プロ野球 甦る名将伝説 原に一生コンプレックスを…
アサ芸プラス / 2012年1月28日 10時54分
伝統の一戦、永遠の宿敵。阪神と巨人は関西、関東を代表する超人気球団としてしのぎを削り、球界をリードしてきた。そのトップに立って責任を負う重圧はいかほどのものだったのか。2度、3度と監督の座に就いた名指導者の人心掌握術をひもとく。
虎ファンが球団史を回顧する際、必ず出てくるのが、「バックスクリーン3連発」に象徴される85年のリーグ優勝、日本一である。当時の阪神は個々が「打ってナンボ、投げてナンボ」の個性派集団でもあった。それを「チームの勝利」という一つの目標に向かわせたのが、2度目の監督登板となった吉田義男だった。吉田監督は75年~77年、85年~87年、97年~98年と唯一、3度にわたって阪神の指揮を執っている。
80年代、主に中継ぎとして活躍した福間納が「監督・吉田」の心象を語る。
「1回目の監督時代は知りませんが、優しそうな人というのが第一印象でした。『負けたらやり返せ!』と、常日頃から言ってました」
そんな吉田イズムを体感したのは、85年5月の巨人戦だった。
「原(辰徳)に自分がサヨナラ本塁打を浴びたんです。その翌日の同カードで登板し、8回裏二死満塁の場面で再び原と対峙した時、吉田監督がマウンドにやって来ました」(福間)
マウンドに虎ナインが集まる。この年から正捕手に抜擢された木戸克彦、二塁手・岡田彰布、遊撃手・平田勝男、一塁手・バース、三塁手・掛布が福間を囲み、ゆっくりと歩を進める吉田監督に目を向けた。
「左投手対右打者。前日のこともありますし、自分ももちろん、皆が交代だと思っていました」(福間)
吉田監督は厳しい口調で福間にこう言い放った。
「なぜ、( マウンドを)降りようとするんや。逃げてどないすんねん。原に一生コンプレックスを持つことになるでぇ」
場の空気が一変し、ナインの闘争心にも火がついた。
「『よし、やってやる』と思いましたね。結果、ライトフライに抑えることができた。吉田監督は池田(親興)や工藤(一彦)、ゲイルの先発陣が試合序盤でノックアウトされると、ベンチに引き揚げてくると同時に『明日も行くでぇ。先発や』と指令を出しました」(福間)
吉田監督は後年、「肩に力が入りすぎていた」と第一次政権を反省したが、復帰までの7年間、西本幸雄(故人)とゴルフ場などで野球談議を交わし、財界人とも交流を深めた。業種を問わず興味深く聞いていたのは「人を動かすには」ということだった。だが、85年シーズンは全てが順風満帆とはいかなかった。
この続きは全国のコンビニ、書店で発売中の『週刊アサヒ芸能』でお楽しみ下さい。
この記事に関連するニュース
-
自力優勝消滅の巨人 投手を疲弊させる起用で「メークレジェンドは厳しい」の声が
NEWSポストセブン / 2022年6月29日 7時15分
-
「鬼筆」越後屋のトラ漫遊記 青柳流が投手陣に浸透、1強5弱の戦国絵巻を塗り替えろ!
産経ニュース / 2022年6月28日 11時30分
-
吉田輝星はなぜ凱旋登板で炎上したのか 球団OBが分析「条件的にタフなものがあった」
J-CASTニュース / 2022年6月6日 12時18分
-
【日本ハム】吉田輝星 今がリリーフ大投手への “分岐点” か…重なる藤川球児SAとの「成長曲線」
東スポWeb / 2022年6月6日 5時30分
-
「球速以上に速い」吉田輝星の伸びすぎ“美直球” 先発で再注目、甲子園でどう進化?
Full-Count / 2022年6月5日 7時10分
ランキング
-
1「THE MUSIC DAY」で「速報!歌の大辞テン」復活にネット「めっちゃ懐かしい」
スポニチアネックス / 2022年7月2日 22時26分
-
2山田邦子 野村昭子さん追悼…4月に寿司店で会ったばかり「ハキハキ意見を言ってカッコいい先輩だった」
スポニチアネックス / 2022年7月2日 20時22分
-
3小泉今日子「明菜ちゃんとはデビュー前から顔見知りみたいな…」時代を築いたアイドル人生
スポニチアネックス / 2022年7月2日 20時5分
-
4『SLAM DUNK』新作映画の特報、YouTubeで7日に解禁 映画公開日は12月3日
ORICON NEWS / 2022年7月2日 19時0分
-
5新成人の芦田愛菜と鈴木福 久々再会で互いへの思いを語る「大人になったな」「戦友」
スポニチアネックス / 2022年7月2日 21時57分
ミッション中・・・
記事を最後まで読む

ミッション中・・・
記事を最後まで読む

エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
