ソフマップAKIBA パソコン・デジタル館が教える本当に良いゲーミングPC
ASCII.jp / 2022年3月9日 21時0分
秋葉原電気街の中央通りに面したソフマップAKIBA パソコン・デジタル館。サブカル文化の中心地に相応しく、パソコンに詳しいマニアから業界人、なんとなく興味を抱いて訪れる人まで、客層は千差万別。最近は配信や実況をやりたい女性の来店客も増えているそうです。そんなソフマップAKIBA パソコン・デジタル館の石上 司さんに、PCゲーム向けのノートPCとデスクトップPCのオススメを教えてもらいました。
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ゲーミングPCの入り口として最適なTUF Dash F15
石上さんがノートPC(ゲーミング)部門で激オシに選んだのは、ASUSの「TUF Dash F15」、レノボの「IdeaPad Gaming350i」、MSIの「GP76 Leopard 11U」の3製品です。
ASUSのTUF Dash F15は、耐久性に優れるASUSの「TUFシリーズ」の中でも、特にハイパフォーマンスを追求した15.6インチのゲーミングノートPCです。従来モデルからデザインを一新しています。CPUにCore i7-11370H、グラフィックはGeForce RTX 3070を採用。画面のリフレッシュレートは144Hzで、目まぐるしく書き替わるFPSの画面も滑らかに描写します。
「ゲーミングPCの入り口として最適な1台です。いま必要な最低限のスペックを超えており、マインクラフトでMODをやりたいといったニーズであれば満足できる性能です。低価格で頑丈。TUFシリーズならではのミリタリーグレードの堅牢性を備えています」(石上さん)
石上さんが紹介してくれたTUF Dash F15には、実はCPUにCore i5を搭載したソフマップオリジナルモデルがあり、石上さんは手前味噌と言いつつも、比較的低価格で導入できるオリジナルモデルはコストパフォーマンスが非常に高いと言います。
「画面は144Hzのリフレッシュレートに対応しており、Thunderbolt 4経由で外部ディスプレーにも144Hzで出力できます。グラフィックやディスプレーの性能が良いので、ゲームだけではなく、3DCGや動画編集など多用途に安心して利用できます。学校でCADを勉強している大学生や専門学校生にも人気です」(石上さん)
ゲーム主体の小中学生にとっては、筐体のフォルムが大人しめながら、最低限光るのも魅力です。光らせたい学生ユーザーと、子供の持ち物は大人しめに抑えたい両親の間で、落とし所にもなっていると言います。
「基本的にゲーミングPCを買うと、両親のPCのスペックを超えてしまうことが往々にして起こります。ゲームに理解の乏しい家庭だと、そこまで性能はいらないはずだと考えがちです。このため、ゲーミングPCを案内する時は、『ゲーミングPCはクリエイターズPCなんです。ゲームをやっていた子供がクリエイティブ作業に興味を持つようになるのです』と説明し、配信、実況、編集など、いろいろなことができて将来の道が広がることをイメージしてもらっています」(石上さん)
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レノボのIdeaPad Gaming 350iは、画面サイズが15.6インチで、10万円台前半で手に入るエントリーモデル。しかし、画面は120Hzのリフレッシュレートに対応し、Office搭載モデルもラインアップするなど、あなどれない性能を誇ります。
「レノボはIBMのパソコン部門を取り込んだ企業だと伝えると、安心してくれるお客様が多いです。ExcelやWordも使える、ハイスペックなビジネスユースとしても利用したいと考えているユーザーにもオススメです。キーボードは人間工学に基づいた設計で、長時間のゲームも快適にプレイできます」(石上さん)
CPUはCore i7-10750Hを採用。『H』と付いているのは、デスクトップPCに近い性能にも関わらず低価格なのも魅力です。写真編集、動画編集もエフェクトを入れず、切って貼ってだけなら十分なスペックで、一見してゲーミングPCっぽくないデザインのPCを探している人にもオススメできます。
「上位モデルの360iでは、レノボの面白いサポートが付きます。実際にゲームをプレイしているコールセンターのスタッフが対応サービスで、配信機材の説明など実体験を踏まえて具体的に教えてくれるので、それが決定打で360iを選ぶ人もいるほどなんです」(石上さん)
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MSIのGP76 Leopard 11Uはノートパソコンの中で最大級の17.3インチの大画面を持ったゲーミングノートPC。リフレッシュレートは240Hzで、Core i7-11800H、GeForce RTX 3070を搭載。メモリーは最大64GBまで搭載可能です。SteelSeries製キーボード搭載、強力な冷却機能のCOOLER BOOST 5により、長時間プレイでも安定して動作します。
