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【活用提案】iPhoneの作業は大画面のiPadに引き継ごう、Handoffを使いこなす

ASCII.jp / 2022年10月11日 14時0分

 前回、iPhoneにかかってきた電話や届いたメッセージをiPadで受ける方法を紹介したが、ほかにも両者の連携機能はたくさんある。今回は、iPhoneを介してiPadをネットにつなぐ方法と、今、iPhoneで見ている動画の続きをiPadで見る方法などを紹介しよう。なお、これらの連携機能を使う場合は、両端末とも同じApple IDでサインインしておく必要がある。

Wi-FiモデルのiPadを、iPhone経由でサクッとネットにつなぐ

 当たり前のことだが、iPadを活用するにはネット接続が必須。セルラーモデルなら外出時も単独でネットに接続できるが、Wi-Fiモデルだとそうはいかない。最近は、街中や駅、ホテルなど、無料で使えるWi-Fiスポットが無数にあるので、Wi-Fiモデルでも特に不便を感じないかもしれないが、無料Wi-Fiスポットの場合は、情報漏洩などセキュリティ面でのリスクがつきまとう。そのため、仕事目的で使う人にはあまりおすすめできない。

 外出先でネットにつなぐ際の最も手軽な手段は、スマホがルーターの役割を担ってネットにつなげられる「テザリング」だ。モバイルルーターを持ち歩く必要がないので荷物は増えないし、何よりスマホの回線が有効に使える。しかし、テザリングを使うには、「スマホ側でテザリングを利用できる状態にして、iPad側でアクセスポイントを選んで、最後にパスワードを入力して……」と、接続するまでに手間がかかるのがデメリット。

 そこで活用したいのが、「Instant Hotspot」という連携機能だ。これはテザリングが進化したような機能で、接続までの手順を大幅に省略できる。親機にしたいiPhoneをiPad側で選ぶだけで、サクッと接続できるようになるのだ。

出先でiPadをすぐにネットへ接続できる連係機能が「Instant Hotspot」。テザリングのめんどうな手順を簡略化できる便利な機能だ。

 注意したいのが、iPhoneで契約している回線プランだ。ソフトバンクやauなどの一部キャリアでは、テザリングが有料オプションとなっていて、オプションを契約していないとInstant Hotspotを利用できない。自分が契約しているプランでテザリングが利用できるかどうか、あらかじめ確認しておきたい。

●「Instant Hotspot」を使うにはWi-FiとBluetoothをオンにする

 Instant Hotspotは、Wi-FiだけでなくBluetoothも利用するので、まずは、iPadとiPhoneの「コントロールセンター」を開き、Bluetoothがオンになっているかどうか確認しておこう。

「コントロールセンター」を開き、Bluetoothがオンになっていることを確認する。iPhoneも同様に確認しよう。

●接続されると、接続を表すアイコンが”クリップ型”に変わる

 接続の手順は、いつものWi-Fi接続手順とまったく同じ。「設定」アプリの「Wi-Fi」を開くと、接続可能なiPhoneの名前が表示されるので、それをタップすればいい。Instant Hotspotで接続されると、接続を表すアイコンが”クリップ型”に変わるので、これを目印にしよう。

「設定」アプリで「Wi-Fi」を開き、接続に使うiPhoneの名前をタップする。
iPhoneに接続されると、クリップのようなアイコンで表示される。

 なお、親機のiPhoneでは、「インターネット共有」がオンの状態となり、時刻表示部(ホームボタンのあるiPhoneでは画面上部全体)が緑色に変わる。もし、使っていないのに、このような表示になっているときは、「インターネット共有」を即座にオフにしたほうがよいだろう。

Instant Hotspotでつながると、iPhoneの時計表示部(ホームボタンのないiPhoneは上部)が緑色になる。もし、使っていないのにこのような表示になっている場合は、ここをタップして「ほかの人の接続を許可」をオフにしよう。

iPhoneでやってる作業を、iPadにバトンタッチ!

 「帰宅中にiPhoneで見ていた動画の続きを、家に帰ったらiPadで見たい」「今、iPhoneで見ているウェブページを、すぐにiPadの大画面でチェックしたい」など、iPhoneからiPadにバトンタッチしたいと思う場面は意外と多い。このような場面で活躍する連携機能が「iCloudタブ共有」。その名のとおり、iPadやiPhoneで開いていたタブを共有するので、シームレスにページの閲覧を続けられるというものだ。

 iCloudタブ共有は、端末ごとに「Safari」で開いているタブをクラウド上に保存し、それを共有する仕組み。共有されるのは「Safari」を使って開いているタブだけで、別のブラウザーは対象外なので注意しよう。

 タブ以外にも、ブックマークやリーディングリスト、タブグループなども同期される。つまり、「Safari」で開いたり保存したりした個人的なデータもほぼすべて共有されるのだ。しかも、iPhoneだけでなくMacとも連係できるので、アップルのデバイスを活用している人なら、ぜひとも有効にしておきたい機能といえる。

