないけど、日本の火山で大惨事が起きてしまった‥‥。

【御嶽山7年ぶりの噴火で多数の犠牲者が‥‥】

9月27日、長野・岐阜の両県にまたがる御嶽山で7年ぶりとなる噴火が起きた。突然の水蒸気爆発が引き起こした噴石や火山灰による被害は甚大で、死亡が確認された犠牲者は47人に上っている。気象庁は「予測は難しかった」とコメントしているが、9月に入ってから同地区では火山性地震が急増していた。

 噴火のニュース映像を見た時に、最初に私の脳裏をよぎったのが、長崎の雲仙普賢岳の噴火だった。あの時、私は「おもいッきりテレビ」の司会をしていて、その日本テレビのカメラマンが火砕流に飲み込まれて犠牲になった。ギリギリまでにじり寄って撮影しようというカメラマンの意地もあったのだろうけど、どこか「俺は大丈夫なはずだ」って思いがあったんじゃないのか。自然を甘く見すぎていたんだよね‥‥。

 今回の御嶽山の噴火でも、日を追うごとに犠牲者の数が増えていく。気象庁も登山者も責める気にはなれないけども、「木曽の御嶽山」なんて歌にまで出てくるし、立派な山小屋もあるし、誰しも妙に安心していたと思うんだよ。やっぱり日本は「活火山の国」なんだということを肝に銘じなくてはいけないんだよ。

 私らの世代くらいまでは、火山について学ぶ時は「死火山」「休火山」「活火山」、この3つを叩き込まれて育った。今でも「富士山は休火山」と思っている人もいるんじゃないかな。でも、これは当時の教育であって、今は「休火山」と「死火山」という分類はなくなって、そういう言葉は使わない。「1万年以内に噴火した火山」は全て活火山ということになっている。だから阿蘇山はもちろん富士山も「活火山」。噴火の可能性は常にあるということだよ。ローマ時代にヴェスビオ火山が噴火して、一夜にしてポンペイがなくなった。安藤広重の「東海道五十三次」の富士山には火口が描かれていた。はるか昔から、火山は人間にとって脅威であり続けたわけだから、やはり火山対策は絶対に必要だ。

 今回の噴火を教訓にして、まずは厳しいくらいに火山性地震や火山性微動をチェックして「入山禁止」の警報を早めに出す。それが難しいなら、地震や微動によって最低でも登山者のヘルメット着用を義務づけるとかできないものかね。山小屋に厳重な地下シェルターを作って、30人が数日暮らすことができて、新鮮な水と空気が常備されている。そこまですると、自然が破壊されてしまうというなら、せめて山小屋をもう少し噴石に耐えられる作りにしてほしいね。私たち日本人は日本の歴史や自然を知らなすぎる。だからこそ、もっと自然を畏れるべきだし、もっと知らないことに謙虚になっていいと思うんだよ。

◆プロフィール みのもんた 1979年に文化放送を退社後、フリーアナとなる。以後、数々の番組で司会、キャスターを務める。1週間で最も生番組に出演する司会者のギネス記録保持者でもある。

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