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「ハイスペックなグラフィックボードを搭載しており、ApexやFortniteなどのFPSゲームやバトルロイヤルゲームを、高画質・高フレームレートで楽しみたい方に最適です。17.3インチの大きな見やすい画面で、リフレッシュレートは240Hz。144Hzくらい安定して出せれば十分ですが、240Hzあって困ることはありません。理想的な『The Gaming Machine』です」(石上さん)
ApexやFortniteなどの流行のゲームは、SwitchやPS4から入るプレイヤーが多くいます。そうしたプレイヤーにとってストレスになるのが、PCで参加するプレイヤーにハードウェアの性能で負けてしまうこと。プレイが上手くなればなるほど、テクニックだけでは覆せない壁に気づかされるようになります。
「ゲームをプレイするにはある程度の性能が必要になるので、予算が上がってしまいます。大人が自分自身で購入する場合ならば、その事情は理解されているのですが、お子様がプレイヤーで両親が買い与える場合、予算を握る両親はゲームにどうして高性能が必要なのか理解できないケースが少なくありません。このようなときご両親には、友達がみんな自転車で遊んでいる場所に、自分の子供だけ三輪車で参加させたくないですよねと説明してご納得していただくことが多いです」(石上さん)
ちなみに両親もゲーマーだと理解は早いそうで、中には家族でこのモデルを3台まとめ買いしていくツワモノもいたそうです。
配信までしたければ、静音性と拡張性を重視すべし
ゲーミングデスクトップは、ASUSの「ROG Strix GA15」、STORMの「PG-PFT」、ASUSの「ROG Strix G35DX」の3製品を激オシ。
ASUSのROG Strix GA15は、LEDライティング機能付きのゲーミングデスクトップPC。3モデルあり、Ryzen搭載モデルも用意。CPUやGPUのクロック・温度・ファンの回転数などの各種情報をリアルタイムで確認できるユーティリティソフト「Armoury Crate(アーモリークレート)」を標準で利用できます。
「高スペックゲーミングパソコンについて回る騒音問題を大きく低減した、静音性にすぐれたゲーミングパソコンです。上位モデルは本体側面がスケルトンになっており、本体の中までLEDの輝きを楽しめます。ゲームをやりたい、配信をやりたい、格好良くピカピカ光らせたいといった、ゲーミングパソコンに求められる一通りのニーズを満たせる仕上がりです」(石上さん)
また、ASUSは基板やシャーシも含めて、ほとんどのパーツを自社ブランドで作っている世界でも稀有なメーカー。パーツの相性の心配が要らない点では群を抜いています。さらに石上さんはASUSの独自の保証にも注目してほしいと言います。
「独自の『ASUSのあんしん保証プレミアムトータル3年版』は、製品購入後30日以内に製品登録し、60日以内にサービスを購入して登録すれば、保証加入料1万4000円で3年間、どんな内容の故障でも3回まで追加料金一切不要で対応する保証です。最低3年間は使いたいという人はこのサービスの利用がオススメです」(石上さん)
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STORMのPG-PFTは、通気性重視でメッシュ状のフロントパネルから、120mm角のRGBファン2基が透けて見える筐体デザインが目を引きます。見た目のとおり、優れた換気能力を備えています。CPUはRyzen 7 5800X、グラフィックスはGeForce GTX 1660 Tiを搭載します。
「20万円以下で、『ゲーミングPCってこういうものだろう』というニーズを全部満たしてくれるマシンです。現行のゲームをプレイする上で必要となるスペックが一通り揃っています。拡張性も高く、購入後にも手を入れられる余地が多く残されているのも良いです。マザーボードが小型のため、メモリースロットが2本しかないのが唯一のネックですが。PCを光らせたいというニーズは意外に大きく、このモデルはファンまで光ります。光らせるのが好きな人にはかなり注目株です」(石上さん)
数秒でケース内を換気できる抜群の換気能力も際立っています。筐体は比較的コンパクトですが、長時間のゲームプレイでも安定した環境を維持したい人には嬉しい仕様です。
国内メーカーなのでサポートも安心。梱包箱に「Made in Ibaraki」と書かれているのはなかなか茶目っ気がありますね。
