死んでも「アイツ」に勝ちたかった⑤ 陳健一(1)

アサ芸プラス / 2012年7月6日 10時54分

料理の鉄人最強鉄人決定戦で坂井宏行に僅差の敗北!

「料理バラエティ」という斬新なジャンルで、テレビ界に数々の金字塔を打ち立てた伝説の番組「料理の鉄人」。そのフィナーレを飾る戦いが最強鉄人決定戦だった。この決勝戦で、僅差の敗北を喫した中華の鉄人・陳建一が、キッチンスタジアムにおける熱きバトルの真実を語った。

坂井さんはオマールの神様

「負けて悔しくない」と言えばウソだって。悔しいに決まっているじゃない。あの最終回はテンションが高すぎちゃって、はっきり言って本番で料理を口にしても味がわからなかったね。でも、結果発表が終わって冷静になってからお互いのを食べ比べたら、実はどちらの料理も味が濃かったんだよ。

 美食アカデミー主宰・鹿賀丈史の名セリフ「私の記憶が確かならば‥‥」で始まる「料理の鉄人」(フジテレビ系)。世界初のキッチンスタジアムで生まれた数々のドラマは、視聴者を熱くさせ、空前の美食ブームを読んだものだった。

 93年の番組開始から6年間、唯一「アイアンシェフ」として出演し続けたのが、四川料理の神様と呼ばれる陳建民の息子で、赤坂「四川飯店」オーナーシェフの「中華の鉄人」陳建一(56)だ。彼が述懐するのは、99年9月24日の最終回。「最強鉄人決定戦」でフレンチの鉄人・坂井宏行(70)に敗れた一戦である。

 テーマの食材が「オマール海老」と聞いた瞬間?

 そりゃ、嫌だなと思ったさ。正直、「こんちくしょう!」って思ったよ。だって、向こうは「オマールの神様」だよ。有利に決まっているだろう。中華では頻繁に使う食材じゃないし、伊勢海老や大正海老と違って、独特の食感と風味があるからな。

 この戦いで、陳は「オマールの網脂包み揚げ」「オマールのエビミソ炒め」「21世紀のエビチリグラタン」「オマールのかまぼこ仕立て」「オマール餃子とピリ辛土鍋煮込み」など6品。一方の坂井は、「オマールとマンゴのコンソメジュレ寄せ」「オマールのフリットと里芋、オマールソース」「オマールの海鮮蒸し」など5品を完成させた。

 俺、そんなに作ったっけ? テンション上がってたからな(笑)。

 最初の網脂は中華のテクニックの一つ。周囲がパリパリッとしてうまいんだよ。次のエビミソ炒めも、昔からある定番だけど、食材を見た瞬間からミソが絶対においしいはずだと直感してたんだよね。実際に(エビの頭を)パーンッと開けてみて、「これだ! イケる!」って思ったよ。

 かまぼこ仕立ても、キヌガサタケにすり身を詰めるという技法だね。ただ、普通は硬くなりがちなすり身を柔らかく仕上げることがポイントで、テクニックを使えば、キヌガサタケのシャリシャリとした食感と合うんだよ。餃子に関しては、ワンタンのツルッとした食感とオマールのプリプリ感が合わないわけがないよな。

【関連記事】

アサ芸プラス

トピックスRSS

ランキング