BTSが「坂本九以来のアジア人全米1位」 57年ぶり快挙の背景

アサジョ / 2020年9月3日 10時14分

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 全米シングルチャート1位!

 英語圏じゃないアジアのアーティストには夢のような話。でも、そんな快挙を打ち立てたのがKポップアイドルグループのBTSだ。

 8月21日にダウンロードシングルとして発売された「Dynamite」がアメリカのビルボード誌のメインチャートでもある「HOT100」の9月5日付チャートで初登場1位になることがビルボード公式サイトのトップで報じられ、9月1日の明け方からARMY(BTSファンの総称)が大騒ぎに。ちなみに、ビルボードHOT100でアジアのアーティストが1位になったのは1963年6月、日本の坂本九が歌った「SUKIYAKI(上を向いて歩こう)」が獲得して以来。なんと57年ぶりの快挙というわけ。

「BTSはアルバムチャートでも、ビルボード誌のTOP200ではコンピレーションを含めると4作を1位に送り込んでいます。もうアルバムは初登場1位が当たり前という人気。でも、シングルチャートはそうはいきません。HOT100は売り上げはもちろん、ラジオのオンエア回数などもカウントされますから、広いアメリカでは一部の層の人気だけではなかなかトップになれない。BTSはこれまでアメリカで3曲のトップ10ヒットがありましたが、最高位は『On』の4位。それが今回の『Dynamite』は、初週で30万ダウンロードを記録。『On』や昨年同8位を獲得した『Boy With Luv』は同約8万DL、一番売れた18年の『Fake Love』で同約10万DLでしたから、人気がまだまだ上がっていることがわかります。また、近年のHOT100は、2016年にピコ太郎が77位にランクインしたようにYouTubeの再生回数もカウントされます。これも1位獲得の原動力になっているはず。新曲『Dynamite』のMVの再生回数は配信4日間で2億回を突破(9月1日現在で2億6000万回)、アメリカ国内でも初週で3600万回とのことですからそのファンパワーはすさまじい。今回の1位獲得を聞いて号泣したというメンバーが『ARMYのおかげ』と真っ先にコメントしたのは本心だと思います」(エンタメ誌ライター)

 日本では「BTSが坂本九以来のアジア人1位」と報道されたことで、「おめでとう」「凄い」「Dynamite毎日聞いてる」という称賛以外に、「日本のグループも1位夢じゃないよね」という希望を託す声もある。

「BTSは日本でもドラマの主題歌になった『Stay Gold』を大ヒットさせています。でも、これは日本語の歌詞で曲調もいかにも日本向け。カラオケで歌いやすくみんなで合唱できるという感じ。アメリカのヒットチャートでウケるタイプとはまったく違います。でも、ディープなARMYの間では得意のラップやダンスパフォーマンスが映えるヒップホップ系のナンバーが大人気。ファンのアンセムにもなっている『MIC Drop』がその代表例で彼らの真骨頂でもあります。一方で、欧米では歌詞が英語であるのはもちろん、まるでブルーノ・マーズが歌いそうなレア・グルーヴ的なスムーズチューンでヒットチャートを席捲しています。『Boy With Luv』がその典型例で、今回の『Dynamite』もアップテンポですが『Boy~』と同じく西海岸風のダンサブルポップになっていると思います。つまり、国によってプッシュする楽曲パターンが違うというのはとても強みですね。現在の日本のアイドルグループでそこまで音楽の幅を広げられるアーティストがいるかどうか…」(前出・エンタメ誌ライター)

 坂本九の「SUKIYAKI」はビルボードで3週連続1位。快挙を成し遂げたBTSが1位獲得週でも正真正銘のアジアのトップになれるか、注目されるところだ。

(塚田ちひろ)

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