危険ドラッグ「ハートショット」の戦慄殺傷能力(2)脈が波打ち鼓動が速まり…

アサ芸プラス / 2014年11月19日 9時56分

 大きなハートを天使が弓矢で射抜くイラストが描かれたパッケージが特徴のハートショット。オリジナルは昨年10月頃から出回り始め、厚労省が指定薬物や麻薬に指定した。しかし、今年になって成分を変えた新商品「ブラック」と「レッド」の2種類が販売されている。薬物事情に詳しいライターの南木綾二氏が語る。

「ハートショットの値段は、5000円前後。販売店やネットで簡単に購入することができます。煙を吸い込むと『多幸感』が体中に広がり、快楽に包まれるような感覚になります。一方で脈が強く波打ち、心臓の鼓動が速まる感じになり、危ない新種として広まっていきました。命の危険性があるので処分した販売店もあるそうです」

 大麻や覚醒剤などの代替の薬物として、日本では95年頃より「合法ドラッグ」が販売された。00年には「脱法ドラッグ」と呼ばれて全国に蔓延。7月から「危険ドラッグ」と名称を変えている。現在では粗悪品が増えてきたと「裏ビジネスのカラクリ」の著者でジャーナリストの丸山佑介氏は指摘する。

「規制のたびに世代が更新され、ハートショットは『第16世代』に当たります。『合法ドラッグ』と呼ばれた初期の頃は薬学やネット知識、海外で薬品を購入するため語学に優れた人が作っていました。第12世代ぐらいで『脱法ハーブ』としてブームになると、作り方は知っているが、気分が悪くなる粗悪なドラッグが出回るようになった」

 プロをまねたセミプロの作り手が増えたことで、使用者が死ぬ可能性が一段と高まったのだ。それが「16世代」の危険ドラッグだという。

「薬学の知識のある人が1人いれば、簡単に作れてしまう。あまり知られていませんが、しっかりとした施設を必要としないアナログな作り方で生産できます。作業は葉にしぼり汁をかけて、混ぜて、軽く干して袋詰めする程度。2~3人いれば生産できてしまうのです」(丸山氏)

 製造場所もマンションの一室で十分だという。最近、作り手の中には、ある職種の人が目立つようになったという。

「本業だけでは稼ぎが少ないので、薬剤師が副業として危険ドラッグを作っています。始めてからわずか1カ月で、本業より稼げた人もいると聞きました」(南木氏)

 国は法整備に力を入れているが、規制に効果はあるのか。

「マリファナや覚醒剤は違法であり、何年も取締りをしていますが、いまだに撲滅できていません。規制されたことで終わりではなく、薬物取締りのスタートについただけ。今までの薬物取締りの日本の現状を見れば、この先も結局そんなに変わらないでしょう。危険であるという啓蒙活動とは裏腹に、ドラッグに興味を持ち、使用する者も後を絶ちません」(丸山氏)

 文字どおり危険極まりないドラッグを根絶やしにする方法はないものか‥‥。

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