●「iCloudタブ共有」をオンにする

 iCloudタブ共有を使うには、iPadとiPhoneの両方で「iCloud」の設定の中にある「Safari」をオンにしておく必要がある。

「設定」アプリで、自分の名前→「iCloud」の順にタップする。
「iCloud」で連係する機能の一覧が表示されるので、「Safari」をオンにする。

●iPhoneで開いていたタブを開く

 iPadの「Safari」で、iPhoneで見ていた「Safari」のタブを開くには、まず、iPadで新しいタブを作成する。そこに端末ごとに開いているタブの一覧が表示されるので、見たいタブを選択しよう。なお、タブ名だけだと内容がわからないこともあるので、そういった場合は、ページのプレビュー方法を覚えておくと便利だ。

iPadで「Safari」を開き、「+」をタップする。
新しいタブの画面を下にスクロールする。iPhoneで開いているタブ名が表示されるので、見たいタブ名をタップすると新しいタブで開ける。なお、複数の端末を使っている場合は、端末名の部分をタップすれば端末を切り替えられる。
タブ名をロングタップすると、そのタブの内容をプレビューで確認できる。

 なお、先ほど「タブグループも同期される」と書いたが、このタブグループについて補足しておこう。これは、iPad OS 15(iOS 15)からサポートされた機能で、文字どおり、タブをグループ化するものだ。ウェブで調べ物などしていると、次々に新しいタブを開いてしまい、気がつくとタブの数がいっぱいになっていることがある。

 だが、そんなときこそ、タブグループの出番。例えば、調べている事柄に関連するタブをまとめたり、プライベートな趣味のタブをまとめたりとグループ分けして保存しておくことで、目的のタブが断然見つけやすくなるのだ。

画面左上の「サイドバー」アイコンをタップすると、タブグループが確認できる。この画面のように、好きな名前を付けてタブの整理が可能。タブグループは、iCloud共有を有効にしているすべての端末で同期される。
今開いているタブを「タブグループ」に移動するには、タブをロングタップして「タブグループへ移動」をタップする。
続いて、表示された「タブグループ」名の中から移動先のものを選択する。新しく作る場合は、「新規タブグループ」を選んで名前を入力すればいい。

ウェブページだけでなく、メールやメモなども引き継げる

 「Safari」のタブを引き継ぐには、iCloudタブ共有だけでなく、「Handoff」という機能でも可能だ。Handoffは、アップル製のデバイス間であらゆる作業を引き継げる機能で、ウェブだけではなく、「メール」や「メモ」など多くのアプリで対応している。例えば、「メール」の場合、iPhoneで書きかけたメールをそのままiPadに引き継いで仕上げることができるわけだ。

「Handoff」は、作業をそのまま引き継げる便利な機能。メールの作成、マップの検索の続き、書類の作成など、多くのシーンで活用できる。

 Handoffは、「Safari」「メール」「メモ」「カレンダー」「連絡先」「リマインダー」「マップ」「Pages」「Numbers」「Keynote」など、アップル純正アプリのほとんどで引き継ぎが可能。また、一部のサードパーティーアプリでも利用できる。人気アプリでも使えるものが多いので、ぜひ覚えておきたい機能の一つだ。

●「Handoff」を有効にする

 Handoffを利用するには、BluetoothとWi-Fiの両方をオンにしておく必要があるので、「コントロールセンター」であらかじめオンにしておこう。あとは、利用する端末すべてでHandoffをオンにすればいい。

「設定」アプリを開き、「一般」→「AirPlayとHandoff」の順にタップする。
「Handoff」をオンにする。iPhoneも同様の手順で設定する。

●iPhoneで書きかけのメールの続きをiPadで書く

 Handoffでデータを引き継ぐには、まず、元になるiPhoneで引き継ぎたいアプリの画面を開いておく。すると、iPadのDockに、その端末のバッジが付いたアプリのアイコンが表示される。これをタップすれば、元の端末で作業していた状態が、そのままiPadに引き継がれる。

メールの作成を引き継ぐ例で説明しよう。まず、iPhoneの「メール」アプリでメール作成画面を開き、途中まで作成する。
iPhoneで作成画面を開いたままiPadを確認すると、DockにiPhoneのバッジが付いた「メール」アイコンが表示される。これをタップする。
iPhoneで作成していた状態がiPadに引き継がれ、まったく同じ状態で作業を再開できる。

iPhoneからiPadへすぐにコピペできる方法がある

 最後にもう一つ、Handoffにまつわる連携機能で覚えておきたいのが、「ユニバーサルクリップボード」だ。これは、iPhoneでコピーしたデータを、iPadで貼り付けられるというもので、テキストだけでなく、画像や動画のコピペも可能だ。

 「コピペなんてそんなに使わない」と思うかもしれないが、けっこう使うシーンは少なくない。例えば、二段階認証。iPhoneで受信した二段階認証コードをiPadで手入力するのはめんどうだし、間違える可能性も高い。コピペしてしまえば、一発で確実にコードが入力できる。

まず、iPhoneの二段階認証アプリでコピーする。「Google Authenticator」アプリでは、コードをタップすればコピーされる。
iPadでは、通常の手順でOK。iPhoneでコピーされたコードが貼り付けられる。

 ユニバーサルクリップボードは、Handoffが利用できる状態なら、すぐに利用が可能だ。コピペの操作も、通常の方法と同じなので、覚えておいて損はないだろう。

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