「ディスプレーが付属しないなど、注意したい点はありますが、20万円以下でこれだけのスペックはなかなかないです。光って気分も上がりますし、『遊びは楽しくないと』と考える人には最適です」(石上さん)
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再びASUS。ROG Strix GA35 G35DXは、CPUにRyzen 9 3950X、グラフィックにGeForce RTX 2080 Tiを搭載する、爆速のゲーミングPCです。独自の「AURA Sync」機能により、筐体のライティングなどをトータルコントロールできます。約60万円~は伊達ではない、モンスターマシンです。
「CPUのマルチコア性能が高く、ゲーミングPCとしてだけではなく動画編集などにも活躍するパソコンです。水冷式なので、音も静かです。配信や実況をする人は、ファンの音を小さくしたいという人が多いのですが、水冷式はそのニーズに応える一つの終着点だと思っています。いまの水冷式は、一昔前と違って密閉式で完全循環なので、10年間は気化しません。メンテナンスを気にすることなく使えます」(石上さん)
石上さんによると、テレビや映像関係の業界人が多く買いに来るそうです。筐体の空きスロットにSSDを直差しできるので、4Kで撮影した映像をフルHDに切り抜いて出力し、SSDに書き出しているのだとか。プロも注目する超高性能マシン。お金に糸目を付けなくて良いなら、是非選択肢に入れたい存在です。
「配信のためのパソコンを探している人は、拡張可能な伸びしろのある製品を選んだほうが良いです。性能や音が気になってすぐに買い直すことになるマシンよりも、イニシャルコストが高くても4、5年先まで安定して使えるものにしたほうが、結果的には安上がりになります」(石上さん)
石上さんは、ゲーミングPCを探して店員に話しかけるときは、求めるスペックよりもゲームのタイトルを教えてほしいと言います。
「お客様から、求めるゲーミングPCの要件として『このグラボが欲しい』と言われるのですが、それは、お客様がプレイしたいゲームの最低スペックの場合が少なくないのです。それで動くことは動くのですが、快適なプレイを楽しめずにがっかりすることになるかもしれません。『このゲームを楽しみたい』と教えてくれれば、『最低ラインがこれで、快適ラインがここです』と示すことができます」(石上さん)
人気急上昇中のマイク、ヘッドセット、マウス
最後に、配信を考えているユーザーを中心に、ゲーミングPCと一緒によく購入されている周辺機器を3つ紹介してもらいました。
まずは配信に必須のマイク。石上さんはロジクールの高品質USBコンデンサーマイク「Blue Microphones Yeti」が、人気急上昇中だと言います。
「一番注目したいポイントは、ミュートボタンが手前に付いていて押しやすく、反応が速いところです。他の製品はミュートボタンが物理的に用意されていなかったり、長押ししないとミュートしなかったりします。たとえば、配信中にくしゃみが出そうになって咄嗟に音を切りたいといったとき、このマイクなら手探りでもサッとミュートできます」(石上さん)
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リスナーが配信者にプレゼントで贈るケースが多いというのが、RAZERのゲーミングヘッドセット「KRAKEN KITTY EDITION」。いわゆる「猫耳」の付いたヘッドセットで、耳の部分を好みの色に光らせることができます。
「最近は女性の配信者が増えていて、秋葉原のメイドカフェやコンセプトカフェのメイドさんがゲームを実況して人気を集めていたりします。それで、ファンがこのヘッドセットを装着して、『推し色』で耳を光らせて配信してくれとリクエストと一緒にプレゼントするのです」(石上さん)
アメリカで先行発売され、日本よりも売れているそう。こういうものは日本が先行するものだと思っていましたが、例外もあるようです。ちなみに耳のないモデルもあり、耳の有無だけで価格が倍以上違います。
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3つめはゲームのプレイに欠かせないマウス。ロジクールの「PRO X SUPERLIGHT」です。実際に手に持ってみると、何が推しポイントなのかはすぐに分かります。重量は63gしかなく、圧倒的に軽い。
「アクション性の高いゲームでは、マウスの軽さが強さにつながります。索敵などでマウスをこまめに動かす必要があり、腱鞘炎になる人もいます。その点、PRO X SUPERLIGHTは非常に軽いので、腱鞘炎にもなりづらいはずです」(石上さん)
ゲームだけでなく、デザイン系などのマウスを頻繁に利用するビジネスユーザーには使い勝手が良いこと間違いなしのマウスと言えるでしょう。
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