俺たちのビートルズを熱く語ろう(1)
アサ芸プラス / 2012年8月14日 10時54分
1962年10月5日、デビューシングル「ラヴ・ミー・ドゥ」が英国でリリースされた。それからジャスト半世紀。70年の解散までのたった8年間の活動が、その後の42年にも及ぶ音楽史に「威力」を与え続ける。ノスタルジーではなく現在進行形。並ぶものなき至高のロックバンドを語ろうじゃないか!
洋楽伝道者・小林克也
「天才2人がいたから“音楽ネタ”の宝庫なんだ」
洋楽情報番組「ベストヒットUSA」(BS朝日)でもおなじみ、日本を代表するDJであり、ロックの伝道者・小林克也(71)。ジョンより1歳下、ポールより1歳上、まさにビートルズと同世代の氏が、世界最強バンド、その「魅力」と「威力」を独自の視点から語る。
*
「冗談じゃない。自分たちのオリジナルじゃなけりゃやらない」
ビートルズのすごさ、偉大さって何?
って聞かれたら、まず、このジョン・レノンの言葉がよみがえってきます。
バンドがオリジナルの楽曲を歌い、演奏するなんていうのは、今でこそ当たり前ですが、ビートルズがデビューした頃(60年代初頭)の音楽業界では、作詞、作曲に関してはプロを雇うというシステムがあった。ビートルズも例外じゃなくて、デビューに際し、当初はそのシステムに組み込まれるところでした。そこへジョンが、くだんの言葉をプロデューサー(ビートルズを育てた名物プロデューサー、ジョージ・マーティン)に叩きつけたわけです。
僕はこの日「ロックの歴史が変わった」と思っています。その言葉は結果としてビートルズに大成功をもたらしたし、このジョンのひと言がなければ、今あるロックの歴史は少し違うものになっていたはずです。
加えて、今日まで続いているビートルズの絶大なる人気、その威力を裏打ちしているものといったら、何より“時代”の力があげられる。白人の男のグループが、全員楽器が弾けて、歌も歌える。すばらしいオリジナルの曲も持っている。また、彼らはユニホームのようにピエール・カルダンのスーツを着こなし、斬新なマッシュルームカット(髪型)といういでたちで、“アイドル”のように登場したわけです。それは、あの時代において、唯一無二の存在感すらもたらした。
そんな彼らに、同時代を生きていた人々は衝撃を受け、魅了されたんです。そして彼らを応援し、盛り上げることで、共に生き、成長する感慨まで覚え‥‥日本という離れた国でもそうだった。つまり、ビートルズが放つ絶大な力っていうのは、あの“時代”こそが生み出したものなんです。
あと、残酷な言い方をすれば、ジョン・レノン(1980年12月8日/銃殺された)と、ジョージ・ハリスン(2001年11月29日/肺ガンで死亡)の死も大きい。2人の死によって、ビートルズは神棚に祭られたわけですから。特にジョンの評価は死後急激に高まり、それまであったポールの評価を完全に覆してしまった。そうやって伝説化されていったことで、さらなる力、最強の力を得て、今に至ったと僕は感じています。
仮に、ビートルズ全員が今も健在だとしたら、これほど皆が熱心にビートルズを聴き続けたかどうかは、わからない。というのも、ソロ時代のジョン(70年代)は、そんなにヒット作がなかったし、80年代のポールはどんどんつまらなくなっていった。そんな彼らが、もし今“ビートルズ再結成”になっても、僕は見たくないですね。ジイサンになったジョン・レノンに、皆も今ほど騒ぐことはないですって(笑)
【関連記事】
この記事に関連するニュース
-
サザンオールスターズ、年代別『好きな曲ランキング』2世代で1位に輝いた“不滅の名曲”
週刊女性PRIME / 2022年6月25日 18時0分
-
【スピリチュアル・ビートルズ】実り多かったポールとエルビス・コステロのコラボ ジョンをほうふつとさせた瞬間
OVO [オーヴォ] / 2022年6月22日 15時30分
-
ビートルズ初来日で単独インタビューに成功、戦後女性初の音楽評論家・湯川れい子の生きざま
週刊女性PRIME / 2022年6月18日 13時0分
-
【スピリチュアル・ビートルズ】ポールの思惑通り進んだウィングス解散? ジョンの死をきっかけにビートルズ回帰へ
OVO [オーヴォ] / 2022年6月18日 12時0分
-
ポール・マッカートニーが80歳に ジョン・レノンと熱唱する映像公開
ORICON NEWS / 2022年6月18日 11時19分
ランキング
-
1水谷豊「相棒」に寺脇再起用は終了フラグか 隠し切れない〝衰え〟
東スポWeb / 2022年6月26日 5時18分
-
2栗山千明、手越祐也は苦戦…“独立芸能人”成功者との差は「ブレーン」と「ファン離れ」
週刊女性PRIME / 2022年6月25日 19時0分
-
3雪平莉左、肩出しワンピ姿にフォロワー歓喜「上腕二頭筋が美しい!」…井上尚弥戦で話題
スポーツ報知 / 2022年6月26日 14時21分
-
4綾瀬はるか“無敗神話”ついに崩壊…主演映画「はい、泳げません」が大コケ
日刊ゲンダイDIGITAL / 2022年6月26日 9時26分
-
5三遊亭円楽不在の影響じわじわ 若手起用も視聴率下降『笑点』の正念場
NEWSポストセブン / 2022年6月26日 11時15分
ミッション中・・・
記事を最後まで読む

ミッション中・・・
記事を最後まで読む

エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
