enechain、電気事業者向け保険「eClear」提供開始

　株式会社enechainは2022年9月7日、損害保険ジャパン株式会社と連携し、電力業界の信用リスクを低減する「eClear」を共同開発し、提供を開始したと発表した。

　近年の卸電力取引市場の価格変動の高まりを背景に、電気事業者によるリスクヘッジの必要性が認識されている。リスクヘッジのひとつとして、法人間で個別に取り交わされる相対契約のニーズが高まっているが、相対契約では取引先の信用リスクという大きな課題がある。特にロシアによるウクライナ侵攻後、世界のエネルギー価格は高騰しており、電力業界全体の取引信頼性を高める必要があった。

「eClear」は、enechainが運営する電力ヘッジ取引のマーケットプレイスにおいて、エネルギー事業者の代金未払いリスクを保険で低減するサービス。エネルギー事業者の信用問題の発生や連鎖倒産などを防ぎ、マーケット全体で電力の現物取引の信頼性を高める取り組みとなっている。現物の受渡がある相対取引を対象としており、2022年9月1日からサービス提供を開始し、既に初回取引が成約に至っている。